福岡【門司港】人気のミュージアムで見て、ふれて、体験する!
九州の鉄道や関門海峡の歴史をわかりやすく展示する資料館へ。工夫を凝らした演出や仕掛けが楽しい。...
赤煉瓦造りのモダンな洋館や大正・昭和期の木造建築が建ち並ぶ門司港。ノスタルジックな風を感じながらの洋館めぐりは、この港町を旅する最大の楽しみ。
シンメトリーな姿が美しい赤煉瓦館
昭和初期まで税関庁舎として使われていた明治45(1912)年築の洋館。現在の建物は焼失後に再建されたもの。1階は吹き抜けの天井で、休憩所と税関のPRコーナー、2階は展望室がある。
見どころポイント
館内のシャンデリアや扉は昭和初期の貴賓室で使っていたもの
シックで落ち着いた雰囲気の休憩所
門司港レトロ地区の各施設では、無料のガイドツアーを実施。平日は一日2回、土・日曜、祝日は1回開催。定員は10人まで。
●門司港レトロ総合インフォメーション 0093-321-4151
俥夫のガイドで洋館めぐりを楽しもう。1区画1kmで1人3000円から、2人4000から。発着所は門司港駅前など4か所。
●えびす屋 関門 0093-332-4444
旧門司税関1階にあるフルーツパーラー。季節のフルーツをふんだんに使ったパフェが大評判で、焼きバナナとチョコレートアイスクリームを合わせた焼きバナナパルフェ(790円)は門司港限定。
読書&中国料理を楽しむ
帝政ロシア時代に、中国の大連市に建てられたドイツ風建築の複製。1階は中国料理のレストラン、2・3階はおもに中国をはじめとする東アジアに関する図書などを収集した図書館になっている。
見どころポイント
三角の屋根や煙突が印象的。二重窓や漆喰調の壁、重厚な木製階段などが調和している
ドイツ風の建物を複製
北九州市と大連に関する貴重な資料を展示
1階の中国料理レストランは、大連地方のあっさりとした海鮮料理が美味。ランチのほか、点心、飲茶、一品料理などが味わえる。
大連風餃子は780円
アインシュタインが宿泊した社交場
三井物産がVIPを接待する社交クラブとして使っていた建物。1階はレストラン、2階は林扶美子資料室とアインシュタイン夫妻の宿泊を記念したメモリアルルームになっている。
見どころポイント
外観はヨーロッパ伝統のハーフティンバー様式。内装は大正モダンの香りが漂うアール・デコ調
3階建てに見えて、じつは2階建て
アインシュタイン夫妻が利用したバスルーム
著名人が訪れたゲストルーム
尖塔がそびえる優雅なたたずまい
幾何学的な八角形の塔と、煉瓦に見えるオレンジ色のタイルが印象的。1階は待合室として使われていたもので、往時、専用桟橋から直接乗船できたことから、多くの旅行客でにぎわっていた。
見どころポイント
立体的な幾何学模様をほどこした塔部など細部まで凝った設計
1階は北九州出身のイラストレーターわたせせいぞう氏の作品を展示するギャラリー。オリジナルグッズの販売コーナーもある。
わたせせいぞう氏の作品を展示
門司港レトロエリアから少し足をのばして路地裏に入ると、まるで昭和にタイムスリップしたような昔ながらの町並みが広がる。かつて官庁街だった清滝エリア周辺は、大正から昭和にかけて10軒以上の料亭が軒を連ねていたところで、現在も古びた料亭や旅館が残る。
昭和6(1931)年に建てられたといわれる料亭。昭和30年ころに廃業したが、現在は、1階から3階までを無料で公開。細部にまで粋を尽くした意匠の数々に目を奪われる。1階はふぐ料理と季節料理が味わえる「三宜楼茶寮」。
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