バードウォッチングに適したおすすめ双眼鏡5選!野鳥の姿に癒されよう!
双眼鏡さえあればバードウォッチングは案外気軽に楽しめるもの。
都会でも、注意して見ればムクドリやメジロ、春になればツバメやウグイスが飛び回っています。
もちろん郊外に行けば、より多くの種類の鳥たちに遭遇することでしょう。
そんな鳥たちを、もっと近くで観察してみませんか?
最初は姿を捉えるのも難しいかもしれませんが、慣れてくると木の枝の動きなどから居場所を見つけられるようになります。
双眼鏡を通して、間近に野鳥が見えた時には感激すること間違いなし!
今回は、そんなバードウォッチングのための双眼鏡をご紹介します。
この記事の目次
バードウォッチングに最適な双眼鏡の選び方
せっかく双眼鏡を購入するのであれば、バードウォッチングに最適な双眼鏡を購入したいですよね。
そこで、今回この記事では「倍率とレンズの大きさ」と「レンズの種類とその他機能」の2つのポイントに分けて、バードウォッチングに適した双眼鏡の選び方をご説明します。
バードウォッチングに最適な双眼鏡の選び方①:倍率とレンズの大きさ
機能も値段も本当にたくさんの種類がある双眼鏡。バードウォッチングを楽しむには、どのようなことに注意して選べばよいのでしょうか?
まずは双眼鏡の基本用語と、レンズの倍率や大きさについて解説していきますね。
バードウォッチング向けの双眼鏡選び。まずは用語を覚えよう
最初に覚えたい用語は「倍率」と「レンズ径」。双眼鏡の商品紹介でよく見る「8×30」のような掛け算の数字に注目しましょう。
最初の数字「8」は「倍率」のことを指しています。この8倍の意味するところは「80m先にいる鳥が、10mの距離にいるように見える」ということです。
「8×30」の後ろの数字「30」は「レンズの口径」を指しています。双眼鏡の形を思い浮かべてみてください。手に持った時にのぞくほうのレンズを「接眼レンズ」、反対側を「対物レンズ」と言います。この対物レンズの直径が「レンズの口径(レンズ径)」です。
レンズの口径については後述しますね。
バードウォッチングには8〜10倍の双眼鏡がおすすめ
「倍率は大きい方がいい!」と思っている人は多いのではないでしょうか?実は倍率を上げれば上げるほど「視野」が狭くなります。
野生の鳥は一箇所にじっとしていることは少なく、多くの場合枝から枝へと非常に早く動き回るため、一度目で捉えてもすぐにどこかへ飛んで行ってしまうなんていうことも……。バードウォッチング中に野鳥を見失わないためにも、できるだけ広い視野を確保しておきたいところですよね。
倍率の高い(視野の狭い)望遠鏡などでは鳥の姿を見ることは難しいため、バードウォッチャーの間では主に8〜10倍の双眼鏡が選ばれています。これからバードウォッチングを始める初心者であれば、視野の広い8倍の双眼鏡をおすすめします。
バードウォッチングで使用する双眼鏡のレンズ径は、重さとのバランスで選択しよう
光は対物レンズ(観察対象に近いほうのレンズ)側から入ってくるため、レンズ径が大きいほうが明るく見えますし、視野も広くなります。上述の「倍率」とは反対で、レンズ径は大きければ大きいほど視野が広くなります。
ただしレンズが大きくなると双眼鏡本体の重さも増加。一般的には25mmくらいまでが持ち運びが容易で扱いやすいものといわれています。
とはいえ、バードウォッチング向けとなると少し事情は異なります。視野の広さが野鳥の姿を捉えやすくなること、光を取り込みやすいほうが薄暗い森でも活躍すること、そういった理由からレンズ径40mmクラスの双眼鏡を選ぶ人も少なくありません。
野山を歩きまわるのか、じっくり一箇所で野鳥を観察するのかなど、自身のスタイルに合わせた選択をしていきましょう。
バードウォッチング用の双眼鏡選びには欠かせない「ひとみ径」「実視界」「見かけ視界」
ひとみ径
対物レンズの口径÷倍率が「ひとみ径」。これは対物レンズ側からのぞいた時に見える丸い部分の直径で、ちゃんとした双眼鏡ならおよそ2.5〜7mmが目安。
たとえばレンズ口径が20mmで倍率が12倍だったら、ひとみ径は1.67mm。これでは暗くて見えにくい、ということがわかりますので、この計算式は覚えておくと良いでしょう。
実視界
双眼鏡を固定した状態で見ることができる“視界の範囲”のこと。倍率が高くなるほど視界は狭く(倍率が低くなるほど視界は広く)なります。その数値は単純に「倍率」によって上下するため、複数機種の比較検討には少々使いづらいもの。
ですが、次にご紹介する「見かけ視界」は、この実視界の数字がベースとなって算出されるため、頭の片隅に置いておきたい用語のひとつとなります。
見かけ視界
双眼鏡を“実際にのぞいた時の視界の広さ”のことです。実視界×倍率で算出可能。見かけ視界が大きいと、仮に高倍率であっても実視界(視界の範囲)は広くなります。双眼鏡を購入する際には、特にこの数字に注目しましょう。
ただし、視野が広いほど野鳥を見つけやすくなりますが、広すぎると今度は視界の端がボケてしまうことに。比較的クリアな視界を保ったまま広い視野が欲しい場合には、見かけ視界65~70度の双眼鏡を選びましょう。
バードウォッチングに最適な双眼鏡の選び方②:レンズの種類とその他機能
続いてはもう少し踏み込んだお話。双眼鏡のレンズの種類とコーティング、バードウォッチングにあったら便利な機能などを解説していきます!
バードウォッチングで鳥の色まで鮮明に楽しむなら、双眼鏡のレンズにこだわる
バードウォッチングでは様々な野鳥を観察できますが、もちろん鳥たちが名札をつけているわけではありません。鳥を見つけたら羽の色やくちばしの形など、見た目の情報と図鑑を照らし合わせて、彼らの名前を特定していきますよね。
本格的にバードウォッチングを楽しむのであれば、色や鮮明さの見え方にはとくにこだわりたいところ。そこで重要になってくるのが双眼鏡のレンズ選びです。
ノーマルレンズでも楽しめますが「特殊低分散ガラス(EXガラス、XDガラス)」「フローライト(蛍石)」を採用したレンズは、色のにじみを軽減するように設計された優れもの。価格は高くなりますが、頑張ってワンランク上の双眼鏡を手に入れる価値はあります!
バードウォッチングで羽の色を自然のまま見るために大事な、双眼鏡のレンズコート
双眼鏡のレンズの反射を防ぎ、光をより多く取りこむために、口径と合わせてとても大事なのがレンズコート。コーティングにはモノコート(単層膜コート、シングルコート)とマルチコート(多層膜コート)、そしてフルマルチコート(内部のプリズムにもコーティングされているもの)の3種類があります。
「羽の色が自然のまま見える」=「価格が高い」といっても過言ではないくらい、双眼鏡メーカーはレンズコートに様々な技術を注ぎ込んでいます。バードウォッチングの場合は最低でもマルチコート、経済的な事情が許せばフルマルチコートがイチオシです。
快適なバードウォッチングのために!その他の双眼鏡の機能
瞳から接眼レンズまでの距離は「アイレリーフ」と呼ばれ、双眼鏡をのぞくときにどのくらい離せば良いか、その距離を表しています。眼鏡をかけている場合はその分だけ双眼鏡を遠ざける必要があるため、数値が15mm以上の「ロングアイレリーフ」「ハイアイポイント」と言われる製品を選ぶのが良いでしょう。
バードウォッチングの場合は双眼鏡を野外に持ち出す機会も多いため、防水機能が付いているかもチェックすべき大事なポイントです。
ストラップや三脚アダプターを装着可能かどうかも押さえておきたいところ。これらの情報を見比べながら、理想のバードウォッチング用双眼鏡を探しましょう!
バードウォッチングのお供に! おすすめの双眼鏡5選
ここからはいよいよバードウォッチングにおすすめの双眼鏡をご紹介していきます。
「野鳥の捉えやすさ」をメインに考え、口径25mm以上のものを中心に、色が綺麗に見えるマルチコート、突然の雨にも安心の防水機能を備えた双眼鏡を厳選しました!
バードウォッチングにおすすめの双眼鏡①「Nikon 双眼鏡 スポーツスターEX 8×25D」
コンパクト双眼鏡なのに視界広々。軽量タイプならこの双眼鏡がイチオシ
今回ピックアップした中で最もコンパクトなニコンのスポーツスター。レンズ口径は25mmと大きめながら、300gの超軽量です!二つ折りにできて持ち歩き時の負担が少ないのが高ポイント。
スポーツ観戦を考えてつくられた広角の双眼鏡で、見かけ視界は65.6度。広い視界を確保しているため飛び回る野鳥も捉えやすく、バードウォッチング向きの一台といえるでしょう。防水機能もしっかりついています。
Nikon スポーツスターEX 8×25Dの基本仕様 | |
倍率×口径 |
8×25 |
重量 |
300g |
コーティング |
マルチコート |
参考価格 | 9,455円 |
バードウォッチングにおすすめの双眼鏡②「Kenko 双眼鏡 ultraVIEW 8×30WP」
レインガード付きで完全防水。水辺でも安心の双眼鏡
450gと比較的コンパクトでありながら口径は30mm。野鳥観察にちょうどいいサイズの双眼鏡です。見かけ視界は52.1度。
窒素ガス充填で完全防水。もし急な雨が降っても、対物レンズに素早く被せられるキャップと、接眼レンズを守るレインガードが付属しているため、野外使用も安心の双眼鏡です。水辺のバードウォッチングにおすすめ。
アイレリーフが19mmあるので、メガネをかけていてもしっかり野鳥を追えますね。ストラップも付いて1万円以内とコスパもGOOD!
Kenko ultraVIEW 8x30WPの基本仕様 | |
倍率×口径 |
8×30 |
重量 |
450g |
コーティング |
マルチコート |
参考価格 | 7,600円 |
バードウォッチングにおすすめの双眼鏡③「Nikon 双眼鏡 モナークM7 8×30」
野鳥の色がくっきり見える、マニアに人気の双眼鏡
レンズ口径56mm・見かけ視界60.3度と広々した視界を誇る、バードウォッチャーの間で人気の高い双眼鏡「モナーク」。にじみが少なくくっきり見えるED(特殊低分散)ガラスを採用し、レンズには汚れにくいコーティングを施した本格派。高級モデルですが愛用者の数は少なくありません。
ロングアイレリーフでメガネを着用していても安心。バードウォッチングだけでなく、星空観測やスポーツ観戦など幅広く使えるのも嬉しいですね。
Nikon スポーツスターEX 8×25Dの基本仕様 | |
倍率×口径 |
8×30 |
重量 |
465g |
コーティング |
マルチコート |
参考価格 | 40,000円 |
バードウォッチングにおすすめの双眼鏡④「National Geographic 8×42mm 双眼鏡」
大自然を追いかける!ナショナルジオグラフィックブランドの双眼鏡
『ナショナルジオグラフィック』といえば自然科学の情報が集積された、世界で最も読まれている雑誌。そのロゴが光る双眼鏡は、マルチコートでレンズ口径42mm、防水加工もきちんとついた一台です。
ツイストアップの見口※で、メガネの人でも大丈夫。光学製品の専門メーカーKenkoの双眼鏡なので性能も信頼できますね。Kenkoからは、今回の「8×42mm」以外にも、よりコンパクトなタイプなど、様々なナショナルジオグラフィックブランドの双眼鏡が発売されています。
※接眼レンズの目が触れる部分(見口)を回転(ツイストアップ)させて、眼球との距離を細かく調節する機能
National Geographic 8×42mmの基本仕様 | |
倍率×口径 |
8×42 |
重量 |
681g |
コーティング |
マルチコート |
参考価格 | 4,680円 |
バードウォッチングにおすすめの双眼鏡⑤「Vixen 双眼鏡 アスコットZR 7×50WP」
自然科学を追求するビクセンならではの使いやすさ
天体望遠鏡や顕微鏡も取り扱う光学機器の専門メーカー「ビクセン」。
「自然科学応援企業」を名乗るビクセンには、今回のアスコット以外にもアトレック、アルテスなど性能の良い双眼鏡が揃っています。正直どれを紹介しようか迷いましたが、完全防水であることと、何と言ってもこの大口径50mmがおすすめの決め手!
暗めの森や夕方の時間帯でも明るく見える「使い勝手」を最優先に作られた一台で、バードウォッチングにぴったりの双眼鏡です。
Vixen アスコットZR 7×50WPの基本仕様 | |
倍率×口径 |
7×50 |
重量 |
1,015g |
コーティング |
マルチコート |
参考価格 | 22,400円 |
バードウォッチングは双眼鏡選びが決め手。自分のスタイルで思い思いに楽しもう
都会の鳥も、野山の鳥も、野鳥はみんな自然の中でたくましく生きています。
双眼鏡を手に散策すれば、可愛いだけではない野生の鳥の自然な姿を目にすることができます。発見した鳥を図鑑と照らし合わせれば、見知った鳥の数が増えていく。その声の特徴もだんだんわかってくる……そんな喜びにあふれるバードウォッチングのお供として、大事な大事な双眼鏡。
自分にぴったりの双眼鏡を見つけ、バードウォッチングを楽しみましょう!
双眼鏡Q&A
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商品に必ず表示してある「8×30」といった数字の意味は?
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先に出てくる数字は「倍率」、後ろの数字は「口径」を指します。
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双眼鏡の倍率はどのくらいがよい?
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持ち運びしやすいものが良ければ、レンズ口径の数字は「25(mm)」くらいまでを選ぶのがおすすめです。ただし、バードウォッチング用に購入するのであれば、40mmクラスの双眼鏡も人気です。
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ひとみ径とは?
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対物レンズの口径÷倍率が「ひとみ径」。これは対物レンズ側から覗いた時に見える丸い部分の直径で、ちゃんとした双眼鏡ならおよそ2.5〜7mmが目安です。
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双眼鏡のレンズコートとは?
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双眼鏡のレンズの反射を防ぎ、光をより多く取りこむために、口径と合わせてとても大事なのがレンズコート。コーティングにはモノコートとマルチコート、そしてフルマルチコートの3種類があります。
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アイレリーフとは?
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瞳から接眼レンズまでの距離は「アイレリーフ」と呼びます。 眼鏡をかけている場合はその分双眼鏡を近づけることができないため、数値が15mm以上の製品を選ぶのが良いでしょう。
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古典落語や歌舞伎、文楽にお神輿と日本の伝統文化が大好きだけど、お酒も音楽も同じくらい愛するX世代。
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