鎌倉観光はこれでOK!押さえておきたいおすすめ観光スポットと各エリアの特徴
歴史ある寺社を中心にさまざまな見どころが集まる古都・鎌倉。 首都圏から近く、基本的に徒歩で回れる気楽さで人気の観光地です。 こちらの記事では、観光に必要な情報をぎゅぎゅっと集めてみました! ...
更新日: 2021年8月11日
山と海に囲まれた自然豊かな鎌倉は、数多くの歴史的な遺産がある人気の観光名所です。
鎌倉を語る上で絶対に欠かせない寺社には、春夏秋冬いつの季節にも美しい花々が咲き誇り、参拝に訪れる人々を迎えてくれます。
今回は、ちょうど6月中旬から下旬にかけて最盛期を迎える“アジサイ”を楽しむことができる、おすすめの寺社をご紹介!
青・紫・ピンク…と、アジサイはさまざまな色が楽しめるのも魅力のひとつ。鎌倉では、訪れる場所によって異なる種類のアジサイを楽しめますよ。
梅雨限定、古都・鎌倉を彩る美しいアジサイを見に、ぜひ足を運んでみてください。
※新型コロナウイルス感染症に関連した各店舗の対応・対策により、営業時間等異なる場合があります。あらかじめ最新の状況をご確認ください。
東京からのアクセスも良好で、週末のおでかけにぴったりの鎌倉。源頼朝が幕府を築いた地として知られ、現在も源氏ゆかりの寺院が点在します。それらの寺院には四季の花々が美しい寺も多く、今も訪れる人を魅了しています。最近では海風が心地よいテラス席があるレストランや、おしゃれな古民家カフェなども人気のスポットです。
また、相模湾に突き出た江の島は江戸時代からの観光地。名物のしらす丼など、江の島神社までの参道グルメも外せないポイントです。
鎌倉屈指の花寺として有名な「明月院」は、通称「アジサイ寺」といわれるほど、アジサイの名所として有名な寺のひとつ。
境内を包み込むように咲く約2500株のアジサイは壮観です!
明月院のアジサイのほとんどが「ヒメアジサイ」という日本古来の品種で、青色が多いのが特徴。その神秘的な青色は「明月院ブルー」と呼ばれ、多くの人々に愛されています。
開花すぐは淡いブルーですが、日を重ねると次第に深い青色に変化していくので、色の変化を楽しめるのも魅力。シーズン中、何度か訪れてみるのもいいかもしれませんね。
懐に花を抱き、穏やかなお顔でたたずむ「花想い地蔵」
アジサイで知られる明月院ですが、実は植えられたのは意外と最近で、戦後、昭和40年代になってから。この50年の行き届いた手入れのおかげで現在は境内を覆うまでに成長しました。
アジサイがピークを迎える梅雨の時期は、門前に行列が出来るほど終日にぎわっています。混雑状況によっては入場規制がかかる場合もあるので、ゆっくり観賞したいときは、早めの時間に行くのがおすすめですよ。
本堂の円窓越しに見る後庭園の景色は一枚の絵画のよう(※2021年6月1日〜30日は閉鎖中)
※新型コロナウィルス感染症対策により、2021年6月1日〜30日は平日のみ開門(土・日曜は終日閉門)、拝観時間9:00〜16:00
鎌倉を代表する武士・鎌倉権五郎景正(かまくらごんごろうかげまさ)を祀る「御霊神社(ごりょうじんじゃ)」は、平安時代後期に創建された古い神社。
「御霊神社」は景正の命日にあたる9月18日の例大祭で行われる、県の無形文化財にも指定された「面掛行列(めんかけぎょうれつ)」が有名です。
鳥居のすぐ目の前を江ノ電が走るという、なんとも大胆でユニークな光景を楽しむことができますよ。参道内の江ノ電線路沿いは大人気の撮影スポットで、踏切周辺や線路沿いに咲く色とりどりのアジサイと江ノ電車両のコラボレーションを写真に収めようと、6月中旬から下旬の見ごろの時期には撮影の列ができるほど。
アジサイの時期は終日混雑しているので、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
境内の社殿裏手には「紫陽花小道」、神社入り口には「紫陽花ポスト」など、線路沿い以外にもアジサイの見所がたくさんあるので、ゆっくり散策しながらお気に入りスポットを探すのも楽しいですよ!
「面掛行列」で使用する「福禄寿」の面を祀る宝物庫は見学もできる(100円)
長谷・由比ヶ浜エリアで外せないのが、鎌倉の花寺として有名な「長谷寺」。アジサイや紅葉など、四季によってさまざまな花を楽しめるので、境内は季節を問わず多くの参拝客でにぎわっています。
山の傾斜地を生かして作られた眺望散策路は、鎌倉有数の景勝地として広く知られています。特にアジサイの名所として有名で、40種類以上約2500株が群生する「アジサイの小径」は、ピンクから紫色、青といった彩豊かなアジサイに囲まれ、非日常的な雰囲気が味わえますよ。
また、散策路からはアジサイ越しに由比ヶ浜と相模湾を眺めることができ、青く輝く相模湾と鮮やかなアジサイのコントラストは圧巻の美しさです!
アジサイ越しに臨む、由比ヶ浜と相模湾
ほかにも、日本最大級の木造仏・十一面観音菩薩像が安置された観音堂をはじめ、源頼朝の厄除けで祀られたと伝わる阿弥陀如来像など、見どころ満載!ゆっくり散策しながら参拝してみてはいかがでしょうか。
金色の観音像は、目前にするとその存在の大きさに圧倒される
鎌倉五山の第二位の「円覚寺」もアジサイが楽しめる鎌倉有数の巨刹で、北鎌倉駅から徒歩すぐのところにあります。「円覚寺」は北条時宗が弘安4(1281)年の元寇侵攻を退けた後に創建し、厳粛な雰囲気が漂う臨済宗円覚寺派の大本山です。
桜や紅葉で有名ですが、実はアジサイ観賞スポットとしてもおすすめ!アジサイは境内に点在するように植えられているので、ゆっくりと落ち着いて楽しめます。
豊かな緑の中にバランス良く配された、ピンク、紫、青、白…さまざまな種類の色鮮やかなアジサイは、重厚な境内に淡く色を添え、上品で凜とした美しさを感じさせます。
広々とした境内では点在するアジサイをさまざまな角度から見ることができるので、自分のお気に入りのアングルを見つけてみるのも良いですね。
日本屈指の禅宗様建築で、神奈川県で唯一の国宝建造物に指定されている「舎利殿」も必見
鎌倉五山の第四位として名高い「浄智寺」は、弘安4(1281)年に創建された名刹。
大木に覆われ、閑寂で幻想的な雰囲気が漂う境地は、文化人に好まれたことで有名。境内の墓地には作家・澁澤龍彦(しぶさわたつひこ)などの文人が眠っています。
山門に向かう石段手前に小さな池と石橋があり、池の隅には鎌倉十井(かまくらじっせい)のひとつ「甘露ノ井(かんろのい)」があります。鯉が泳ぐ甘露ノ井と、爽やかな色彩のガクアジサイの組み合わせはなんとも涼しげで、梅雨のじめじめとした空気を忘れさせてくれます。
水辺以外にも、花頭窓(かとうまど)の意匠が珍しい鐘楼門に続く、鎌倉石の参道でもアジサイを見ることができます。鐘楼門の白壁をバックに見るアジサイも涼しげな雰囲気でとてもすてきですよ。
静寂さに包まれながら、のんびりとアジサイ観賞を楽しんでみましょう。
石段のはるか上にある二層構造の鐘楼門。中国風の意匠は鎌倉でも珍しい
「妙本寺」は日蓮宗最古の寺院であり、鎌倉で最大級の木造仏堂建築の「祖師堂」があることでも有名な名刹。北条氏によってこの地に滅ぼされた比企一族の菩提を弔うために、比企能員(ひきよしかず)の遺児・能本が建立しました。
ゆるやかな坂道の参道を進み、階段を上がると、弁柄の赤と精巧に掘られた彫刻が美しい「二天門」が現れます。二天門は2011年に修復が行われ、天保11(1840)年当時の姿を取り戻しました。
赤銅色の門に極彩色の竜が映える二天門
高木に覆われた境内で、生い茂る緑と木立の中に慎ましく咲くアジサイは、淡い色味が特徴的。二天門の周辺にはかわいらしいヤマアジサイが植えられており、シーズン時には、二天門の赤色とアジサイの優しい青が重なり、鮮やかな色彩のコントラストを楽しむことができます。
祖師堂の手前には比企一族の墓が残されており、苔むした墓石は一族の無念の歴史を物語っているよう。壮絶な鎌倉の歴史について、予習をしてから訪れるのがおすすめです。
木造の日蓮聖人像を安置している祖師堂は、開放的な境内で存在感を放っている
■妙本寺(みょうほんじ)
住所:鎌倉市大町1-15-1
交通:JR鎌倉駅東口から徒歩12分
電話番号:非公開
営業時間:9:30~16:00
拝観料:志納
カード:利用不可
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