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京都駅近くに、国内最大のチームラボのミュージアム「チームラボ バイオヴォルテックス 京都」がオープン!

らくたび

更新日: 2025年10月22日

京都駅近くに、国内最大のチームラボのミュージアム「チームラボ バイオヴォルテックス 京都」がオープン!

常設アートミュージアム「チームラボ バイオヴォルテックス 京都」が、2025年10月7日にオープンしました。

世代や言葉を越えて五感に直接訴える世界感を体験できるとあって、すでに東京の「チームラボプラネッツ TOKYO DMM.com」や、各地で開催されている展覧会を体験したことがある方も多いかもしれません。

待ち望まれた京都のミュージアムは、延べ面積約10,000平方メートルの空間を誇り、50以上の作品が体験できる国内最大のチームラボのミュージアム。作品と人が一体になって楽しむ没入体験をしてみましょう。

京都駅の東南、アートで注目を集めるエリア

京都駅の東南、アートで注目を集めるエリア
「teamLab★Biovortex KYOTO」のモザイクが目印

「チームラボ バイオヴォルテックス 京都」へは、JR京都駅の八条東口から東南へ徒歩で約7分。メインストリートの河原町通から、少し東へ入ったところにあります。

この辺りは、昨年、京都市立芸術大学が移転してきて、アートをキーワードにした新たな町づくりが始まったばかり。「何か面白そうなことがありそう!」と期待が高まりつつあるエリアです。

幻想的な作品にいざなわれてチームラボの世界へ

幻想的な作品にいざなわれてチームラボの世界へ
チームラボ《永遠の今の中で連続する生と死》、《流れははるか遠くに》

広い館内は、《Underground(アンダーグラウンド》、《Sculpture and Painting(スカルプチャー アンド ペインティング》《Megaliths(メガリス)》、《Athletics Forest(アスレチック フォレスト)》の4エリアに分かれています。

各エリアをめぐるのに決まったコースはありません。気の向くまま、作品に誘われるように進むのがチームラボ流。

とはいうものの、ほとんどの方が最初に通るのが、《Underground》の壁面に花が描き出された回廊のような空間。やわらかなアロマの香りが漂い、立ち止まって見惚れると花が咲き、壁に手をふれると散っていきます。人が歩いた跡に現れ、やがて消えていく流れや渦にも注目です。

チームラボ《憑依する滝》

また、同じ空間を別のタイミングで訪れてみると、異なる作品が描き出されまったく違うビジュアルになっていることも。

まるで迷宮に迷いこんだような錯覚にとらわれますが、ご安心を。要所要所にスタッフがおり、迷子になることはありません。また、ミュージアムのナビゲ―ションをしてくれるスマホのチームラボアプリを上手く使って、幻想の世界を楽しみましょう。

近くにある作品やそのコンセプトを知ることができるチームラボアプリ©チームラボ

「アートに没入する」体験の魅力とは?《Underground》

ミュージアムというと、作品にふれてはいけない、まして作品に変更を加えるのはもっての他、というのが常識ですが、「没入」というのは、それと真逆の体験。

つまり、人が作品の中に入り込み、そのことが作品に影響を与え形や色が変わっていくのが、チームラボの作品の醍醐味です。さっそく、いくつかの作品を見ていきましょう。

無数のランプが吊るされた《呼応するランプの森:One Stroke - a Year in the Mountains》

無数のランプが吊るされた《呼応するランプの森:One Stroke - a Year in the Mountains》
チームラボ《呼応するランプの森:One Stroke - a Year in the Mountains》© チームラボ

《呼応するランプの森:One Stroke – a Year in the Mountains》は、数えきれないほどのランプが吊るされ、連続していく光の美しさを模索した作品です。

外からその光景を見るだけでも惹きつけられるものがありますが、森に人が入りランプの近くで立ち止まると、人に最も近いランプが強く輝き、その輝きは一筆書きを描くように全体へと広がっていきます。また、ランプの色は、森の一年を表す色に少しずつ変化。まるで、秋がきて緑の葉が色づき赤く染まる、そんな四季の変化を思わせる作品です。

無数のランプが吊るされた《呼応するランプの森:One Stroke - a Year in the Mountains》

人の存在が次々とランプの輝きを変化させていく

銀色のボールが舞う《変容する連続体 》

銀色のボールが舞う《変容する連続体 》
チームラボ《呼応するランプの森:One Stroke - a Year in the Mountains》©チームラボ

《呼応するランプの森:One Stroke – a Year in the Mountains》はゆっくりとした変化を楽しむアートでしたが、それとは反対に、目まぐるしく変容する瞬間瞬間をキャッチするのが《変容する連続体》。

部屋に入ると無数の小さな銀色の球体が宙を漂っています。その密度というと足の踏み場もないほど。向かってくるボールを避けつつ、ふと遠くに目をやると柱のようなオブジェがいつの間にか形作られており、存在感を放ちます。

銀色のボールが舞う《変容する連続体 》

球体を手に取って流れに乗せると、作品の一部となっていく

数十万の鳥の群れがスペクタクルに舞う《鳥道》

数十万の鳥の群れがスペクタクルに舞う《鳥道》
チームラボ《鳥道》©チームラボ

ただただ、空間を満たす作品に身をゆだねたい、というときにおすすめなのが《鳥道》。

ここでは床に腰を下ろすだけ。迫りくる大木の枝をかいくぐり、群れをなして現れては飛び去る鳥たちのスピード感と華やかさに吸い込まれるよう。小さな鳥たちが集まり、まるでひとつの巨大な生物のようにうねり飛ぶ姿と、ゆったりと流れる重厚な響きが心を打ちます。

既存のアートの概念をくつがえす《Sculpture and Painting》

彫刻と絵画というと、世界のいたるところで古くからあるアートの代表格。チームラボの作品には、その概念さえも変えてしまうものがあります。さっそく彫刻を例に見てみましょう。

泡を素材にした姿を変え続ける作品《質量も形もない彫刻》

泡を素材にした姿を変え続ける作品《質量も形もない彫刻》
チームラボ《質量も形もない彫刻》©チームラボ

日本初公開となる一押しの作品が《質量も形もない彫刻》。永遠に変わらぬ形を木に刻みつけるのが彫刻ですが、こちらの作品の素材はなんと泡。

はかないものの代名詞でもある泡が漂い、千切れてはくっつくを繰り返します。偶然だけが支配する空間で、泡が自らの形を修正しようとする気配を感じたり、あるいは人が泡の中にダイブして彫刻の一部になったり。何を作るかというよりも、そのプロセスを楽しんでみましょう。

泡を素材にした姿を変え続ける作品《質量も形もない彫刻》

希望者にはレインコートとシューズカバーの販売もあるので、泡の中でもへっちゃら

成長する植物の息づかいが聞こえる苔地《Megaliths》

刺激的な作品が続いたので、このあたりでクールダウンしましょう。

自然の緑の香りが漂う《Megaliths》は、本物の苔を利用した作品《開いた宇宙の永遠の存在の中のメガリス》があるエリア。今も成長をつづける苔地には、小さな花が咲いていたり、きのこが顔を出していたり。そこでも、チームラボならではの世界が繰り広げられます。

苔が敷き詰められた大空間《開いた宇宙の永遠の存在の中のメガリス》

苔が敷き詰められた大空間《開いた宇宙の永遠の存在の中のメガリス》
チームラボ《開いた宇宙の永遠の存在の中のメガリス》

苔地の間に設けられた細い小径を進んでいくと、石柱を模したオブジェに映し出されたひまわり。時間がたつと、やがて夏から秋へと季節が移り変わるように真っ赤な秋色に。

どこか未来的でもあるし、古代の廃墟のようにも見えるこの空間。石と苔という日本庭園によくある伝統的な組み合わせも、アート集団チームラボの手にかかるとこのように昇華されるのです。

苔が敷き詰められた大空間《開いた宇宙の永遠の存在の中のメガリス》

石柱は春色に染まったり、凛とした氷の世界になったり、季節の移ろいが描かれる

廃物利用のアート!《凝固した光の海》

廃物利用のアート!《凝固した光の海》
チームラボ《凝固した光の海》

《開いた宇宙の永遠の存在の中のメガリス》を進んでいくと、美しく七色に光る物体が苔地に並びます。なんと、これはガラス工場の溶解炉に残されたガラスを砕き生み出された作品。光を閉じ込めたような輝きが素敵です。

廃物利用のアート!《凝固した光の海》

タイミングによっては、パープルの妖艶な雰囲気を醸すときも

身体と手を使ってクリエイティブなアート体験《Athletics Forest》

日本庭園のような空間でまったりしたら、次は身体と頭をフルに動かしましょう。《Athletics Forest》は、《運動の森》と《学ぶ!未来の遊園地》の2つのコンセプトに属する作品群があり、子供心に戻って楽しめるアート作品が満載です。

世界を身体で認識する立体空間《運動の森》

世界を身体で認識する立体空間《運動の森》
チームラボ《あおむしハウスの高速開店跳ね球》

チームラボの身体を使う作品の特徴は複雑な立体空間。遊園地のアトラクションのように、はしゃぎながら楽しんでみましょう。

《あおむしハウスの高速開店跳ね球》は、床を埋め尽くすカラフルな半球を次々に踏んでいく作品です。この半球、ぷよぷよとした弾力があり、バランスを保って歩くだけでも難しいのですが、同じ色を連続して踏むと、あおむしが生まれますよ。

チームラボ《イロトリドリのエアリアルクライミング》

ブランコのような《イロトリドリのエアリアルクライミング》は、立ったままで次々と別の棒に渡っていくインタラクティブな作品。

乗っている棒の色により、周りを飛ぶ映像の鳥たちの色が変わり、異なる音色が響きます。なので、その場に居合わせた人と挑戦することで、思いもしなかった音色が響き渡るかもしれません。

チームラボ《マルチジャンピング宇宙》

数あるアスレチック系の作品のなかでも、体力が必要なのが《マルチジャンピング宇宙》。

星くずの漂う宇宙。そこに足を踏み入れると、弾力のある床が沈み、星が集まってきます。そこで、トランポリンのように飛び跳ねると、星が成長していく作品。星の一生を体験するには、大変な体力が必要でした。

チームラボのクリエイターになれる《学ぶ!未来の遊園地》

チームラボのクリエイターになれる《学ぶ!未来の遊園地》
チームラボ《スケッチオーシャン》

いよいよ、「チームラボ バイオヴォルテックス 京都」の館内ツアーも大詰めです。《スケッチオーシャン》でフィナーレを飾りましょう。

壁には色とりどりのお魚たちが泳いでいます。捕まえようと魚たちに手をやると、サッと逃げてしまいます。でも、これだけではないのです。自分で描いたお魚を、スタッフがスキャナで読み込みと、あら不思議、作品世界に登場し命が吹き込まれたごとく泳ぎだします。

絵心がなくても大丈夫。台紙にはおおまかな輪郭線が既にあり、塗り絵感覚で色を塗っていけば、立派なお魚が完成しますよ。

チームラボのクリエイターになれる《学ぶ!未来の遊園地》

自分の描いたお魚がチームラボの作品となるのは感動もの

おみやげは、自分が描いたイラストがグッズになる《スケッチファクトリー》で

おみやげは、自分が描いたイラストがグッズになる《スケッチファクトリー》で
ショップの天井を飾るオブジェは《光の化石》

館内には、ミュージアムショップ《スケッチファクトリー》が設けられています。ここで、ぜひとも手に入れたいのは、《スケッチオーシャン》などで描いたお魚たちがほどこされたオリジナルグッズ。

自分で描いた生き物を、トートバッグをはじめ、ハンドタオル、缶バッジ、ジグソーパズル、ペーパークラフト、Tシャツなどさまざまなプロダクトにすることができます。よい思い出になりそうですね。

おみやげは、自分が描いたイラストがグッズになる《スケッチファクトリー》で

制作時間はたったの5分~15分なので当日にお持ち帰りできる

おみやげは、自分が描いたイラストがグッズになる《スケッチファクトリー》で

絵を描くのに使ったクレヨンを再生した《色の名前のないクレヨン》1800円

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