京都【福知山】城下町観光&おすすめグルメ!
福知山城がある城下町をぐるりと歩いて見どころとご当地名物を満喫。さらに歴史の風格が漂う3つの神社に足をのばし、福知山の魅力を余すことなく体感しよう。...
2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』で注目された明智光秀。
その光秀が祭神として街の中心部に祀られている街であり、明智光秀ゆかりの地として名高いのが福知山です。光秀時代に始まった福知山音頭は全国でも有数の盆踊りとして知られています。明智光秀ゆかりの地として根強い人気も誇っています。
戦国スペシャリストとも呼ばれる、京都の歴史探訪のプロフェッショナル、らくたび代表・山村が、光秀の治世における愛情と工夫を感じることができる福知山の城下町の観光情報を、復興天守が美しい福知山城ともにご紹介します!
JR福知山線福知山駅が旅のスタート地点です。
3時間の観光お散歩プランはこのようになっています。
[AM10:00]福知山駅
↓ 徒歩15分
[AM10:15]御霊神社 参拝10分
↓ 徒歩10分
[AM10:35]法鷲寺 参拝5分
↓ 徒歩5分
[AM10:45]福知山市治水記念館 見学20分
↓ 徒歩10分
[PM11:15]明覚寺 参拝5分
↓ 徒歩3分
[PM11:23]明智藪 見学5分
↓ 徒歩7分
[PM11:35]福知山城 見学50分
↓ 徒歩15分
[PM12:40]福知山駅
旅の締めくくりに、福知山で美味しいランチやスイーツを食べるのもオススメです。
まずはJR福知山駅からスタ―ト。駅前のけやき通りを北上し、新広小路通りを右に曲がると、御霊神社の森が見えてきます。
こちらの神社は古来、祭神は伏見稲荷大社と同じく宇賀御霊大神であり、五穀豊穣の神として祀ってきました。戦国末期に明智光秀がこの地を統治し、その際の由良川の治水工事、税の免除など善政を施したことから、領民に慕われ、本能寺の変の後、非業の死を遂げた光秀の霊を祀るべく、祭神に迎えました。
生前人々に慕われていたにも関わらず、いわば冤罪(えんざい)を蒙った形で亡くなった場合、その御霊を慰めるための御霊社が京都を中心に全国各地に見られ、こちらもその例のひとつではないかと考えられています。
面白いのは境内にある堤防神社。水害の多かった福知山を守るべく、堤防がご神体となった全国でも珍しい神社です。神社前の広場には昭和28(1953)年の水害の際に、浸水した水位を表す大きなモニュメントがあり、前に続く広小路通には光秀時代から始まったとされる福知山音頭を踊る踊り子の像が並んでいます。
広小路通りとその周辺は、かつて城下町であったことがよくわかる整然とした真っすぐの町割りが現在も残っており、広場を出て二筋目を左に折れて北へ進むと、大きな寺院に突き当たります。
法鷲寺という浄土宗の寺院で、こちらの山門は、かつての福知山城の城門を移築したものとなっています。寺院の裏側はもうすぐに由良川。今度は由良川に沿って福知山城を目指しましょう。
この寺院の前の道は、かつて京都まで通じていた主要道路で、京街道とも呼ばれています。
するとほどなく左手に風情ある重厚な町家が現れます。こちらが福知山市治水記念館。由良川の水害と闘い、まちづくりを進めてきた先人の努力を顕彰し、語り継ぎ、住民、自治体が一体となって、これからの治水・防災のあり方を共に考え行動していくための施設となっています。
建物は明治10年代に建てられたもので、屋根裏には水害時の避難場所となる大きな空間を設け、避難時の荷揚げ用滑車など、水害に対する備えが工夫されています。福知山の町家(商家)を象徴する歴史的価値の高い建物で、明治から大正・昭和にかけての商家のたたずまいが残されています。市の管理下にある無料の施設ですので、地域の歴史を体感するためにもぜひ立ち寄ってみてください。
さらに進んで由良川にかかる大きな音無瀬橋を横目に過ぎると、右手に浄土真宗の明覚寺が見えてきます。こちらの城門もかつての福知山城から移築したもので、法鷲寺のものよりやや小ぶりながらも、同じ高麗門となっており、寺院に風格を与えています。この明覚寺はかつての城の入り口付近にも位置し、いよいよこの先はかつての城内へということになります。
明覚寺付近から堤防に再び上がると目の前に大きな竹藪が広がります。
これは古来、「明智薮」と呼ばれて大切に保存されてきました。福知山を統治することとなった明智光秀は、由良川という大河が領内を流れるため、水害の被害に昔から悩まされてきたことを知り、その悩みを解決するべく、堤防を増強し、さらに水の流れが激しくなる堤防沿いに、竹を集中的に植え、由良川の氾濫から街を守ろうとしたのです。
これまでは丹波の支配は、激しくしのぎを削る小領主が多く、こういった大規模な治水工事をすることができませんでした。光秀が大領主としてこの地を広く統治したからこそ、大動員が可能となり、その結果、これらの治水対策が見事に成し遂げられ、民衆に安心をもたらしました。これには多くの領民が感謝したことでしょう。
目前に迫った福知山城は、市内の小高い丘の上に建っており、天正7(1579)年頃、丹波国を平定した明智光秀によって築かれた城です。
明治6(1873 )年の廃城令により石垣と一部の遺構を除き大部分が取り壊されましたが、昭和61(1986)年に、市民の瓦一枚運動などにより天守が復元され、現在は福知山城公園として整備。市の指定文化財となっています。
郷土資料館もなっている城内に入って望楼に登ると、福知山親名山10選に選ばれている美しい山並みや由良川の流れなど、光秀が見た同じ地形の福知山全体を見下ろすことができます。
また北方の山並みの一角には光秀が丹波攻略の中で攻め落としたとされる、鬼ヶ城の城跡も肉眼で見ることができ、天気がよければ西方には愛宕山も見ることができます。
また城がある丘の下には福知山市佐藤太清記念美術館があり、この街の出身で文化勲章を受章した日本画家・佐藤太清の展示品を見ることができ、城との共通券も販売しています。大型の太鼓橋の形をした昇竜橋を渡ると、城下に整備された公園が広がっており、こちらでは、城を遠望しながら食事やカフェを楽しみながらゆっくりとくつろぐこともできます。
福知山城の石垣は、 光秀が築城した当時の面影を残す貴重なもので、野面積み、乱石積み、穴太積みなどと呼ばれる自然石をそのまま用いた豪放なもので、福知山市の指定文化財となっています。
一見乱雑にも見えますが、 石材は奥に長く用いられて、強固な石垣が組み上げられています。また石垣の角や上方には四角や細かく削り出された石材がありますが、これは「転用石」と呼ばれるもので、五輪塔、石仏等の一部であり、それを石垣に転用したものです。その数はなんと約300個近くもあり、間近でこれほど多くの転用石を見ることができるのは、全国のお城の中で福知山城だけです。いかに光秀の築城が急ピッチで行われたのか、また多くの協力のもと城が仕上がったのかがよくわかる遺跡だと言えるでしょう。
面白いのは、昭和61(1986)年の復興時の石垣と光秀時代の石垣の境目がわかる箇所があります。明らかに斜めに境界線が入っており、向かって右側が光秀時代、左側が復興時のものですので、ぜひとも訪れたら探してみてください。また天守入口付近の井戸は、この高さから今なお水面が見えるため、水が湧き出でていることがわかり、当時の井戸掘り技術の高さを今に伝えています。
福知山は丹波国中心に位置する城下町であり、また丹波の黒豆や丹波栗などの産地に近いこともあり、全国的に見て人口における菓子店の割合が非常に高いことで知られています。
10月の第2土曜に行われる「福知山スイーツフェスティバル」には、全国から有名菓子店が多く出店し、スイーツの街として人気が定着しました。このコースでは福知山城を後に、駅へと戻りますが、道中に時間があれば、お城前の歴史的民家で店を構える足立音衛門に立ち寄るのもおススメです。
福知山を歩いてみて、改めて明智光秀の残した業績はこの街に浸透し、地域の取り組みなどから、今なお光秀が名君として語り継がれていることを実感できます。織田信長に仕えてからは、まさに戦いに明け暮れた光秀。もしかしたら短かったこの丹波統治時代が戦国武将として最も輝いており、また自分自身が最も幸せだった時期なのかもしれません。
これまでのイメージを一新するかのような名領主としての光秀の面影を訪ねて、ぜひ福知山の散策を楽しんでみてください。
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