
更新日: 2022年12月29日
国内の電車旅へGO! 2023年夏のオススメ観光列車5選
新型コロナウイルスの影響により、多くの観光列車が運休を余儀なくされました。
その後、車内の消毒や換気、ウイルス除去機能を持つ空気清浄機の導入、職員の検温の徹底など、鉄道事業者の不断の努力により徐々にダイヤも復活。
現在では、以前と同じように国内旅行へと出かけられる環境が整備されつつあります。
そこで今回は、夏休みにおすすめの観光列車を、各社の感染防止対策とともにご紹介いたします。
※料金や運行時間は時期や社会情勢により異なることがあります。おでかけの際には各社の公式ホームページをご確認ください
この記事の目次
各社さまざまなコロナ対策を実施
JR四国の観光列車「ものがたり列車」の、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の動画をご覧ください。
車内消毒の様子(JR四国の動画)
とても細やかな感染防止策のもと、運行されている様子が分かります。
駅構内や車内の定期的な消毒、窓開けによる換気、駅係員のマスク着用、改札や窓口に飛沫感染防止用カーテンの設置、座席間隔を空けた指定席券の販売など、各社とも安全な旅に向けた対策を講じています。
JR西日本では、除菌やウイルス抑制に効果が確認されている空気清浄機を順次導入中です。
<画像提供:JR西日本>
JR西日本では、ウイルス除去機能を持つ空気清浄機の導入を進めている
2023年夏・おすすめの観光列車5選
今回ご紹介する5つの観光列車は、自然の中を走り抜けるSLやトロッコ列車、地元ならではの食材を楽しめる食堂車など、それぞれ異なる魅力あり。順番に見ていきましょう!
オススメ列車その① 東武鬼怒川線「SL大樹」(栃木県)
東武鬼怒川線・下今市駅から鬼怒川温泉駅まで、鬼怒川沿いの風景が楽しめる「SL大樹」。
SLが好きな方は「蒸気機関車は生きているようだ」といいますが、お腹の底に響くような蒸気の音は、確かに生命力を感じるような気がします。巣ごもり生活でなまった体に、その響きが染み渡ることでしょう。
機関車を近くで見たい方は、始発点・終点でもある下今市駅や鬼怒川温泉駅へどうぞ。SLや転車台(機関車の向きを変えるターンテーブルテーブル)を見学できるように、広場が開放されていますよ。
★東武鉄道のコロナ対策
車内換気や消毒の徹底、抗菌つり革の導入など念入りに行なわれています。ここでは、東武鉄道が公開している感染防止対策についての動画をチェックしてみましょう!
東武鉄道の感染防止対策について
【SL大樹】
運行区間:下今市駅~鬼怒川温泉駅
期間:通年
運行時間:土・日曜、祝日を中心に4往復8本(平日運転時は原則2往復4本)
料金:大人760円/小児380円
※別途、乗車区間の運賃が必要です。下今市~鬼怒川温泉:260円
その他の詳細情報は、公式ホームページをご確認ください。
>>東武鉄道:SL大樹公式サイト
オススメ列車その② トロッコわたらせ渓谷号(栃木県~群馬県)
通称「わ鐵(てつ)」こと、わたらせ渓谷鐵道の「トロッコわたらせ渓谷号」は、渡良瀬渓谷の眺めを楽しむことができる観光列車です。
歌で有名な「渡良瀬橋」の50kmほど上流までくると、深い渓谷をさわやかな風が駆け抜けます。
<画像提供:わたらせ渓谷鐵道>
「トロッコわたらせ渓谷号」の車内
トロッコ車両はガラス窓がなく開放的。吹き込む風が肌にふれて心地よく、自然と「3密」も防げます。
沿線には足尾銅山観光や水沼駅温泉センターなど、立ち寄りたいスポットがいっぱい!神戸駅構内・列車のレストラン清流では、知られざる駅弁「やまと豚弁当」などもあり、地元ならではの食を楽しむこともできますよ。
★わたらせ渓谷鐵道のコロナ対策
<画像提供:わたらせ渓谷鐵道>
わ鐵布マスク
コロナ対策に欠かせない「マスク」ですが、家に忘れてきたり、どこかで落としたりすることもありますよね。わ鐵ではそんな時でも安心して乗車できるよう、ロゴマークやイメージキャラクター「わっしー」の刺繍が入った布マスクを販売し、乗客のマスク着用を徹底しています。お土産にしても喜ばれそうですね!
わたらせ渓谷鐵道の新型コロナ対策動画もチェックしてみましょう。
わたらせ渓谷鐵道の新型コロナ対策
【トロッコわたらせ渓谷号】
運行区間:大間々駅~足尾駅
期間:4~11月
運行日:土・日曜、祝日を中心に運転(多い日は1日3往復)
料金:大人520円/小児260円
※別途、乗車区間の運賃が必要です。大間々~足尾:940円
その他の詳細情報は、公式ホームページをご確認ください。
>>わたらせ渓谷鐵道:トロッコわたらせ渓谷号公式サイト
オススメ列車その③ 明知鉄道 食堂車(急行「大正ロマン号」の下りに連結)(岐阜県)
急行「大正ロマン号」に併結される明知鉄道の食堂車は、1日につき下り1本運行されています。「枡酒列車」「じねんじょ列車」など、季節ごとに列車名とメニューが変わります。秋の「きのこ列車」ではきのこご飯が評判で、あまりの美味しさに7杯おかわりした人もいたのだとか!
<画像提供:明知鉄道>
食堂車の車内
豪華な観光列車も増えている中、明知鉄道の食堂車はとてもシンプルな作り。地域の食材をふんだんに使った料理を提供したり、地元の方々が温かくもてなしてくださったりと、ここまで地元に密着した観光列車はなかなかありません。
山岡駅の「寒天資料館」(細寒天の国内生産量の7割がこの地域で生産されています!)や「森の列車カフェ」も是非立ち寄りたいところです。
<画像提供:明知鉄道>
「寒天列車」で提供される食事
★明知鉄道(岐阜県)のコロナ対策
車内は常時換気されていますが、食堂車に使用される車両の窓は開閉可能なタイプであるため、希望すれば窓を開けることも可能です。
また、定員を従来の28名から18名に減らす、各テーブル間に仕切り板を設置するなど、乗客同士のスペースを保っています。
【明知鉄道 食堂車】
運行区間:恵那駅~明智駅
期間:通年
運行日:1日1~3便(月曜は運休、祝日の場合は運行)
料金:寒天列車4,500円/じねんじょ列車3,500円/おばあちゃんのお弁当列車1,750円/きのこ列車5,500円(往復の運賃を含む)
その他の詳細情報は、公式ホームページをご確認ください。
>>明知鉄道:食堂車公式サイト
オススメ列車その④ 近鉄 南大阪線・吉野線「青の交響曲(シンフォニー)」(大阪府~奈良県)
奈良県・吉野といえば、後醍醐天皇が朝廷(南朝)を開いた場所としても知られる歴史深い場所。多くの寺院やパワースポットがある歴史の里・吉野へ向かうなら、近鉄の南大阪線・吉野線で運行されている観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」に是非乗りたいものです。
吉野の郷土料理、歴史や文化、桜や川をはじめとする美しい自然とこの列車が調和しながら走るというイメージから、「青の交響曲」と名付けられたのだとか。
吉野は桜の名所としても知られている。金峯山寺周辺から見た吉野駅
近畿日本鉄道「大阪阿部野橋駅」から「吉野駅」までは約80分の旅。
ラウンジ車両にある風景を切り取る額縁のような細長い窓からは、季節ごとの美しさを鑑賞できます。
<画像提供:近畿日本鉄道>
季節のオリジナルケーキセット(写真は2020年夏シーズン発売のもの)
この列車で特筆すべきは数々のオリジナルスイーツ達!
大阪マリオット都ホテルが手掛ける季節のオリジナルケーキセットや、老舗の柿専門店のとっておき柿スイーツセットなど、青の交響曲でしか味わえない逸品たちのハーモニーを、流れる景色とともに楽しみましょう。
上品で落ち着いたインテリア、一流スイーツなど、コンセプトどおり「上質な大人旅」を提供してくれます。
★青の交響曲(シンフォニー)のコロナ対策
列車の運転本数変更や一部が運休になる可能性から、特急の前売り販売開始日を「1カ月前」→「2週間前」に変更、車内における酒類の販売を休止するなど、ウイルスの脅威が続く中でも安心して乗車できるよう、ひたむきな努力が続けられています。
【近畿日本鉄道 青の交響曲(シンフォニー)】
運行区間:大阪阿部野橋駅~吉野駅
期間:通年
運行日:1日2往復4便(水曜は運休)
料金:大人730円(特急料金520円+特別車両料金210円)/小児370円(特急料金260円+特別車両料金110円)
※別途、乗車区間の運賃が必要です。大阪阿部野橋~吉野:990円
その他の詳細情報は、公式ホームページをご確認ください。
>>近畿日本鉄道:青の交響曲(シンフォニー)公式サイト
オススメ列車その⑤ JR四国「伊予灘ものがたり」(愛媛県)・「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」(高知県)
JR四国の観光列車で人気が高いものといえば、JR予讃(よさん)線の「伊予灘ものがたり」でしょう。
その名のとおり伊予灘(瀬戸内海)の眺めが素晴らしい沿線には、映画やドラマのロケ地で知られる下灘駅や、道路併用の可動橋・長浜大橋(開閉を車内から見学できるコースあり)など、車窓は見どころ満載!
また、この列車は幕末の志士・坂本龍馬が脱藩の際に通った肱川(ひじかわ)沿いを走ります。龍馬の故郷、土佐国で運行開始した観光列車もご紹介しましょう。
<画像提供:JR四国>
「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」車両。安和駅にて
幕末の志士たちの軌跡を感じる道々を走行する「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」。沿線には酒蔵が立ち並ぶ歴史の街・佐川や、カツオの街・久礼(初秋に2週間ほどしか出回らない「新子ガツオ」はおすすめ!)など、見どころがたっぷり。
<画像提供:JR四国>
1号車「Kurofune」(クロフネ)の車内。
★「伊予灘ものがたり」「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」のコロナ対策
「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」では、対面式の「高知家の団らんシート」を両窓側に向ける改修を行いました。
大きなテーブルを囲むシートで楽しめないのは残念ですが、龍馬が脱藩で越えた山なみや、川面に石を投げて飛ばす「仁淀川国際水切り大会」で知られる波川公園もしっかり見ることができますよ。
【JR四国 伊予灘ものがたり】
運行区間:松山駅~伊予大須駅(大洲編、双海編)、松山駅~八幡浜駅(八幡浜編、道後編)
期間:通年
運行日:各編とも1日1便(運休日は要問合せ)
料金:大洲編・双海編1,970円(運賃970円、料金1,000円)/八幡浜編・道後編2,300円(運賃1,300円、料金1,000円)
※食事(予約制)は別料金:大洲編2,600円、双海編5,000円、八幡浜編5,000円、道後編3,100円
その他の詳細情報は、公式ホームページをご確認ください。
>>JR四国:伊予灘ものがたり公式サイト
【JR四国 志国土佐 時代の夜明けのものがたり】
運行区間:高知駅~窪川駅
期間:通年
運行日:1日1往復(運休日は要問合せ)
料金:高知~窪川3,970円(運賃1,470円+特急・グリーン料金2,500円)
※食事(予約制)は別料金:5,000円
その他の詳細情報は、公式ホームページをご確認ください。
>>JR四国:志国土佐 時代の夜明けのものがたり公式サイト
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