Italy-2427 - Temple of Concordia, by archer10 (Dennis) 102M Views, CC BY-SA

更新日:2020年4月13日
イタリア世界遺産 ポンペイなど古代人の暮らしが現代に息づく遺跡
紀元前のイタリアで栄華を極めた文化と技術。古代ローマやエトルリアのいにしえの夢に酔う。
ポンペイ、エルコラーノ及びトッレ・アヌンツィアータの遺跡地域
ナポリ近郊のヴェスヴィオ火山が紀元79年夏に噴火。降り注ぐ灰と流れる溶岩によって、ふもとの街ポンペイ、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータなどは火山灰の中に沈んだ。その後長らく伝説の街になっていたが、18世紀に発掘が進められ、古代の街並みが奇跡的に蘇った。神殿や劇場、貴族の館などに加え、浴場、酒屋、洗濯屋跡なども姿をとどめ、古代人の日常生活が1900年以上の時を越えて伝わってくる。
ポンペイ遺跡の楽しみ方
遺跡への入口は3つあり、メインで使われているのがマリーナ門。エセドラ広場は団体用、新市街方面にあるアンフィテアトロ広場入口はあまり使われていないので、まずはマリーナ門をめざそう。また、夏は日差しが強いので水分補給はしっかりと。日陰がないので水は必携。石畳の道がほとんどで、遺跡も広大なので歩きやすい靴が適している。
灰と溶岩の中から現れた古代都市
必見の観光スポット
ポンペイ遺跡 Pompei
不死鳥のように蘇った街
ローマ帝国の繁栄のもと、商業都市として栄えたポンペイの遺跡はイタリア屈指の規模を誇る。街の目抜き通りであったアボンダンツァ通りを中心に、市場や神殿、商店跡などが並び、古代ロマンが漂う。
①テアトロ・グランデ Teatro Grane
ギリシャ劇場を模して紀元前3〜紀元前2世紀に建造された半円形劇場。5000人の収容が可能で、観劇や闘技などの娯楽に使用されていた。
②スタビアーネ浴場 Terme Stabiane
ポンペイで一番古い公衆浴場。柱廊付の広い中庭があり、その周囲に更衣室、温浴室、冷浴室、熱浴室、プールなどが並んでいた。天井の漆喰装飾などが見事。
③アポロ神殿 Tempio di Apollo
太陽と芸術の神アポロに捧げられた神殿跡。紀元前6世紀頃の建造とされ、周囲にはコリント式円柱が残る回廊がある。神殿正面右手にはブロンズのアポロ像が置かれている。
アクセス
ナポリからポンペイまで
ヴェスヴィオ周遊鉄道でポンペイ・スカーヴィ・ヴィッラ・デイ・ミステリ駅まで約35分。駅から遺跡(マリーナ門入口)までは徒歩1分
by fotolia - ©Matteo Ceruti
保存状態が良く、秀逸なモザイク画が残る
関連リンク
アグリジェントの遺跡地域
アグリジェントは紀元前6世紀にギリシャの植民地として建設された街。アーモンドの木々が広がる大地に「神殿の谷」があり、20近くもの神殿が点在する。なかでもドーリア式建築のコンコルディア神殿は息をのむ美しさ。
Italy-2427 - Temple of Concordia, by archer10 (Dennis) 102M Views, CC BY-SA
「神殿の谷」に建つ古代ギリシャの遺跡群
コンコルディア神殿は紀元前5世紀建造。地中海地方で最も保存状態が良い遺跡のひとつ
アクセス
パレルモから
各都市からパレルモまで飛行機あり。パレルモからアグリジェントまで鉄道(R)で約2時間10分
アクイレイアの遺跡地域と総主教聖堂バシリカ
ローマ帝政時代の遺跡とバシリカが世界遺産。遺跡にはフォロ(公共広場)などが残るが、全容は未発掘のままだ。バシリカは4世紀に創建され、11世紀に大改修が行なわれたロマネスク時代の記念的聖堂。床一面のモザイク画が圧巻。
Aquileia, by Moto Itinerari, CC BY-SA
北イタリア屈指の床モザイク
バシリカの床全体を海に見立て、海の生き物たちなどが精密なモザイク画で描かれている。地下聖堂も見どころ
アクセス
ヴェネツィアから
チェルヴィニャーノ・アクイレイアまで鉄道(RV)で約1時間30分。駅からバシリカまで車で約10分
ヴァル・カモニカの岩絵群
1979年登録のイタリア初の世界遺産。カモニカ渓谷一帯の岩場に、先史時代の約8000年間に描かれた14万点以上の線刻画が残る。題材は狩猟、農耕、儀式、戦いなど多岐にわたる。周辺は彫刻公園や自然公園になっている。
アクセス
ミラノからカポ・ディ・ポンテまで
ブレシアまで鉄道(FR)で約40分。カポ・ディ・ポンテまで私鉄で約1時間40分
アルプス山系の先史時代杭上住居跡群
イタリア、スイス、ドイツなど6か国による全111か所の共同登録。イタリアの遺跡はアルプス山脈にある19か所の考古学エリア。紀元前5000〜500年に湖畔や川辺に造られた杭上家屋跡が残る。ガルダ湖畔やポー川流域などがおもな見どころ。
by fotolia - ©blantiag
アクセス
ミラノからレードロ湖杭上家屋群博物館があるモリーナ・ディ・レードロまで
ヴェローナまで鉄道(FR)で約1時間。ロヴェレートまで鉄道(R)で約1時間。リーヴァ・デル・ガルタまでバスで約30分
スー・ヌラージ・ディ・バルーミニ
先史時代、サルデーニャ島では巨石を塔のように積んだ要塞ヌラーゲが多く造られた。バルーミニ村にあるスー・ヌラージは紀元前15世紀頃から建造され、規模・保存状態ともに島随一のもの。
Ruins of Barumini, by Martin Lopatka, CC BY-SA
独特の巨石要塞ヌラーゲの考古学遺跡
三層の塔、集落、防壁などからなる大規模なもの。防衛目的で築かれたとされるが謎も多く残る
アクセス
カリアリから
ローマなどからサルデーニャ島のカリアリまで飛行機あり。カリアリからバルーミニまでプルマン(長中距離バス)で約1時間50分
チェルヴェテリとタルキニアのエトルリア古代都市群
紀元前9世紀〜紀元前1世紀頃、イタリア中部ではエトルリア文明が栄えた。文化・芸術を誇ったエトルリア人は独特の死生観を持ち、埋葬のために「ネクロポリス (死者の街)」を建造。2つの街に趣の異なる墳墓群が残る。
アクセス
ローマからチェルヴェテリまで
マリーナ・デイ・チェルヴェテリまで鉄道(R)で約45分
Banditaccia Necropolis, Cerveteri, by MCAD Library, CC BY
エトルリア人の死生観を垣間見る墳墓
チェルヴェテリの墳墓は円錐形屋根をもつ家のような構造。タルキニアには壁画装飾を施した地下墳墓がある

【筆者】まっぷるトラベルガイド編集部
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