ウィーン近郊【バーデン】ベートーベンが休養のため訪れ、移り住んだ

ウィーンの南約26㎞に位置するバーデンは、古代ローマ時代から良質な硫黄泉で知られた温泉地。19世紀初頭にハプスブルク家の夏の離宮が置かれたことで急速に発展し、王侯貴族や芸術家たちが集まる華麗な高級保養地となった。なかでもベートーヴェンはこの街が気に入り、1804年から1825年まで毎年のように逗留。とくに1821年から2年間は小さなパン屋だった家の2階を借りて暮らし、『交響曲第9番』や『荘厳ミサ曲』などの作品を生み出した。

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「第九」を書き上げた家 ベートーヴェンハウス Beethovenhaus

難聴などの健康障害を抱えたベートーヴェンは、湯治のためにしばしばバーデンを訪れ、逗留した。この住居は1823年に『交響曲第9番』を完成させた住まいとして知られている。内部は寝室、ピアノのある部屋など、当時の大作曲家の生活がうかがえるものとなっている。

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ベートーヴェンのろう人形や「第九」の名でおなじみの『交響曲第9番』の楽譜もある

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