神戸観光の玄関口【三宮・元町】周辺をチェック!
散策の起点となるターミナル駅三宮、そしてその西に隣接する元町。ともに多くの店が集まる繁華街なので、旅行中に立ち寄る機会も多い。...
更新日: 2021年12月15日
明治の開港後、独自のハイカラ文化が育まれた兵庫県神戸市は、海と山の食材に恵まれた美食の都。この街に世界中でここでしか食べられない“世界一の朝食”があることを知っていますか?
“世界一”をうたう朝ごはんメニューはいくつかありますが、フランス中東部のオーベルジュで誕生したものが元祖といわれています。それを公式に譲り受けたのが、「神戸北野ホテル」。豪華さ、美味しさはもちろん、食材のチョイス、朝の体にやさしい調理法など、すべてにこまやかな心遣いが感じられる内容です。そのメニューのすべてと魅力を、余すところなくお伝えします。
“世界一の朝食”が食べられるのは、神戸の観光スポットの一つ、異人館街にあるオーベルジュ「神戸北野ホテル」。オーナーシェフが地元食材を使った料理を提供するため、郊外にあることが多いオーベルジュですが、ここは日本でも数少ない都市型オーベルジュ。山と海が近く、食材に恵まれた神戸ならではのロケーションです。
2000年のホテル開業時から提供されている朝食は、フランス・ブルゴーニュの名店「ラ・コート・ドール(現在のルレ・ベルナール・ロワゾー)」で、オーナーシェフ、故ベルナール・ロワゾー氏が考案したものがオリジナル。ロワゾー氏は、「神戸北野ホテル」の総支配人にして総料理長を務める山口浩氏の恩師に当たる人物です。愛弟子がオーベルジュを開くにあたり、お祝いとしてメニューとレシピが公式に贈られました。
“世界一の朝食”はホテル内の中庭に面したレストラン「イグレック」で食べられます。オーベルジュなので本来、宿泊ゲストのために用意されるものですが、空席があれば朝食だけの利用もOK。また、2021年6月末までの期間限定で、ランチタイムにも同じメニューを提供しています。
※現在、20時までの短縮営業。
営業時間は状況により予告なく変わることがあります。詳しくはお問い合わせください。
ロワゾー氏亡き後、フランスのご本家では朝食のメニューが変更されたため、“世界一の朝食”を提供するのは現在、世界中でもここただ1軒なのだとか。
ではいったいどんな内容なのか、まずはメニューのラインナップをご紹介します。
■パンとフィナンシェ
トースト、バゲット、黒パンの食事系と、クロワッサン、パン・オ・ショコラのデニッシュ系、フィナンシェなど数種類をご用意。トマト・パセリ・プレーンの3種類のバターとともに。
■生コンフィチュール・ハチミツ・アーモンドペースト
生コンフィチュールはフルーツのいちばん美味しい瞬間を提供するため、低温真空調理で仕上げたもの。ヨーグルトやパンと一緒に味わいます。
■ポトフ
和風出汁の温かいスープ。
■飲むサラダ
季節の野菜やフルーツを数種類ずつミックし、低速ミキサーで搾ったもの。
■半熟卵
丹波地鶏の卵を使用。エッグカッターで殻を割る瞬間が楽しい!
■シャンボンブランと生ハム
豚のモモ肉のハムは、パンの上にたっぷりのバターとともにのせていただきます。
■ヨーグルト
「神戸北野ホテル」の生コンフィチュールやハチミツに合わせて開発された、オリジナルテイスト。
■タピオカ・オ・レ
小粒のタピオカを甘く炊き上げ、丹波の黒豆、ドライフルーツとナッツ入り。
■季節のフルーツ
ジュレを絡めた旬のフルーツ。コンポートで提供されることもあります。
■プルーン
カリウム、ミネラル、食物繊維が豊富なプルーンを、紅茶風味にふっくら炊き上げてあります。
■カフェ・オ・レ
「神戸北野ホテル」用にブレンドされたコーヒーに、丹波・但馬の乳牛の低温殺菌牛乳をお好みの割合で合わせて楽しみます。
メニューの品数と概要を眺めただけでも、どれだけ豪華な内容であるかがわかるでしょう。実際に運ばれてくる朝食メニューに、ワクワクが止まりません!
テーブルにズラリ!と並べられた彩りも美しい料理の数々。目移りしてしまって、どれから食べたらいいのか迷うところです。スタッフにオススメの順番を聞いてみました。
「お好きなものから召しあがって構わないですが、まず温かいポトフでお腹を温めるのがいいかもしれませんね」
そのポトフとは、ひと口サイズの小さなカップに入ったスープ。カツオとコンブ、キノコの一番出汁を合わせてあり、深いコクと優しい塩味です。ロワゾー氏から贈られたオリジナルのメニューから派生したのもで、日本人の好みに合わせ和風のあっさりした味付けにアレンジされています。
生の野菜サラダをそのまま食べるより、お腹にやさしい野菜&フルーツのジュース
ショットグラスに並ぶカラフルなジュースは、その名も“飲むサラダ”。旬の野菜やフルーツをミックスし、低速ミキサーでゆっくり絞っています。高速ミキサーを使うより回転時の熱の発生量が少ないため素材の栄養素が壊れにくく、酵素がたっぷり含まれているのが特徴。定番のかんきつ系ジュースのほか、季節によって数種類の野菜とフルーツをミックスして作り、レシピは200種類以上あるのだとか。この日は、青リンゴとホウレン草、トマトとレモン、ニンジンとパイナップル、パプリカとミントなど。私が気に入ったのは、ニンジンとパイナップルの組み合わせ。パイナップルの甘みに、ニンジン本来のかすかな苦みと土の香りが感じられ、今まで飲んだことがない新鮮な味わいでした。
このジュースは、山口総料理長のアイデアで加えられたものです。ヨーロピアンスタイルの朝食に野菜サラダは付かないのですが、お客様から「朝はフレッシュな野菜を食べたい」というリクエストがあり、生まれたのだそうです。
朝食に欠かせない卵料理は、エッグスタンドにのせられた半熟卵が温かいまま登場。黄身が大きく濃厚な味わいをもつ、丹波地鶏の卵です。
この半熟卵、じつは食べるまでの手順がとっても楽しいのです。専用のエッグカッターを卵に被せ、ボールを上から2~3回落とすと、あら不思議! 殻の上の部分にヒビが入り、蓋を開けるみたいにきれいに剥がれます。これも、熱の通し加減の絶妙さがなせる技。
殻を外すと、白身の上の部分が少しだけ殻と一緒に剥がれ、黄色が美しい中身が見えてききます。ここに豊岡市で室町時代より続く製法で作られている「誕生の塩」を多めにかけスプーンですくって食べるのですが、濃厚な黄身に塩の辛みが加わって豊かなコクとなんともいえない甘さに。大粒の塩のジャリッとした歯触りも心地よく、「シンプルな卵料理が、こんなに美味しいとは…」と感動してしまいました。
二段に重ねられた木箱の中は、自家製のパンとフィナンシェ。下段にバゲット、トースト、黒パンなどの食事パンが温かい状態で入っています。パンが冷めにくいよう、箱の底にはナプキンの下に温めた石が置かれている心配りにはさすが! 上段はクロワッサン、フィナンシェ、パン・オ・ショコラといったデニッシュ系です。パンとデニッシュの組み合わせは日によって変わりますが、もちろんすべて自家製です。
季節によって果物の種類が変わる生コンフィチュールと、アーモンドペースト、栗のハチミツ。パンに付けたり、ヨーグルトに混ぜて食べても美味しい
山口総料理長のオススメは、クロワッサンの端の部分をガブリとかじり取り、そこに生コンフィチュールをたっぷりのせて食べること。教わったとおりにしてみると、バターの香りと生コンフィチュールの甘酸っぱさが口いっぱいに広がり、ほっぺが落ちそうになります。フィナンシェにはアーモンドペーストをたっぷり付けて。甘さと香りの相乗効果でアーモンドの香ばしさがより強く感じられ、ナッツ好きにはたまりません。
上/自家製シャンボンブラン(ハム)と生ハム。左下/トーストやバゲットに、ハムとお好みのバターをたっぷりのせて。右下/バターはトマト・バジル・プレーンの3種類
シャンボンブラン(ハム)や生ハムと一緒に食べたいのが、温かい食事パン。トマト、パセリ、プレーンの3種類のバターはお好みで、ごろんとした塊のままのせます。少し酸味のあるトマト風味のバターは生ハムに、わずかに苦みが感じられるパセリ風味は、シャンボンブランとの相性がぴったりです。
ヨーグルトも、この朝食のために開発されたオリジナル。コンフィチュールやハチミツとのバランスを考え、酸味がかなり強めになっています。
このヨーグルトにぴったりなのが、濃厚な香りと甘みで知られる栗のハチミツ。国内では6~7月にしか採れない貴重な蜜を、養蜂家から仕入れているのだとか。強い個性をもつ二つが合わさると、ハチミツの甘みがヨーグルトの酸味をやさしく包みこむような、新しい味わいになります。
さらに、丹波の黒豆とドライフルーツをトッピングしたタピオカ・オ・レは、濃厚なミルクとタピオカ独特の食感、黒豆の香ばしさを味わえるもの。甘く炊き上げたタピオカをかむと、口の中で甘みのカプセルが弾けるようです。お好みで自家製グラノーラを加えるとアクセントになり、コリコリとした歯触りを楽しめます。
口のなかを爽やかな酸味と甘みで満たしてくれるのが、ジュレで包んだフルーツ。春が旬のイチゴは大粒でみずみずしく、しっかりとした甘みと酸味があります。小さなココットに入ったプルーンの存在も忘れないで。つい見落とされがちで残す人も少なくないそうですが、カリウム、ミネラル、植物繊維を豊富に含み、お腹の調子を整えてくれるので、特に女性にオススメ。紅茶風味に仕上げてあり、肉厚でねっとりとした果実には上品な甘さとほどよい酸味があります。
カフェ・オ・レ用のミルクは、丹波・但馬牛の低温殺菌牛乳。ミルクとコーヒーをお好みの割合で合わせて飲みむのがヨーロピアンスタイルなのだとか。コーヒーが苦手な人は、ミルクティーをリクエストすることもできます。
フランス中東部生まれの“世界一の朝食”が、ここ神戸で山口総料理長により独自の進化を続けていることも見逃せません。例えば、ヨーロピアンスタイルの朝食に登場しないサラダをジュースとして加えていることも、その一例です。
また、今回ご紹介したオリジナルメニューに加え、兵庫の食材にさらにフォーカスした「Hyogolaise(ひょうごレーズ)」と、1食分の糖質が40g以下(おにぎり1個分)という「ロカボ朝食」のバリエーションも登場。前者はリピーターのお客様に、後者は二世代や三世代で訪れる家族連れや年配のお客様に人気があるそうです。
「たびたび来てくださるお客様や、幅広い年齢層のご家族連れ、持病が気になる方にも、すべてのお客様に“世界一の朝食”を味わっていただきたい」と山口総料理長。今回、数年ぶりの訪問でしたが、訪れるたびに確実に進化し、よりこまやかな心配りがされていることを感じました。
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