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埼玉にパルテノン神殿?! 「首都圏外郭放水路」は地底に現れた神秘の防災地下神殿!

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2020年9月18日

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埼玉にパルテノン神殿?! 「首都圏外郭放水路」は地底に現れた神秘の防災地下神殿!

日本にいながらにして海外気分を味わえる、そんな魅力にあふれたお手軽スポットは意外と身近にあるもの。自然系でいえば、「まるでマチュピチュ」と謳われる兵庫県・竹田城跡や、「まるでウユニ塩湖」と名高い香川県・父母ヶ浜(ちちぶがはま)などが有名ですね。

今回は「まるでパルテノン神殿」と謳われる、埼玉県春日部市の防災地下神殿「首都圏外郭(がいかく)放水路」をご紹介します。
ここは、地域住民を水害から守るために誕生した国の防災施設。今や観光名所としても活躍中です。

海外旅行になかなかいけないこのご時世、海外気分を少しでも味わいたいという方におすすめですよ!

※営業時間などは時期によって変わることがあります。随時公式ページをご確認ください。

地底に建設された防災地下神殿!「首都圏外郭放水路」とは

地底に建設された防災地下神殿!「首都圏外郭放水路」とは
巨大放水路をコントロールする「庄和排水機場」

最近では毎年のように大型台風やゲリラ豪雨に見舞われ、河川の氾濫や土砂崩れで甚大な洪水被害を受けている日本。

埼玉県春日部市が属する埼玉県東部も昔から水害に悩まされていた地域で、市街を流れる中川・綾瀬川流域は、利根川や江戸川、荒川といった大河川に囲まれています。

皿状の地形とゆるやかな勾配の河川が洪水を引き起こしやすい構造であること、首都圏のベッドタウンとして急激に都市化が進んだことなどから、洪水被害の深刻化が叫ばれていました。

巨大放水路の掘削に使用されたシールドマシンの面版(カッター)

そうした中、2006年6月に「首都圏外郭(がいかく)放水路」が作られました。

中川・綾瀬川流域の住民を水害から守るもので、中小河川の洪水を地下に取り込み、江戸川に排水する仕組みになっています。

地下トンネルは地底50m総延長6.3kmにおよぶ巨大さで、その規模は世界最大級。当時の土木技術の粋を結集し、13年の歳月をかけて作られました。

この画期的な洪水システムと地下の調圧水槽の美しい姿が話題を呼び、CNNなどの海外メディアからも注目を集めています。

■首都圏外郭放水路(見学会)
住所 埼玉県春日部市上金崎720
電話番号 048-747-0281(見学会問い合わせ先)
営業期間 通年 ※施設点検による休止日あり
交通アクセス:
電車 東武アーバンパークライン(東武野田線)南桜井駅下車、タクシー約8分/徒歩約30分
バス 南桜井駅北口より春日部コミュニティバスにて約8分
庄和排水機場内「龍Q館(りゅうきゅうかん)」着
見学会参加料金
地下神殿コース1,000円/人 立坑体験コース3,000円/人 ポンプ堪能コース2,500円/人 ※2020年9月現在ポンプ堪能コースは休止中
※事前予約 WEBまたは電話でのみ可。
個人予約の場合、見学会参加希望日の1ヶ月前同日から予約受付開始
見学会公式HP https://www.gaikaku.jp/

見学会は選べる3コース

見学会は選べる3コース
立坑体験コース(画像提供:国土交通省江戸川河川事務所)

かつては限られた条件で行われていた見学会ですが、2019年からは見学会が拡充されています。「観光先進国」を推進する国家の方針のもと進められているものですが、国の防災施設によるインフラ観光としては日本初の試みです。

見学会は以下3コースから選べ、ホームページあるいは電話受付にて完全予約制となっています。当日受付はできませんのでご注意ください。

① 立坑体験コース
巨大地下トンネルと地上をつなぐ巨大な縦穴の「立坑(たてこう)」。首都圏外郭放水路には第1~第5まで5本の立坑があり、その第1立坑を見学できるコースです。作業用階段から深さ70mを見下ろす大迫力が味わえます。

定員:20名
開催時間: 1日1回~2回
所要時間:約110分
参加料金:お一人様3,000円

② ポンプ堪能コース
首都圏外郭放水路の心臓部にあたる、巨大ポンプやガスタービンが見学できるコース。機械好きにはたまらない内容です。
※2020年9月現在、休止中。なお、ポンプ稼働時や施設稼働時には見学できません。

定員:20名
所要時間:約100分
参加料金:お一人様2,500円

③ 地下神殿コース
庄和排水機場の地下に設置された調圧水槽、別名「防災地下神殿」を見学できるコース。第1立坑の一部も見学できます。

定員:50名
開催時間: 1日2~4回
※詳細はHPをご確認ください。
所要時間:約60分
参加料金:お一人様1,000円

「地下神殿コース」の概要

「地下神殿コース」の概要

今回は、3つのコースのうち、誰でも気軽に参加できて、パルテノン神殿のようなたたずまいが人気の「地下神殿コース」をご紹介します。

【スタート】龍Q館にて受付

【スタート】龍Q館にて受付
龍Q館入口

まずは、庄和排水機場1階で受付を行います。最寄り駅は東武アーバンパークライン(東武野田線)南桜井駅。駅からは約2.5km。

タクシー、もしくは春日部コミュニティバスに乗っていきましょう。(コミュニティバスは、日曜、年末年始12/29~1/3は運休)

予約した時間の、少なくとも10分前までには受付を済ませるようにしましょう。

受付の前に問診票を記入

新型コロナウイルス感染予防の一環で、入館時の手の消毒、検温ならびに問診票の提出があります。所定の場所で記入を済ませたら、用紙を持って受付に向かいましょう。

入館証シールとパンフレット類

受付では予約した際の代表者の名前を伝え、入館証シールやパンフレット等を受け取ります。入館証シールは胸や肩の位置など、見えやすい位置に貼り付けておいてください。

この芝のサッカーグラウンドの地下に神殿が!

受付完了後は集合場所へ移動。

集合場所は龍Q館から出て、サッカーグラウンド方向に徒歩3分ほど坂を下った場所にあります。少し離れているので余裕を持って向かってくださいね。

※新型コロナウイルスの影響でコースの一部が変更されています。ホームページに記載のスケジュールと異なりますのでご注意ください。

【集合】地下神殿入口前のテントに集合

【集合】地下神殿入口前のテントに集合
集合場所は地下神殿前のテントが目印

集合場所は地下神殿(調圧水槽)入口横に設置されたこのテント。予約した開始時刻になると「地下神殿コンシェルジュ」による注意事項の説明がはじまります。

※今後はテントを撤去する方向です。

見学上の注意事項は以下の通り。

  • 地下神殿までの階段は116段。自力歩行できる方のみ参加
  • 階段での撮影は禁止
  • 三脚の持込はOK。ただし折りたたんで持ち運ぶこと
  • 床が滑りやすく危険な箇所もあるため、滑りやすい靴およびハイヒールは禁止
  • 歩行用ステッキや大きめの傘は傘立てへ保管

注意事項をよく理解してから参加してください!

入場口はまるで秘密基地への入口のよう!

地下神殿コンシェルジュの指示に従いながら、いよいよ入場です。地下へと続く階段は狭く薄暗く、床が濡れて滑りやすくなっています。一人ひとり、間隔を開けてゆっくり進みましょう。安全上の問題で、撮影は禁止となっています。

ちなみに、階段の途中に温度計が設置されているのですが、地下は夏場でも、地上の暑さが嘘のようなひんやりした空間です。

 

【説明会】地下神殿コンシェルジュによる説明会

【説明会】地下神殿コンシェルジュによる説明会
調圧水槽の天井を支える巨大な柱

116段の階段を降り切ると、そこは地底22mに広がる、長さ177m幅78m高さ18mの巨大な地下空間「調圧水槽」が!地下放水路のトンネルから流れ込む水を、江戸川へスムーズに排水する調圧水槽。その巨大さに圧倒されます。

全員が階段を降り終えたら柱の前に集合し、地下神殿コンシェルジュによる説明に10分ほど耳を傾けます。

巨大な柱1本の大きさは、幅2m、高さ18m、奥行き7m、重さ約500トン。これが59本立ち並び、コンクリートの天井と、地上のサッカーグラウンドを支えています。つまり、地下水によって起こる大きな浮力で地中の調圧水槽が浮き上がらないよう、この巨大な柱が天井を支えるとともに重し代わりにもなっています。

まるで地下神殿のようなたたずまいの調圧水槽

この柱がほの暗いライトで照らし出されると、まるでパルテノン神殿のような荘厳なたたずまいに見えてきます。実に神秘的ですね!

地底へ掘られた縦穴が約70mも続く第1立坑

もう一つの見どころは、調圧水槽の横に設置された第1立坑(たてこう)。立坑とは、洪水の際に流れ込んだ水を地底深くのトンネルへ流し込むための縦穴で、首都圏外郭放水路には5本の立坑が存在します。

立坑1つの大きさは、深さ約70m内径約30mと、スペースシャトルや浅草寺五重塔、自由の女神などがすっぽり収まるほどの大きさ!見えている部分はその穴のほんの一部で、地中深くまでまだまだ続いているのです。

地下神殿コースでは離れたところから鑑賞するのみですが、立坑体験コースでは、作業用階段を実際に降りながら観察することができます。高所が得意な方にはおすすめですよ!

【フリータイム】20分ほどの見学・撮影会

【フリータイム】20分ほどの見学・撮影会
20分ほどの撮影フリータイム

説明終了後には、20分ほど見学・撮影のフリータイムがあり、見学できる範囲は限られていますが、思い思いに見学を楽しめます。

中はかなり薄暗いため、撮影には高感度対応のカメラやフラッシュなどが必要。また、周りに迷惑をかけない範囲であれば、三脚も使用可能です。

無料ARアプリで洪水の様子を疑似体験

首都圏外郭放水路には、洪水時の様子を疑似体験できるAR(拡張現実)アプリが提供されています。

見学会前にスマートフォンやタブレットにインストールをしておいて、地下神殿で起動してみてください。なんともふしぎな世界が体験できますよ!

水たまりを利用して神秘的なインスタ映え写真を

床に残された水たまりをうまく使い、水面に映り込んだ地下神殿を撮影してみてください!よりフォトジェニックでインスタ映えする写真が撮影できておすすめです!

【終了】現地解散

【終了】現地解散
 テント前で現地解散

20分のフリータイムを経て見学会は終了。地下神殿コンシェルジュにしたがって地上に出たら、あとは現地解散です。お疲れ様でした。

龍Q館で首都圏外郭放水路を学習する

龍Q館で首都圏外郭放水路を学習する
2階展示室の様子

時間に余裕があれば、龍Q館で首都圏外郭放水路や地域の自然環境について詳しく学びましょう。

1階には同施設を使ったロケ撮影などを紹介した「市民ギャラリー」があります。2階には首都圏外郭放水路をバーチャル体験できる「地底体感ホール」、地域の自然環境と生活との関わりが学べる「マイタウン・マイリバー」、首都圏外郭放水路に使われる最先端技術が学べる「テクノロジーBOX」などが展示されています。

※2020年9月現在、「地底体感ホール」は休止中です。

多くの映画やドラマで使われた中央操作室

特筆すべきは、龍Q館展示室から見ることが出来る2階奥に位置する中央操作室。ここは首都圏外郭放水路の心臓部に当たるコントロール室です。この操作室は現役で稼働していて、これまでに『下町ロケット』『仮面ライダービルド』など、数々の有名作品に登場する有名なロケ地となっています。

もしかしたら自分の好きな作品にも実は登場しているかもしれませんね。

 

■首都圏外郭放水路地底探検ミュージアム「龍Q館(りゅうきゅうかん)」
住所:埼玉県春日部市上金崎720
電話番号:048-746-0748
開館時間:9:30~16:30(入館は16時まで)
休館日:月曜日、年末年始(2020年度は2020年12月28日~2021年1月4日まで休館) ※施設・設備の管理点検等により、臨時休館する場合あり
入場料:無料
公式HP:首都圏外郭放水路地底探検ミュージアム「龍Q館」

東京からわずか1時間!春日部の地下神殿で手軽に海外気分を味わおう

東京都心から首都圏外郭放水路のある埼玉県春日部市までは電車でわずか1時間程度。海外に行くよりも近くてカンタン、リーズナブルに海外旅気分が味わえます。

あの大ヒット映画『翔んで埼玉』をはじめ、数々の有名作品にも登場する同施設をSNSにアップすれば、家族や友人、周りの人たちに自慢できますね!

この秋は、ぜひ「春日部の地下神殿」を旅してみてください。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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