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360度パノラマ絶景が待っている! 北海道・利尻島で涼しい夏と海の幸を満喫

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2023年6月30日

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360度パノラマ絶景が待っている! 北海道・利尻島で涼しい夏と海の幸を満喫

夏のレジャーシーズン目前で都道府県をまたぐ移動が解禁となり、旅行・観光も少しずつ復活してきました。ただ、出入国の制限もあり、しばらくは海外旅行ではなく、近場や国内旅行の需要が続きそうです。

そんな「新しい生活様式」を模索するなかでの旅にオススメしたいのが、日本最北端の離島のひとつ、北海道利尻島です。離島での3密を避けたアウトドア体験やグルメ・見どころを楽しむことができます。

この夏の旅先候補として、ガイドブックには載っていない利尻島の魅力をご紹介します!

まずは利尻島の見どころを40秒でチェック!

さっそく利尻島の魅力をみていきましょう!

利尻島ときくと「利尻昆布」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
利尻島には美味しい海産物をはじめ、贅沢なパノラマビューを眺めることのできるスポットなど見どころ満載です。

利尻島ってどんな島?

利尻島ってどんな島?

「利尻島(りしりとう)」とはアイヌ語で「高い山がある島」という意味で、その名の通り、島全体が名峰利尻山という高い山になっています。

離島の面積は182㎢と全国で18番目。島全体が「利尻礼文サロベツ国立公園」として指定されている大自然に恵まれた島です。

八王子市と同じくらいの広さの島には、利尻町と利尻富士町という二つの自治体が共存し、合わせて約4,400人の方が住んでいます。

「行ったこともないのになぜか聞き覚えがある……」という方もいるのではないでしょうか。

それもそのはず、利尻島は日本の端にある小さな離島ですが、実は北海道銘菓「白い恋人」のパッケージにもなっています。

銘菓「白い恋人」のパッケージ写真で有名な利尻富士の風景を望む丘

その他にも運が良ければ逆さ富士を見ることができるオタトマリ沼や利尻昆布など、様々な名物や名所で溢れているのです。

「離島」といえば沖縄や南西諸島を思い浮かべるかもしれませんが、南の島も捨てがたいものの、北の離島もまた違った良さがあります。

目的地は最北の島!利尻島へのアクセス&島内の移動手段

目的地は最北の島!利尻島へのアクセス&島内の移動手段
夕陽ヶ丘展望台から最北に沈む夕陽を眺める

東京から利尻島へは約3~4時間と、意外にもアクセスが良いことが特徴

まずは羽田空港から札幌新千歳空港まで行きましょう。札幌新千歳空港から利尻空港へは飛行機で1時間程度。
もしくは羽田空港から稚内空港へ1時間50分、そこからフェリーに乗り換え、1時間40分の船旅です。

今年の夏休みは、学校の休校などの影響で短くなる人も多いでしょうが、1~2泊あれば利尻島を十分に満喫できますよ。日数があれば、利尻島と北海道本土の観光をあわせて楽しむことももちろん可能です!

島内の移動手段

島内の移動手段
島の外周を一周する道は整備されている

島の外周は約55km。徒歩で島を巡るのは困難です。
島についたらレンタカーやレンタサイクル、島内を走るバスを利用しましょう。自家用車をフェリーに持ち込むこともできますが、値段と相談し、慎重に試算してくださいね。

ハートランドフェリー
公式サイト:ハートランドフェリー

路線バス
島内の重要な移動手段ですが時期によって本数が異なり、時刻によっては2時間待ちになることもあるので、時刻表は要チェック。
公式サイト:宗谷バス株式会社

レンタカー
短期間の滞在なら、自由に動けるレンタカーがオススメです。
鴛泊(おしどまり)フェリーターミナル前で数軒営業しているので、島に上陸したらすぐに手配できて便利です。
ただし台数に限りがあり、当日来てもご用意できないこともあるそうなので、予約は必ずしましょう。
料金: 24時間 1万4,500円~ (ガソリン代、保険代金込)

レンタサイクル
健脚自慢ならレンタサイクルが断然オススメ。鴛泊フェリーターミナルの近くにある旅館「雪国」にてレンタルできます。
島にはサイクリングロードもあり、安全かつ快適にサイクリングを楽しめます。
自転車なら鳥や花といった見逃しがちな景色に気づけたり、島の裏表で変わる風の流れや湿度を感じられたりと、島の空気を全身で感じるには最適です。

料金: 1時間400円 1日1,500円

ハイヤー
運転が煩わしいけど公共機関は面倒という方は、ハイヤーでも観光ができます。大型のハイヤーもあるので団体でも安心です。

公式サイト:富士ハイヤー株式会社

日本最北の名峰「利尻富士」

日本最北の名峰「利尻富士」

冒頭でご紹介した通り、利尻島は島全体が円錐型の独立峰になっており、「利尻山」として日本百名山に登録されているというユニークさです。

フェリーで島に近づくと、まるで水上に浮かぶ巨大な山が迫ってくるかのよう。1,700m超えの高山が海に浮かぶ絶景は、なかなか見られる光景ではありません。

利尻山はその綺麗な円錐型から、別称「利尻富士」とも呼ばれています。
富士という別称を持つ山は全国に多いものの、中でも利尻富士は「最北の富士」なのです。
島のシンボルとしていたる所から眺めることができ、「利尻山十六景」というビューポイントが点在します

沼浦湿原の人気スポット「オタトマリ沼」も利尻山十六景のひとつ

ちなみに漁師や地元の人は、山にかかる雲でその後の天気を予想するのだそうで、住民が利尻富士や海と共存している様子がうかがえます。

また、利尻富士を囲む自然環境もユニークです。
一般に、自然環境は標高が上がると気温が下がり、植生にとって厳しい環境となりますが、最北の離島では標高が低くても同じく厳しい環境に。

例えば利尻島山頂の標高は1,721mですが、本州でいうと3,000m峰と同じ環境。
利尻山の麓は、本州なら1,500m〜2,000mの標高と同じ環境と言われ、高山に登らないと見ることのない高山植物が、島中で見られるということで、高山植物が好きな方にはまさに楽園!

野鳥の数も300種を超えると言われています。

利尻山に登ってみよう!

利尻山に登ってみよう!
山頂を目指す1本の道。山頂まであと少し。ありがたいことに、こんな過酷な道も整備されている。

利尻山が日本百名山に登録されていることは前述の通りですが、日本百名山のカウントは北からスタートするということをご存知でしょうか。

ということで、利尻山はズバリ、百名山の第一座目
百名山ハイカーにとっては特別な存在である「最北の頂き」。ここを目指すべく、日本中からコアな登山客が足を運びます。

せっかく利尻島に滞在するなら、この百名山第一座にチャレンジしてはいかがでしょう?
海抜0mの海岸線から標高1,721mの山頂までを登り切る、ダイナミックな体験をすれば一生の思い出になること間違いなしです。
標高1,721mへの登山というと、決して簡単なものではありませんし、島の天気は気まぐれなため油断は禁物ですが、本州北アルプスの3,000m峰などと比べれば、百名山の中では登りやすい山だといえるでしょう。

クマやヘビといった害獣が生息してないため安心ですし、本州よりも涼しいため、疲労が軽減されます。
また、登山道が整備されているため歩きやすく、道に迷うことも少ないのもうれしいポイント。適切な装備と入念な計画をもってすれば、決して不可能ではありません。

山頂にある祠。背後には見渡す限りの日本海が

登って降りてくるまでは、およそ8時間、不慣れな方なら10時間はみておきたいところ。
そのため、早朝に出発することをお勧めします。

自信のない方は迷いなくガイドの同行をお願いし、プロの手助けをかりて、安全第一で百名山第一座を踏破してはいかがでしょうか?山頂までいかずとも、八合目でも十分景色を楽しめます。
北海道の山岳は、条件によっては夏でも極寒になります。装備は入念に準備し、最新情報を得てから出発してください。

また、この島の水は全て利尻山に降った雨から湧き出るので、山で用を足す行為は厳禁。携帯トイレは必携し、ゴミは確実に持ち帰りのこと。
島の植生は高山植物であり、生育に膨大な時間がかかっています。安易に踏んだり採ったりしないようにしましょう。

■利尻山のイロハから山歩きまで優しく教え、頼もしく先導してくれる「利尻自然ガイドサービス」>>利尻自然ガイドサービス

■利尻山 - 利尻島観光ポータルサイト>>りしぷら

山頂で待つのは大パノラマの絶景!

山頂で待つのは大パノラマの絶景!
一面の海を背景に、切り立った山頂と大迫力のロウソク岩

利尻山最大の魅力は、何と言っても山頂からの眺め。山頂から見る景色は360度遮るものがなく、海のパノラマが広がっています。
世界広しといえど、1,700mの標高から360度海を眺められるロケーションはまずないでしょう。

山頂にはご利益があるに違いない!? 小さな神社があり、振り向くとそこにはそそり立つロウソク岩の山塊が。背景には大海原と雲海という、なんともスケールの大きい眺望が待っています!

天気が良ければ、北海道本土から礼文島、そして樺太までが青々とした海の彼方に見渡せ、最北にきた実感が湧いてきます。全ての疲れが吹き飛ぶ瞬間ですね。

下りは海に飛び込むよう

山を下っているとフェリーや飛行機が眼下に見え、まるで海に向かって飛んでいるかのような錯覚に陥ります。雄大な自然に気を取られて足を踏み外さないよう、慎重に下山しましょう!

登山以外にも遊び方はたくさん

登山以外にも遊び方はたくさん
島と海は切っても切り離せない関係

島の生活は海との共存により成り立っており、利尻島を語る上で「海」の魅力は欠かせません
エメラルドグリーンで透明度の高い利尻島の海。ふとのぞき込めば、昆布やウニが海底に息づく様子が見えるほどです。そんな利尻島の海を楽しむポイントをお伝えします!

■磯遊び

山から川をつたって豊富なミネラルが海に流れてくるため、利尻島周辺の海に棲む生物はとても豊かです。
地元の漁師以外は、ウニや昆布を採ることはできませんが、磯を少し散策するだけでたくさんのウニや魚が見えます。

■釣り

大海原に面する利尻島は釣りの一級ポイントです。海苔や魚介類が豊富なことから、エサを求めて大型の魚も回遊しており、岸からでも立派な魚を釣り上げることができます。

初心者は島内に点在する漁港から竿を出してみてください。ベテランになれば北海道名物ホッケや、秋には大型の鮭が釣れます。
島内に釣りのショップはないので、装備は持参するのがベター。鴛泊周辺にあるホームセンターでは初心者セットを購入でき、エサも手に入りますし、沓形の津田商店では釣具の貸し出しがあるそうです。

■津田商店
1回1本(24時間以内)1,000円税込〜
釣具レンタルから地酒やお土産の販売まで観光客をサポートしてくれます

住所:北海道利尻郡利尻町沓形本町55
電話番号:0163-84-2050
営業時間:8:30-18:00
定休日:日曜日
公式サイト:津田商店

■海水浴

利尻島の海岸線は岩場や玉石だらけですが、一カ所だけ沼浦海岸という砂浜のビーチがあり、海水浴場に指定されています。海の家やトイレやシャワーなどの施設はありませんが、ワイルドなビーチを満喫できます。

ひっそりとした砂浜に穏やかな波

真夏でも気温と水温が低いので、あまり泳いでる人は見かけません。海で泳ぎたい人にとっては穴場と言えるでしょう。砂が黒いため、海水が濁って見える時もありますが、水は澄んでいて綺麗です。
気温の高い時間をねらって、最北の海水浴を楽しんではいかがでしょう?

■サーフィン

利尻島にはサーフィンのポイントが点在しています。
利尻島が面する日本海は、夏は波が立ちにくいため、メインシーズンは秋〜初春。
よい波にのることができるチャンスは限定的ですが、運が良ければ極上の波を仲間だけで貸切状態に!混雑とは無縁です。

■シーカヤック

波がなくても海で遊べるのがシーカヤックです。海面をスイスイ進めば、まるでアメンボになったかのよう!
エンジンがついていないので、音や汚れを気にせず、海の景色を堪能できます。

※サーフィンとシーカヤックは、先ほど紹介した「利尻自然ガイドサービス」がサポートしてくれます。>>利尻自然ガイドサービス

 

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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