更新日: 2023年6月27日
【奈良御菓子製造所 ocasi】鳥羽周作×中川政七商店の共同プロジェクト 水菓子、和菓子、洋菓子のペアリングを愉しむ菓子店
2022年秋にオープンした奈良市元林院町に菓子店「奈良御菓子製造所 ocasi」。
一つ星シェフ・鳥羽周作さんと×中川政七商店の共同プロジェクトによる新感覚の菓子店です。
お店のコンセプトは「水菓子、和菓子、洋菓子。三つのお菓子が重なりあう『奈良御菓子』」。
ペアリングの妙を味わうメニューは、いったいどんなお味なのか、気になりますね。
古都・奈良で味わう奥行のある新感覚のお菓子は、イートインでもテイクアウトでも、またお土産でも楽しむことができます。
奈良公園や猿沢池にも近い、素敵な町家でぜひ味わってみましょう。
目次
「奈良御菓子製造所 ocasi」ってどんなところ?
菓子店「奈良御菓子製造所 ocasi(以下、ocasi)」は、2022年秋に中川政七商店が、一つ星シェフ・鳥羽周作氏協力のもと奈良市元林院町にオープンしました。
コンセプトは「水菓子、和菓子、洋菓子。三つのお菓子が重なりあう『奈良御菓子』」。
メインで提供するのは、奈良の三笠山になぞらえて三笠とも呼ばれる和菓子「どら焼き」、西洋から渡来して日本で多様な進化を遂げた洋菓子「チーズケーキ」、それらに合わせる、菓子の起源とも言える水菓子(果物)を使った「ジャム」の三つのお菓子となっています。
お菓子のルーツである奈良の地でこそ愉しめる、水菓子・和菓子・洋菓子でペアリングの妙を味わうメニューは、店内での飲食の他、テイクアウトやECサイトでの購入も可能です。
菓子の起源は奈良にあり。伝統と新しい愉しみを、水・和・洋のペアリングで味わう
奈良時代の聖武天皇の言葉として「橘ハ菓子ノ長上、人ノ好ム所ナリ。」という記録が『続日本紀』に残っており、古来、菓子とは橘などの果物を指しました。やがて大陸からさまざまな菓子が伝わるにつれ、果物は水菓子と呼ばれるようになり、次第に西洋由来の洋菓子、日本独自の和菓子へ分かれていったとされます。
ocasiではどら焼きやチーズケーキを、大和橘などを使ったジャムと提供。果実やスパイスが合わさったジャムをすくい、シンプルなお菓子に添えて食べることで、味に複雑な奥行きが生まれペアリングの妙を体験いただけます。奈良にルーツを持ち、姿を変え愛されている三つのお菓子を重ね、伝統と新しい愉しみを味わえる一皿へと仕上がっています。
ocasi はsio 鳥羽周作氏×中川政七商店の共同プロジェクト!
いいお店を奈良の街に増やすことで、奈良を元気にするまちづくり「N.PARK PROJECT」に取り組む中川政七商店。「幸せの分母を増やす」をモットーに、レストラン展開や食のプロデュースを重ねてきたsio・鳥羽周作。このたびのocasiは両者による、“おいしい”お店を増やし、食を通じて奈良を元気にするプロジェクトの一つとして誕生。2021年4月にオープンしたすき焼きレストラン「㐂つね」に続く第2弾となっています。
Ocasiのどら焼き 奈良で親しまれる「三笠」を、奈良盆地が育んだ素朴で豊かな風味で
万葉集の時代から和歌にも詠まれ、奈良のシンボルの一つでもある「三笠山」。その形になぞらえ、奈良ではどら焼きのことを「三笠」と呼びます。歴史ある和菓子の素朴で豊かな風味を堪能できるよう、ocasiでは奈良県産の百花ハチミツを生地に練りこみ、ふっくらと軽くなめらかな舌触りに焼き上げています。砂糖控えめのヘルシーな粒あんをはさみ、ほどよい甘さと大きさになっています。
ocasiのチーズケーキ 古代から続く、チーズの歴史の先に。深いのに軽い、最先端のチーズケーキ
日本最古のチーズとされるのは、飛鳥時代に作られていた乳製品「蘇」。その後チーズケーキが洋菓子として西洋から日本に伝わり、ベイクド・スフレ・レアなどさまざまな深化を遂げました。ocasiでは最先端のフレンチ料理のように、クリームチーズとサワークリーム・生クリーム・きび糖といったシンプルな材料を丁寧に合わせることで、奥深くクリーミーながら爽やかな味わいに仕上げています。
ocasiのペアリングジャム 菓子の豊かな伝統を未来へ繋ぐ。自然の恵みを凝縮した、奥深い味わい
菓子の起源であり、今では水菓子と呼ばれる果物。自然のみずみずしさを丁寧に味わうという、菓子の豊かな伝統を未来へ繋いでいきたい想いから、お菓子と合わせるペアリングジャムが誕生しました。奈良時代から親しまれる最古の柑橘「大和橘」のほか、季節ごとの果実もスタンバイ。シンプルなお菓子にひとさじ添え、果実の香りと酸味や苦味が生む、奥深いペアリングを楽しむことができます。(お菓子とセットでの提供)
ocasiのドリンクは、「茶×香辛料×果物」で菓子同様、三味一体
ドリンクはダージリン・ヴェルベーヌ・大和橘を合わせた「橘水茶(きっすいちゃ)」や、祁門(キームン)紅茶・シナモン・梅で作る「梅桂茶(ばいけいちゃ)」などがそろっています。茶・香辛料・果物を合わせ、“三味”一体に仕上がっています。
ocasiのロゴや包装アイテムは、大和橘の葉がモチーフに!
家庭やギフトでも奈良の恵み豊かな自然を感じていただけるよう、ロゴや紙袋、ギフトボックスにはグラフィックデザイナー・小林一毅氏による、大和橘の葉をモチーフにしたデザインが採用されています。贈答用はどら焼きとジャム、チーズケーキとジャムのセットで販売。箱のデザインは大和橘の「葉」で、中を開けるとお菓子が入っているという粋な計らいが特別感を増します。
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昭文社旅行ガイドブック編集部にて編集歴約20年。関西在住の編集者。アウトドア、文学、映画&ドラマ、雑学なんにでも興味津々。中川政七商店をはじめとした「日本の古きよき物」も日々こつこつ収集中。わりと最近、KPOPのおっかけも始めました。旅行・おでかけネタを中心にミックスカルチャーな情報を発信します。