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【名古屋テレビ塔】中部電力 MIRAI TOWERに生まれ変わった栄のシンボルの見どころをご紹介

エディマート

更新日: 2023年11月20日

【名古屋テレビ塔】中部電力 MIRAI TOWERに生まれ変わった栄のシンボルの見どころをご紹介

名古屋のランドマーク、都心の栄にそびえ立つ「名古屋テレビ塔」が開業以来初の全体改修工事を終え、グランドオープンしたのが2020年9月。建設当時の外観はそのままに、話題のホテルやレストラン、カフェなどが塔内に入り、栄に新たな賑わいを創出しています。

さらに、その7カ月余り後の2021年5月、今度は名称が変わり、「中部電力 MIRAI TOWER」として新たなスタートを切りました。「MIRAI」という名に込めた思い、これから名古屋の街で果たしていく役割、そしてリニューアルした塔内の様子をあらためて紹介し、名古屋テレビ塔の魅力を再発見していきます。

名古屋テレビ塔から中部電力 MIRAI TOWERへ

名古屋テレビ塔から中部電力 MIRAI TOWERへ
新しいロゴマークとともに、エントランスもリニューアル

「名古屋に来たら、テレビ塔にのぼらなきゃ!」。全長180メートルの塔は1954年の完成時には東洋一の高さ。県民・市民はもちろん、全国からの観光客が展望台からの景色に声を上げ、この場所でたくさんの笑顔がはぐくまれてきました。
周囲のビルが高くなるにつれ、見下ろす目線が少しずつ上がっても、ぐるり360度のパノラマの感動は変わらぬまま。きらめく夜景という新たな楽しみも加わってきました。気軽に非日常が味わえる空間が、名古屋テレビ塔の大きな魅力だったのです。

そして2021年5月、中部電力株式会社がネーミングライツ(命名権)を取得し、名古屋テレビ塔は「中部電力 MIRAI TOWER」に生まれ変わりました。「全日本タワー協議会」に加盟する19のタワーで初の試み。このネーミングには企業名が付いただけでなく、「MIRAI」という言葉に熱い思いが込められています。
2020年に完了した全体改修工事の大きなポイントが、建設当時の外観を守ること。日本初の集約電波鉄塔、タワー初の登録有形文化財という歴史を大切に、世界初工法による免振装置を設置し「MIRAI」につなぎました。貴重な文化財としての価値を高めつつ、常に新しい魅力づくりに励む。いわば「古きをたずねて新しきを知る」という思いなのです。

歴史ある名古屋テレビ塔と、歴史ある企業の中部電力が連携。地域活性化を図るパートナーとして、中部地区がより元気になるよう、「MIRAI」に向けて様々な取り組みが始まっています。

名古屋テレビ塔から中部電力 MIRAI TOWERへ

名古屋テレビ塔のリニューアルポイント

それでは、歴史ある外観はそのままに、「MIRAI」に向けガラリと生まれ変わった名古屋テレビ塔の各フロアを見ていきましょう。

1F…公園コミュニティのMIRAI

1F…公園コミュニティのMIRAI

公園とは、MIRAI TOWER下の南北約1kmに広がる「Hisaya-odori Park(ヒサヤ オオドオリ パーク)」のこと。MIRAI TOWERのグランドオープンと同時に、公園もリニューアルされました。
公園との一体感を重視したカフェ「ファームアンド」や、名古屋グランパスとタイアップした英国風パブ「ハブ」があり、コミュニティの場となっています。

久屋大通公園

住所
愛知県名古屋市中区
交通
地下鉄栄駅からすぐ
営業期間
通年
営業時間
入園自由
休業日
無休
料金
情報なし

2F…時間のMIRAI

2F…時間のMIRAI

レストラン・バンケット「リリィ」がオープン。通常のランチ・ディナー営業のほか、各種パーティー、宴会、ウエディングなど様々なシーンで活用できるフロアとなっています。
公園を一望しながら、オープンキッチンから提供されるできたての料理を堪能。文化財の歴史を感じさせるモルタルの壁に、淡いピンクがアクセントとなったインテリア空間には、特別な時間が流れます。

3F…栄のMIRAI

栄で「新しい出会いと交流が生まれる賑わいのエリア」として、カフェやグッズショップなど、それぞれ特徴的な店舗がオープン。様々な用途で利用可能なレンタルスペースもあり、賑わい創出のあらゆる形に応えています。
展望台へはここ3Fがエントランスとなります。

●多仲(タチュウ)


「塔博士」「耐震構造の父」と呼ばれる名古屋テレビ塔の生みの親、内藤多仲にあやかって店名が付けられたグッズショップ。
MIRAI TOWERやマスコットキャラクター「ウエミーヤ」のここでしか買えないオリジナルグッズから、定番の名古屋土産まで、名古屋の思い出を満喫できる多彩なお土産が揃っています。

●base lab.(ベース ラボ)


数々のテレビドラマや映画の選曲・音響効果などを手掛けてきた音楽制作クリエーター、石井和之がプロデュースしたサウンドシステムが自慢のカフェ。
自社焙煎のコーヒーは季節に合わせてセレクトし、世界のバリスタが認める最先端マシンを導入するなど、随所にこだわりが満載です。

●The Tower Lounge CASHIME(タワーラウンジ カシメ)
「つながりは、いごこち。」をコンセプトにしたシェアスペース。ワークスペース、カフェラウンジ、会議室、配信スタジオなどの利点を活かし、ビジネスや趣味の交流の場として、様々な形で利用できます。

多仲

住所
愛知県名古屋市中区錦3丁目6-15先中部電力 MIRAI TOWER 3階
交通
地下鉄栄駅から徒歩5分

4F・5F…THE TOWER HOTEL NAGOYA

4F・5F…THE TOWER HOTEL NAGOYA

世界初のタワー内ホテルで、愛知県初のスモールラグジュアリーホテルでもある「ザ タワーホテル ナゴヤ」がオープン。客室には名古屋や東海地方にゆかりのあるアーティストの作品が飾られ、斬新でモダンな空間に。文化財の歴史の重みを感じさせる雰囲気と見事に調和し、名古屋の旅を思い出深いものにしてくれるはずです。

また、名古屋・八事石坂のレストラン「glycine(グリシーヌ)」もホテル内に移転オープンしました。宿泊者限定の朝食は「記憶に残る朝食」と称され、パークビューの空間で東海三県の食材を使った特別な味わいを楽しむことができます(ランチ・ディナーは宿泊者以外も利用可)。

4F・5F…THE TOWER HOTEL NAGOYA
4F・5F…THE TOWER HOTEL NAGOYA

THE TOWER HOTEL NAGOYA

住所
愛知県名古屋市中区錦3丁目6-15先中部電力 MIRAI TOWER 4~5階
交通
地下鉄栄駅から徒歩5分
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展望フロア…宇宙へのMIRAI

展望フロアは、地上90メートルと100メートルの2つ。それぞれに名古屋の景観を思う存分楽しめる工夫が施されています。

●スカイデッキ

地上90メートルに位置する屋内展望台「スカイデッキ」は、以前よりも洗練された空間となりました。
大きな窓からは栄の街や名古屋城、名古屋駅の高層ビルなどが一望できます。さらに天井と足元に設置されたミラー「MIRAI360(ミライサンロクマル)」が圧迫感を解消し、外の景色を映し出すことで、これまでになかった新しい景観も楽しめるようになりました。「日本夜景遺産」に認定されたMIRAI TOWERからの夜景も、ひときわ美しく眺めることができるはずです。
市内各スポットの位置関係が分かるので、名古屋を観光する前に訪れるのもおすすめです。

●夜景を旅する展望体験「NAKED SKY CRUISING」

MIRAI TOWERでは、スカイデッキの窓面で展開する360度のプロジェクションマッピングを2021年7月1日から開始。夜景を旅する展望体験「NAKED SKY CRUISING」と題し、ド迫力の映像と音響で名古屋の街をナイトクルージングする演出を体感することができます。

◆NAKED SKY CRUISING
開催日時:2021/7/1(木)〜8/23(月) 19:00~
8/24(火)〜9/14(火) 18:30~
9/15(水)〜 18:00~
終了時間:平日・日曜日 21:00(最終入場20:30)
土曜日および休前日 21:40(最終入場21:10)
入場料:大人(高校生以上):1名 1,600円
小人(小・中学生):1名 1,000円
小学生未満:無料
※展望フロア料金込み

●スカイバルコニー

地上100メートルに位置する屋外展望台「スカイバルコニー」は床面に芝生が敷かれ、植物が置かれるなど、緑あふれる空間となりました。
風が吹き込む開放的なバルコニーでアウトドアブランドのチェアに座り、ゆったりと景色を楽しむことができます。
また、プロポーズにふさわしいスポットとして2008年に認定された「恋人の聖地」のプレートもここに設置されています。

見て、のぼって、思い思いの形で生まれ変わった名古屋テレビ塔を楽しむ

名古屋テレビ塔の楽しみ方が多面的に広がったのもリニューアルポイントの一つ。観光前にぜひ知っておきたい楽しみ方をお教えします。

1670万色のLEDを使ったライトアップ

1670万色のLEDを使ったライトアップ

外から見ても楽しめるのが、MIRAI TOWERの大きな魅力です。
これまでナトリウム灯だったライトアップの照明が、1670万色のフルカラーで表現できるLED照明に変更。さらにエレベーターシャフトの部分に投影される映像が、これまでの3倍の解像度で表現可能になりました。
また、季節に合わせて変わる照明と映像による演出もスタート。名古屋の夜の景観に、鮮やかな色と光の演出で華やかな彩りを与えてくれそうです。点灯時間は日没から24時頃となっています。

地上と展望フロアをスカイウォーキング

地上と展望フロアをスカイウォーキング

今回の名古屋テレビ塔リニューアルで、地上から展望フロアまで屋外階段がつながりました。
土・日曜、祝日にはスカイウォーキングを開催中。屋外階段が開放され、地上から展望フロアまで続く階段をのぼることができます。自らの足で登るからこそ体感できる迫力満点の景色とスリルを体験してみてくださいね。

◆スカイウォーキング
開催日:土・日曜、祝日
時間:10:00~16:00
料金:展望フロアチケット(高校生以上900円、小・中学生400円)が必要
※天候により中止の場合あり

かわいくて不思議なキャラクター「ウエミーヤ」

かわいくて不思議なキャラクター「ウエミーヤ」

名古屋テレビ塔リニューアルとともに誕生したのがオリジナルキャラクターの「ウエミーヤ」。名古屋弁で「上を見よう!」という意味の「上見やあ!」から名付けられました。
タワーを眺め過ぎて上しか見られない、性格は常に前向き・上向き志向といった特徴があるとか。

戦災からの復興の最中、名古屋の街で始まった塔の工事。市民が少しずつ顔を上げて塔を見上げ、前向きに頑張る勇気につながったエピソードが「ウエミーヤ」誕生の原点になったそうです。
ぜひ3Fのショップ「多仲」で、お気に入りのオリジナルグッズを探してみてください。

かわいくて不思議なキャラクター「ウエミーヤ」

初物尽くし!名古屋テレビ塔の歴史を振り返る

1954年に誕生した名古屋テレビ塔は、東京タワーより4年も先輩という長い歴史を誇り、数々の“初”を生んできました。タワー初のネーミングライツで「中部電力 MIRAI TOWER」となったこれからも、いくつもの“初”を大切に受け継いでいきます。

日本初の集約電波鉄塔

日本初の集約電波鉄塔

複数の電波を送信するための集約電波鉄塔が、国内で初めて名古屋テレビ塔として誕生。テレビ放送用電波発信のほか、観光も目的の一つとして設計され、“東洋のエッフェル塔”とも呼ばれました。
“塔博士”内藤多仲が手掛けた国内6つのタワーの中で最初に造られ、その技術面や観光としての成功例が後のタワーに活かされていったことでしょう。

タワー初の登録有形文化財

タワー初の登録有形文化財

2005年には、積み重ねた歴史や果たしてきた役割が評価され、「全日本タワー協議会」に加盟するタワーで初の登録有形文化財に認定。そのプレートがエレベーター前に設置されています。
2011年にデジタル放送に切り替わり、集約電波鉄塔としての役目は終えましたが、観光タワーとして新たな歴史がスタート。登録有形文化財認定がその大きな後押しとなったのは言うまでもありません。

世界初の工法による免振装置

世界初の工法による免振装置

タワーの一部分を免振化する工法はあったものの、タワー全体を免振化したのは、MIRAI TOWERが世界初なのだとか。
登録有形文化財の美しいシルエットを昔のまま残したかったタワー側。居室スペースが地上30メートル程度にまとまり、もともと低重心だったことから「シルエットを変えずに免振できる!」と確信した業者側。2者の思いが一致し、4つの脚に地震エネルギーを吸収するオイルダンパーが取り付けられました。
震度6強の地震でも、4つの脚が中心から約50センチの範囲で360度動き、倒壊を防ぐことができるのだそうです。

世界初の工法による免振装置

古きをたずねて新しきを知る 名古屋テレビ塔はこれからも

名古屋テレビ塔のままの姿で「MIRAI」の安全・安心を確保し、リニュアールされたMIRAI TOWER。「古きをたずねて新しきを知る」思いは、プロジェクションマッピングなど新たな取り組みとして次々と形になっていくはずです。

編集/エディマート 取材・撮影/平野和宏

中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)
TEL:052-971-8546
営業時間:10:00~21:00(最終入場20:40)、土曜 ~21:40(最終入場21:20)
定休日:なし(年に2階ほどメンテナンス休館あり)
展望フロア料金:大人(高校生以上)900円、子ども(小・中学生)400円
※時間・料金ともにイベントにより変更あり
アクセス:名古屋市営地下鉄東山線・名城線栄駅下車、3番出口または4番出口から徒歩3分、名古屋市営地下鉄桜通線・名城線久屋大通駅下車、南改札・4B出口からすぐ
駐車場:専用駐車場なし、周辺の有料駐車場を利用
>>中部電力 MIRAI TOWERのHPはこちら

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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