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『天気の子』聖地巡礼! 新海誠監督の描く「東京」をご案内 画像撮影:353

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更新日: 2023年12月17日

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『天気の子』聖地巡礼! 新海誠監督の描く「東京」をご案内

新海誠監督の作品といえば、実写以上に美しく切り取られた実在の風景描写が魅力のひとつ。熱烈なファンならずとも「聖地巡礼」をしたくなる、そんな作品ばかりです。

多くの作品では全国各地に「聖地」が点在していますが、2019年公開の『天気の子』ではそのほとんどが都内で展開していきます。東京近郊にお住まいの方はもちろん、旅行等で訪れる際にも「巡礼」がしやすい作品といえるでしょう。

というわけで、今回は『天気の子』で舞台となった都内のスポットをご紹介!
ルールやマナーを守って、聖地巡礼をお楽しみください。

※映画『天気の子』のストーリーに言及しています。

始まりは病室の窓 〜陽菜編〜/『天気の子』聖地巡礼

始まりは病室の窓 〜陽菜編〜/『天気の子』聖地巡礼
画像:123RF

忘れがちですが、『天気の子』は病院のシーンから幕を開けます。

モデルとなっているのは新宿の「JR東京総合病院」。窓の外、新海作品のトレードマークとも言える「ドコモタワー(NTTドコモ代々木ビル)」近くにさす一筋の光を見たヒロイン・陽菜(ひな)は、思わず駆け出していきます。

『天気の子』聖地巡礼【小田急線新宿1号踏切】

画像撮影:353

病院を出た直後に陽菜が渡るのは「小田急線新宿1号踏切」。小田急線の車窓から見たことがある方も多いのでは。「開かずの踏切」として有名なので、陽菜が滑り込むように渡れたのは、早くも「力」が発動していたのかもしれません。

  小田急線新宿1号踏切
  住所 東京都渋谷区代々木2丁目2

『天気の子』聖地巡礼【今はなき代々木会館】

そのまま道なりに進んでいくと、『天気の子』で最も有名なロケーションと言ってもいい「廃ビル」こと「代々木会館」が現れます。と言いたいところですが、現れません。なぜなら、まさに「廃ビル」だったから。映画の公開後まもなく解体が始まり、現在では見ることができません。Googleマップで見れる2019年の姿をどうぞ。

変わりゆく東京の街並みの「記録映画」として非常に価値のある『天気の子』。この他にも今はなきスポットや、逆に「建設中の新国立競技場」など、その当時にしか見れない東京の姿が収められています。

なお、廃ビル屋上の「鳥居」はもともと代々木会館のものではなく、銀座の、同じく屋上にある「朝日稲荷神社」がモデルと推測されています。

フェリーに乗って来る少年 〜帆高編〜/『天気の子』聖地巡礼

フェリーに乗って来る少年 〜帆高編〜/『天気の子』聖地巡礼
画像:写真AC

もう一人の主人公・帆高(ほだか)は、出身地である伊豆諸島の神津島からフェリーで東京へやって来ます。『すずめの戸締まり』でも物語の始まりはフェリーでしたね。

『天気の子』聖地巡礼【竹芝客船ターミナル】

画像:写真AC(竹芝客船ターミナル)

乗っていたフェリーは、伊豆諸島と東京をつなぐ「さるびあ丸」。命の恩人・須賀に名刺を渡されるシーンは、浜松町の「竹芝客船ターミナル」です。

  竹芝客船ターミナル
  住所 東京都港区海岸1-16-1

『天気の子』聖地巡礼【新宿・歌舞伎町】

画像撮影:353

東京に降り立った帆高が不安な日々を過ごすのは、よりによって「新宿・歌舞伎町」。ここでは、ありとあらゆる実在のスポットが登場します。

ざっと挙げていくなら、世界中の観光客がカメラを構える歌舞伎町のシンボル「歌舞伎町一番街アーチ」

帆高がしばらく寝泊まりしていた「まんが喫茶マンボー 新宿靖国通り店」。野良猫のアメと、まさかの「アレ」を拾った「アタミビル」

「アタミビル」の外観は、看板まで忠実に(少しだけ変えて)再現してあるのが見どころ。Googleマップで見れる2020年の姿がこちら

画像撮影:353

陽菜と出会った「マクドナルド 西武新宿駅前店」。職質された「天下一品 歌舞伎町店」の前、等々——。枚挙にいとまがありません。

新宿は新海誠監督の作品で常に描かれてきた場所ではありますが、これほどまでに「夜の街」として登場するのは初めてではないでしょうか。異常気象で雨続きの世界。ネオンに照らされた夜の街は、心細く、かつ魅力的に切り取られています。

帆高が住み込みで働くこととなる「K&Aプランニング」の事務所は、神楽坂駅近くにモデルの建物があるようです。半地下の入り口など共通点はありますが「そのもの」というわけではないので、ここでは省略します。

ボーイミーツガール 〜陽菜&帆高編〜/『天気の子』聖地巡礼

陽菜と帆高が出会ったあと、『天気の子』のロケーションとして非常に重要なのが「JR田端駅」周辺です。

陽菜のアパートが田端にある設定となっており、なかなかに衝撃的なラストシーンも田端です(筆者は田端で働いているのですが、あの様子だと職場はもうありません)。

『天気の子』聖地巡礼【JR田端駅周辺】

『天気の子』聖地巡礼【JR田端駅周辺】
画像撮影:353

田端駅は山手線と京浜東北線の駅ですが、なんと山手線唯一の無人改札があります。それが南口。

画像撮影:353

およそ東京らしからぬ小屋のような改札口を出ると細い上り坂があり、左手には新幹線の高架、そして遠くにスカイツリーや、劇中でも記憶に残りやすい「あみ印(あみ印食品工業)」の看板を見ることができます。

天気のいい日に撮った写真。『天気の子』の舞台はすでに劇中の姿を残していない場所も多いのですが、このあたりは全く変わりません(画像撮影:353)

ちなみに、何度か登場するアパートの遠景(山手線と京浜東北線が交差する画)は北口側のもので、南口から行くとかなり遠回り。田端駅周辺南北の風景をミックスしているようです。

田端駅にはJR東日本の首都圏本部があり、新幹線の車庫などもある鉄道ファン垂涎の地。RADWIMPSによる主題歌「愛にできることはまだあるかい」のMVもJR東日本協力のもと、すぐ近く(お隣の上中里駅付近)で撮影されています。ぜひ一度、訪れてみてください。

  JR田端駅
  住所 東京都北区東田端1-17

 

「100%の晴れ女」ビジネスの実績/『天気の子』聖地巡礼

陽菜の「力」を使って始めた「100%の晴れ女」ビジネス。ここでもまた、さまざまなロケーションが登場します。

『天気の子』聖地巡礼【お台場】

初めての「仕事」は、お台場にて。「お台場海浜公園」の展望デッキや、「ダイバーシティ東京」近くの「出会い橋」「東京テレポート駅」などを見ることができます。

画像:123RF(お台場海浜公園)

  お台場海浜公園
  住所 東京都港区台場1-4


出会い橋

  出会い橋
  住所 東京都江東区青海1-3

『天気の子』聖地巡礼【六本木ヒルズ】

『天気の子』聖地巡礼【六本木ヒルズ】

この初仕事が成功したことで、「晴れ女」ビジネスは引く手あまたに。ついには、夏の一大イベント「神宮外苑花火大会」からもお声がかかります。

花火大会を決行させるため陽菜が祈った場所は、六本木ヒルズの有料展望台「東京シティービュ/スカイデッキ」。祈っていた「まさにその場所」へは立ち入ることができませんが、天空からの視界が一気に晴れていく様は十分に想像できるかと思います。圧巻でしょうね!

屋上スカイデッキ

住所
東京都港区六本木6丁目10-1六本木ヒルズ 森タワー屋上
交通
地下鉄六本木駅からすぐ
営業期間
通年
営業時間
11:00~19:30(閉館20:00)
休業日
不定休、天候による臨時休あり
料金
東京シティビューの入館料=大人1800円、高・大学生1200円、小人600円/スカイデッキ=高・大学生以上500円、4歳~中学生300円/(65歳以上1500円、障がい者と同伴者1名入館料半額)

日刊スポーツ主催神宮外苑花火大会

住所
東京都新宿区霞ヶ丘町明治神宮外苑(神宮球場、秩父宮ラグビー場、神宮軟式球場、東京体育館敷地内)
交通
地下鉄外苑前駅(神宮球場)、JR総武線信濃町駅(神宮軟式球場)、地下鉄外苑前駅(秩父宮ラグビー場)、JR総武線千駄ヶ谷駅(東京体育館敷地内)、各駅からそれぞれ徒歩5分~15分
営業期間
8月下旬
営業時間
19:30~20:30
休業日
情報なし
料金
神宮球場(全席指定)=4500円~/神宮軟式球場(自由席)=3000円(前売り)、4000円(当日)/秩父宮ラグビー場(スタンド席)=3000円/東京体育館敷地内(指定席)=4500円/

『天気の子』聖地巡礼【芝公園】

『天気の子』聖地巡礼【芝公園】
画像:123RF

テレビで話題となり、対応しきれなくなった「晴れ女」ビジネス。ひとまず最後の依頼人に会うべく出向いたのは、東京タワーの見える「芝公園」。ただし、待っていた「依頼人」は意外な人だったのですが——。

  芝公園
  住所 東京都港区芝公園1、2、3、4

少年少女たちの逃避行/『天気の子』聖地巡礼

『天気の子』聖地巡礼【池袋駅周辺】

『天気の子』で描かれる「夜の街」は新宿だけではありません。帆高たちが田端のアパートから逃げてきたのは、夜の池袋。繁華街からホテル街まで、あらゆる場所がリアルに登場します。

日ごろ池袋で映画を観る方であれば、本作公開の1週間前に閉館となった「シネマサンシャイン池袋」の姿が見れたり、「池袋HUMAXシネマズ」の前で落雷事故が起きるなど、嬉しい(?)風景も多いことでしょう。

Googleマップで見れる、2019年の「シネマサンシャイン池袋」

  池袋駅
  住所 東京都豊島区南池袋1丁目

新海監督の初期作『雲のむこう、約束の場所』の巨塔を思わせる「豊島清掃工場」の煙突も、池袋のランドマーク。雪の降る夜、帆高たち三人が巨大な煙突の前を横切っていくシーンは、なんとも言えぬ心細さがあります。細部までこだわり抜かれた街のネオン描写も見どころです。

煙突の真ん前までくると、すごい迫力! このあたりは帆高たち三人が通ったところだらけ。あの夜を追体験できます(画像撮影:353)

  豊島清掃工場
  住所 東京都豊島区上池袋2-5-1

『天気の子』聖地巡礼【バイクチェイスの地・目白】

陽菜がいなくなった朝、帆高は「池袋警察署」へ送られてしまいますが、脱走して夏美のカブに飛び乗ります。パトカーの追跡をも華麗に振り切るバイクチェイスシーンの舞台となったのは、池袋警察署からJR目白駅〜高田馬場駅あたりのルートです。

裏道の数々は地元の人でないと把握しきれないかもしれません。しかし線路沿いまで出てしまえば、普段山手線を使っている方ならば見覚えのある建物や看板が多数登場。『天気の子』は各種配信サービスで視聴できますので、一時停止で知っている風景を探しながら観るのもおすすめです。

カブで駆け降りていった、目白駅すぐそばの階段。劇中と同じく、線路沿いに出ます(画像撮影:353)

水が溜まった道路から線路へ飛び移ったのは「切手の博物館」の近く。はるか先に、新宿の「モード学園コクーンタワー」が見えていますね。帆高はその方角を目指していくわけですが——。この先は(この前も)決して真似してはいけません。

目白駅から高田馬場方面をのぞむ線路沿い。写真は夜ですが、水が溜まるのも納得の勾配です(画像撮影:353)

  目白駅
  住所 東京都豊島区目白3丁目

なお目白駅から10分ほど歩いたところに、「のぞき坂」と呼ばれる坂道があります。陽菜の「晴れ女」パワーが炸裂していく場面で出てくる坂道で、車道としては東京屈指の勾配を誇るのだそう。こちらもあわせて探訪してみては。

  のぞき坂
  住所 東京都豊島区高田2-12-21

手軽で、しかし深い『天気の子』の聖地巡礼

ここでは詳しくご紹介しませんが、「100%の晴れ女」ビジネスで訪れた他の場所や、高円寺駅近くにある日本唯一の「気象神社」こと氷川神社など、『天気の子』の聖地は都内だけでもまだあります。

東京近郊にお住まいの方は、まだ知らない東京の再発見に。
遠方から来られる方は、少しの移動で「聖地」を網羅していける楽しさを。ぜひご堪能ください。

2011年の東日本大震災を直接的に描き、高い評価を得た『すずめの戸締まり』(2022年公開)は、遡って『天気の子』(2019年公開)と『君の名は。』(2016年公開)にも災害映画としての視点を強く持たせることになりました。

異常気象とエゴの物語『天気の子』——。今回、本記事を書くにあたり観直して、公開当時とはまただいぶ違う印象を持った筆者です。
今あらためて、この「三部作」を観てみるのはいかがですか。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

筆者
353

ただの雑食な映画好き。
「観た映画は必ず感想を書く」というマイルールのもと、2018年から映画ブログ『353log』を日々更新中です。
まだまだ不勉強なことばかりですが、皆様に「観たい!」と思っていただけるようなご紹介ができるよう努めます。
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