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【長野・上田】映画『青天の霹靂』レトロなロケ地で「浅草」に迷い込む 写真:123RF

SAGOJO

更新日:2021年11月10日

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【長野・上田】映画『青天の霹靂』レトロなロケ地で「浅草」に迷い込む

90年以上にわたり、映像作品のロケ支援活動を行ってきた長野県上田市。
乃木坂46のミュージックビデオ『君は僕と会わない方がよかったのかな』やNHK大河ドラマ『真田丸』などのロケもこの街で行われました。

2014年に公開された映画『青天の霹靂』も、上田でロケが行われた作品。
映画公開終了後も、撮影セットがそのまま残されているエリアがあります。

今回は『青天の霹靂』の世界観に浸れる、上田のロケ地をご紹介します。

長野県上田市で撮影を行った『青天の霹靂』とは

長野県上田市で撮影を行った『青天の霹靂』とは
写真:123RF 浅草の雷門

『青天の霹靂(せいてんのへきれき)』(2014年)は、お笑い芸人の劇団ひとり氏が書き下ろした小説を映画化した作品。劇団ひとり氏が、初めて監督を務めた映画でもあります。

映画の舞台は、昭和40年代の東京・浅草。この映画を撮るにあたり、長野県の上田市に当時の浅草が再現され、「長野に浅草が出現した」と話題を呼びました。

大泉洋が演じるのは、売れないマジシャン・春夫。ある日突然雷に打たれ、自分が生まれる40年前の浅草にタイムスリップしてしまいます。そこで春夫は、父・正太郎(劇団ひとり)と母・悦子(柴咲コウ)に出会い、やがて母の妊娠が発覚します。その赤ちゃんこそが、10ヶ月後に生まれてくる春夫自身なのでした。
思いがけず、自分自身の出生における秘密を知るというスリリングなストーリー。秘密に向き合っていく姿に、涙あり、笑いありの作品です。

タイムスリップした春夫は、ひょんなことから父・正太郎と手品師コンビ「ぺぺとチン」を組むことになります。二人が芸を磨くのは、浅草の演芸場「雷門ホール」。映画撮影時には、上田の老舗シアター「上田映劇」に雷門ホールのセットが組まれました。

上田映劇には、雷門ホールの看板がそのまま残されているなど、今でも映画撮影時の名残が見られます。劇場周辺を散策し、昭和40年代の浅草気分を味わってみましょう。

映画『青天の霹靂』で雷門ホールとなった上田映劇

映画『青天の霹靂』で雷門ホールとなった上田映劇
上田映劇の外観

昭和40年代にタイムスリップした主人公が、演芸活動の拠点とする「雷門ホール」。そのセットが組まれたのがここ、「上田映劇」です。

上田映劇は大正6年(1917)に開業した劇場で、JR上田駅から徒歩約10分の場所にあります。 当初は「上田劇場」という名前の芝居小屋でしたが、年号が昭和になると映画上映が中心となり、「上田映画劇場」と変え、やがて現在の「上田映劇」になりました。レトロなムード満点のこの劇場は木造2階建てで、9m×4mの舞台が設けられています。

映画館に足を運ぶ人が少なくなったことや、大型の映画館進出などが重なり、定期上映を中止していた期間も。しかし、劇場の復活を願った市民によって「上田映劇再起動プロジェクト」が2018年にスタートします。現在では、映画上映のほか、音楽ライブや落語、芝居なども行われています。

当時の様子が垣間見られる上田映劇

当時の様子が垣間見られる上田映劇
劇場の入り口脇には映画『青天の霹靂』に登場した出演者札が残されている

上田映劇を訪れたら、玄関右にある雷門ホールの出演者札もぜひご覧ください。『青天の霹靂』の主人公コンビ、「ぺぺとチン」(大泉洋と劇団ひとりのコンビ名)の札が残されていますよ!

雷門ホールは作品の中でも重要な場所。主人公コンビが手品を繰り広げる舞台や、館主の部屋や出演者の楽屋などのバックステージも映し出されます。

上田映劇の内観

上田映劇の正面入り口ドアを開けるとそこはロビー。外の世界とはうって変わって、レトロな空気に包まれます。右奥には主人公・春夫がしょっちゅう 上り下りする階段が。また、足元に目をやると、昭和レトロな柄が素敵な床が目に入ります。
この床は映画撮影時に張り替えられたものだそうで、いたるところに、監督や大道具さんのこだわりを感じます。

上映作品を消しゴムで表現した「映劇はんこ」

ロビーには上映作品のチラシや書籍などが所せましと置かれていますが、劇中ではこの場所に、売店のセットが組まれました。ロビーの一角には、通称「映劇はんこ」と呼ばれる消しゴムはんこも展示されています。上田映劇は作品を鑑賞しなくてもロビーの見学が可能ですので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね!

>>上田映劇HP

浅草と化した上田の本町映劇通り

浅草と化した上田の本町映劇通り
本町映劇通りの写真

上田映劇のある本町映劇通りには、昭和40年代の浅草の「花やしき通り」が再現されました。劇中では、タイムスリップしたばかりの主人公と手品の好きな少年が雷門ホールの館主(風間杜夫)に会うため、ここを通り抜けていきます。

本町映劇通りには今でも「花やしき通り」の看板や、ストリップ劇場のテント看板などが残っています。さびれ具合が絶妙で、映画のセットだと知らずに訪れたら「上田にも浅草と同じ通りがあるの!?」と驚いてしまうかも。

『青天の霹靂』で演芸関係者が花見をする上田城址公園

『青天の霹靂』で演芸関係者が花見をする上田城址公園
写真:123RF 春は桜がきれいな上田

映画の中で、雷門ホールの関係者がお花見をするシーンがあります。この撮影地になったのが、JR上田駅から徒歩約15分の場所にある、上田城址公園。真田氏の居城だった上田城跡地にある公園です。

樹齢100年以上といわれるケヤキ並木や、約千本の桜などが見られる自然豊かな公園として有名で、時期になると県内外の観光客で賑わいます。
劇中では、満開の桜の下で雷門ホールの館主をはじめ、主人公コンビ、妊娠中の主人公の母、芸人たちがお酒を酌み交わしながら、夢を語る場面が撮影されました。

公園内には真田氏ゆかりの「真田神社」や「上田市立博物館」などがあり、博物館には、中世以降の上田の歴史や民俗資料などが収蔵・展示されています。上田の歴史に興味がある方もぜひ訪れてみてください。

上田市観光協会 外観

上田城址公園の前には「上田市観光会館」があります。上田を観光するなら、ここで情報を手に入れましょう。観光会館の2階には「信州上田フィルムコミッション」が入居。上田を舞台にしたドラマや映画に関する展示を見ることができます。

1階には、信州手打ちそばの名店「千本桜」が。信州のソバ粉を挽きぐるみにした風味豊かな田舎そばのほか、くるみやごまのおはぎも楽しめます。上田散策の際は、ここで腹ごしらえするのもよいですね。

>>信州上田観光協会HP

散策後は上田電鉄で信州最古の湯「別所温泉」へ

散策後は上田電鉄で信州最古の湯「別所温泉」へ
別所温泉街

映画『青天の霹靂』のロケ地を巡った後は、散策で疲れた身体をリフレッシュさせるため、上田からアクセスの良い「別所温泉」に足をのばしてみませんか。上田駅から別所温泉までは、上田電鉄・別所線で約40分。「塩田平(しおだだいら)」と呼ばれる田園地帯を抜け、終点まで行くと別所温泉駅に到着です。

こぢんまりとした駅舎は大正ロマンを思わせるデザインで、「信州最古」といわれる温泉地のムードを盛り上げてくれます。別所温泉の開湯は約1000年前と伝えられ、清少納言の『枕草子』にも「七久里(ななくり)の湯」と記されています。

別所温泉駅から徒歩約10分で温泉街へ。厄除け観音として親しまれている「北向観音(きたむきかんのん)」を中心にした、狭い路地が入り組んだ街並みを歩きましょう。慈覚(じかく)大師が愛した「大師湯」、真田幸村の隠し湯といわれる「石湯」、木曽義仲が療養したと伝えられる「大湯」など、由緒ある共同浴場が点在しています。

泉質は弱アルカリ性で、肌の古い角質層をやわらかくさせる、いわゆる「美人の湯」。湯浴みする時間がない場合は、温泉街に点在する飲泉スポットや足湯を利用するのもよいですね。

山の中腹に建つ安楽寺「八角三重塔」

温泉街から少し離れた山の中腹には「安楽寺」があり、国宝の「八角三重塔」が拝観できます。この建造物は1290年代に建てられたもので、全国で唯一の木造八角塔。長野県ではじめて国宝に指定された建造物です。信州最古の別所温泉を、静かに見守り続けています。

映画『青天の霹靂』のゆかりの地・上田でひと昔前の浅草の雰囲気に浸ろう!

上田市は、長野市、松本市に次いで長野県第三の都市。古くは北国街道の宿場町として賑わい、江戸時代中期以降からは蚕糸業で大変栄えた歴史があります。近年は映像作品のロケを誘致する「信州上田フィルムコミッション」の活動が盛んで、日本有数のロケ地として知られています。この街を歩くと個人経営の書店や演劇関係の施設が点在し、文化の香り高い土地柄を感じられることでしょう。

上田を訪れたら、映画『青天の霹靂』のロケ地である上田映劇と本町映劇通りで、ひと昔前の浅草に迷い込んだような雰囲気に浸ってみてください。

筆者
SAGOJO

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