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細田守監督作品ランキング!注目の映画6本&聖地やスポットも徹底ガイド! 画像:Amazon

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更新日: 2023年12月11日

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細田守監督作品ランキング!注目の映画6本&聖地やスポットも徹底ガイド!

唯一無二の作家性で、日本の、ひいては世界のアニメーション作品シーンを牽引してきた細田守監督。
本記事では、2006年『時をかける少女』から2021年『竜とそばかすの姫』まで全6本の長編劇場作品を、僭越ながら筆者の独断と偏見によるランキング形式でご紹介します!

また細田守アニメといえば、実際の場所をモデルにしたリアルな風景描写も魅力です。
各作品の「おすすめスポット(またの名を聖地)」もあわせてピックアップしていますので、旅の参考にしてみてくださいね!

細田守作品おすすめ第6位『未来のミライ』

細田守作品おすすめ第6位『未来のミライ』
画像:Amazon

細田守作品おすすめ第六位は『未来のミライ』。妹が生まれ、お兄ちゃんとなった4歳児“くんちゃん”。3人家族でおとうさんとおかあさんの愛情を一身に受けてきた“くんちゃん”は、いきなり家族に加わった「赤ちゃん」の存在に戸惑いを隠せません。

ありそうでなかった「幼児の気持ち」の物語です。

編集者のおすすめポイント

「生まれてきた妹にお父さんとお母さんを取られちゃった!」--そんな気持ちに襲われる「お兄ちゃん(4歳)」を主人公とした、じつに細田守監督らしい家族の物語です。

一見スペクタクルのない日常的な物語なのですが、成長した姉「未来のミライちゃん」が突如現れたり、一家の歴史が不思議なかたちで垣間見えたり、4歳児の大好きな「電車」が思いもよらぬ展開を呼んだりと、ファンタジーの面でも細田守監督の作家性が次々と飛び出てくる作品になっています。

『未来のミライ』にまつわるおすすめスポット:根岸森林公園

『未来のミライ』にまつわるおすすめスポット:根岸森林公園

“くんちゃん”が自転車の練習をする公園は、横浜市中区の根岸森林公園です。

注目したいのは、青々とした芝生の奥にそびえる、ツタの絡まる異質な建築物。これ、じつは昭和4年に建てられた「競馬場の廃墟」なんです。正式名称は「旧根岸競馬場一等馬見所跡」。映画の中でも時を超えて登場していましたね。

根岸森林公園

住所
神奈川県横浜市中区根岸台
交通
JR根岸線根岸駅から市営バス桜木町駅行きで5分、旭台下車すぐ
営業期間
通年
営業時間
入園自由(フラワーガーデンカフェは9:30~16:00<閉店>、休憩所は9:00~17:00<閉館>)
休業日
無休
料金
情報なし
『未来のミライ』の詳細データ
公開年:2018年
声の出演:上白石萌歌/黒木華/星野源/麻生久美子 ほか
時間:98分
リンク先での売上の一部が当サイトに還元される場合があります。

細田守作品おすすめ第5位『バケモノの子』

細田守作品おすすめ第5位『バケモノの子』
画像:Amazon

細田守作品おすすめ第五位は『バケモノの子』。バケモノの世界に紛れ込んだ天涯孤独の少年が、粗暴な“師匠”と父子のような関係を築き、互いに成長していく物語です。バケモノたちが暮らす並行世界「渋天街」と人間世界の渋谷を行き来する展開が印象的ですね。

劇団四季によるミュージカル化も話題になりました。

編集者のおすすめポイント

異世界と人間世界、全く違う二つの世界でそれぞれのストーリーを楽しめる作品です。なんといっても渋谷の路地裏から初めて「渋天街」に入り込んでしまうシーンは、思わず胸が高鳴るところ。いっぽうで、9歳にして「バケモノの子」となってしまった主人公・九太がのちに人間世界でぶち当たる壁、といったリアルな展開も意外性があって楽しめます。

また最新作『竜とそばかすの姫』に至るまで細田守作品には決まってクジラが登場しますが、本作のそれは特に印象的なビジュアルです。

『バケモノの子』にまつわるおすすめスポット:渋谷

『バケモノの子』にまつわるおすすめスポット:渋谷

本作を象徴するロケーションはずばり「渋谷」。スクランブル交差点を筆頭に、渋谷駅周辺の風景が非常に多く登場します。一見異国のように思える「渋天街」も、よく見てみると渋谷を想起させる建物がいろんなところに。お見逃しなく!

駅前以外では、建築マニアの細田守監督らしくフェティッシュに描かれる国立代々木競技場なども見どころです。

スクランブル交差点

住所
東京都渋谷区道玄坂
交通
JR山手線渋谷駅からすぐ
『バケモノの子』の詳細データ
公開年:2015年
声の出演:宮崎あおい/染谷将太/広瀬すず/役所広司 ほか
時間:119分
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細田守作品おすすめ第4位『竜とそばかすの姫』

細田守作品おすすめ第4位『竜とそばかすの姫』
画像:Amazon

細田守作品おすすめ第四位は『竜とそばかすの姫』。母を亡くした苦しみから大好きだった歌を歌えなくなっていた主人公・すずは、ユーザーの潜在能力を引き出す仮想空間〈U〉に参加することで歌声を取り戻し、一躍話題の歌姫となります。

同じ頃〈U〉では、野獣の姿をしたユーザー・竜の行動が物議を醸し、お尋ね者となっていた。背中にアザの模様がある竜を、すずは気にかけるようになり--。

編集者のおすすめポイント

『サマーウォーズ』の〈OZ〉をさらに進化させた仮想世界〈U〉、気鋭のシンガー中村佳穂さんによる力強くも繊細な劇中歌の数々、ディズニーアニメ『アナと雪の女王』などを手掛けたキャラクターデザイナーの起用などなど、見どころの多い作品です。

細田守監督が愛してやまない『美女と野獣』を現代的に描き直したという本作。『サマーウォーズ』公開時とは比べ物にならないほどインターネットが日常に浸透したSNS時代で人々が直面する「誹謗中傷」といった問題にも踏み込んでいます。

『竜とそばかすの姫』にまつわるおすすめスポット:高知・鏡川

『竜とそばかすの姫』にまつわるおすすめスポット:高知・鏡川
画像:写真AC

本作の舞台は高知県。過去作以上に、ありとあらゆる場所が実際に存在します。そのうちのひとつ、すずをはじめとした登場人物たちがよく歩いている「鏡川」の河川敷は、『時をかける少女』の名シーン(あちらは荒川)を連想させる映画的なロケーションです。

川は物語が生まれるところ。きっとこれからも細田守作品に登場し続けることでしょう。

鏡川

住所
高知県高知市鷹匠町2丁目ほか
『竜とそばかすの姫』の詳細データ
公開年:2021年
声の出演:中村佳穂/成田凌/佐藤健 ほか
時間:121分
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細田守作品おすすめ第3位『おおかみこどもの雨と雪』

細田守作品おすすめ第3位『おおかみこどもの雨と雪』
画像:Amazon

細田守作品おすすめ第三位は『おおかみこどもの雨と雪』。おおかみの父と人間の母の間に生まれた「おおかみこども」の“雨”と“雪”。早くにシングルマザーとなった母の“花”は、残されたこどもたちを連れて人里離れた農村に移住しますが--。

成長した姉の“雪”が語り部となり、過去を振り返るようなかたちで物語は進んでいきます。

編集者のおすすめポイント

これまでのサイバー寄りな世界観から一転、山奥の田舎町を舞台に「子育て」を描いた心温まる一作です。細田守監督の身近で「親になった人」が増えてきたことから着想した作品なのだそう。

成長の過程でアイデンティティに思い悩むこどもたちの姿、そんなこどもたちの幸せを願いながら最終的には見守ることしかできない親の姿を、「おおかみこども」というファンタジックな設定を用いることによってむしろ普遍的に、感情移入しやすい物語として紡いでいます。

『おおかみこどもの雨と雪』にまつわるおすすめスポット:おおかみこどもの花の家

『おおかみこどもの雨と雪』にまつわるおすすめスポット:おおかみこどもの花の家
「花の家」のイメージ画像:写真AC

“花”たち親子が移住した田舎町は、じつは細田守監督の生まれ故郷・富山県中新川郡上市町がモデルです。なかでも印象的な古民家「花の家」は現在でもそのままの姿で一般開放されています。一度は行ってみたいスポットです!

東京近郊で……ということであれば、映画の序盤は東京都国立市が主要なロケーションとなっていますよ。
※画像はイメージです

>> 聖地「おおかみこどもの花の家」をGoogle Mapで確認!

『おおかみこどもの雨と雪』の詳細データ
公開年:2012
声の出演:宮崎あおい/大沢たかお/黒木華/西井幸人 ほか
時間:117分
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細田守作品おすすめ第2位『時をかける少女』

細田守作品おすすめ第2位『時をかける少女』
画像:Amazon

細田守作品おすすめ第二位は『時をかける少女』。幾度も映像化されてきた筒井康隆のジュブナイルSF小説を原作とし、その20年後を描いています。「タイムリープ=時をかける」能力を手にしてしまった女子高生・真琴に訪れる、ひと夏の青春物語。

公開当初は単館上映でしたが、クチコミで大ヒット。のちの細田守作品へとつながる礎を築きました。

編集者のおすすめポイント

夏のはじめに観たい、細田守作品の原点とも言える作品です。Twitterなどで一緒に叫びたくなる実況ポイント「いっけえええええ〜!!」は、次作『サマーウォーズ』の「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」へと通じる細田守アニメの専売特許。

また、最新作『竜とそばかすの姫』に至るまで「細田印」として登場する〈入道雲がそびえる空/高く跳び上がる制服姿の少女〉といったビジュアルも、この作品から見ることができます。

『時をかける少女』にまつわるおすすめスポット:西武新宿線・中井駅周辺

『時をかける少女』にまつわるおすすめスポット:西武新宿線・中井駅周辺
「あの踏切」のイメージ画像:123RF

劇中で非常に印象的な「あの踏切」は、西武新宿線・中井駅の踏切がモデル。実際はあんな急坂ではありません。しかしファンならば一度は立っておきたい場所でしょう。自転車に乗られる方はしっかりブレーキを確認しておいてくださいね。

なお中井駅には「からくり時計」のモデルとなったアーチ状の看板もあったのですが、現在は撤去されています。「聖地」は変わりゆくもの。巡礼はどうぞお早めに。
※画像はイメージです

>> 聖地「西武新宿線・中井駅周辺」の「あの踏切」をGoogle Mapで確認!

『時をかける少女』の詳細データ
公開年:2006年
声の出演:仲里依紗/石田卓也/板倉光隆 ほか
時間:98分
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細田守作品おすすめ第1位『サマーウォーズ』

細田守作品おすすめ第1位『サマーウォーズ』
画像:Amazon

細田守作品おすすめ第一位は『サマーウォーズ』。圧倒的なシェアを誇るインターネット上の仮想空間〈OZ〉が何者かにハックされ、世界中が混乱に陥ります。大切な人たちを守るため立ち上がったのは、数学しか取り柄のない高校生でした。

細田守監督の人気を決定づけた、代表作にして傑作です。

編集者のおすすめポイント

今や毎年のように「金曜ロードショー」で放送され、ジブリアニメ級の市民権を得た稀有な作品です。公開当時よりもインターネットと私たちの生活は密になり、「電子マネーで公共料金を支払う」なんていうことも当たり前になってきました。『サマーウォーズ』が描く混乱の恐ろしさは、現在の私たちのほうがより肌感覚で分かるのかもしれません。

『竜とそばかすの姫』で再登場した仮想世界の描写、夏希が覚醒する終盤の花札バトルなどは何度観てもときめきます。

『サマーウォーズ』にまつわるおすすめスポット:長野・上田市

『サマーウォーズ』にまつわるおすすめスポット:長野・上田市

主な舞台は、真田幸村の故郷として、そして「『サマーウォーズ』の里」として観光誘致に積極的な信州上田。「栄おばあちゃん」のお屋敷のモデルになっているのは、なんと真田一族の居城「上田城」の城門です。

初めて訪れた健二が思わずたじろいだのも納得ですね。

上田城跡公園

住所
長野県上田市二の丸
交通
JR北陸新幹線上田駅から徒歩12分
営業期間
通年
営業時間
公園内入園自由(上田市立博物館・櫓門は8:30~16:30<閉館17:00>、12月から翌3月は9:00開館)
休業日
公園内無休(上田市立博物館・櫓門は水曜・祝日の翌日・年末年始)(上田城櫓門は冬季(12月から翌3月)休館、ただし3月は20・21日、27~30日のみ開館)
料金
公園内無料(上田市立博物館・櫓門は大人300円、高・大学生200円、小・中学生100円、2館共通券は500円)
『サマーウォーズ』の詳細データ
公開年:2009年
声の出演:神木隆之介/桜庭ななみ/谷村美月/富司純子 ほか
時間:115分
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細田守作品の魅力とは

細田守作品の魅力とは
画像:123RF

ランキング形式である必要があったのか?という疑問はさておき、独断と偏見に基づく今回の「順位」は、きっとまた数年後には変わっているのかなと思います。というのも、この記事を書くにあたって何本か観直した際、だいぶ印象が変わった作品もあったからです。

細田守監督は自身のライフステージの移り変わりを作品づくりに反映させるクリエイター。観客側の私たちも、自分の置かれた状況は日々変化していきます。あの日「ピンとこなかった」映画が、今日は「ど真ん中に刺さる」かもしれない。映画を繰り返し観ることのおもしろさを再確認しました。

舞台となったロケーションを巡る旅も、そろそろできそうな情勢になってきましたね! 夏は細田守作品らしい景色が見れる季節。近場から遠方まで、ぜひ足を運んでみてくださいね。

 

編集:まっぷるトラベルガイド編集部
まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。 皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

筆者
353

ただの雑食な映画好き。
「観た映画は必ず感想を書く」というマイルールのもと、2018年から映画ブログ『353log』を日々更新中です。
まだまだ不勉強なことばかりですが、皆様に「観たい!」と思っていただけるようなご紹介ができるよう努めます。
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