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福島県浜通りの観光ナビ 震災から少しずつ復興へ向かう、相馬市、南相馬市、浪江町、双葉町の今を訪ねて

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年5月14日

福島県浜通りの観光ナビ 震災から少しずつ復興へ向かう、相馬市、南相馬市、浪江町、双葉町の今を訪ねて

まっぷる編集部が今回「地域応援プロジェクト」として訪れたのは福島県の浜通り。
浜通りは2011年の東日本大震災で、地震、津波、原子力災害と未曽有の被害を受けました。
今回ご紹介するのは相馬市、南相馬市、浪江町、双葉町。
浪江町と双葉町は全域、南相馬市は一部の住民が避難を余儀なくされました。

現在は避難指示が解除された地域を訪れることができます。

震災当時の記録や記憶を残す施設に立ち寄って思いを馳せながら、新鮮な魚介料理やスイーツなど復活した浜通りのおいしいものを味わいに、訪ねてみましょう。

浜通りってこんなところ

浜通りってこんなところ
双葉町に開館した東日本大震災・原子力災害伝承館

福島県は会津、中通り、浜通りの3つに大きく区分されていますが、東部の太平洋に面した地域は、浜通りと呼ばれています。気候も温暖で、過ごしやすい地域。相馬市、南相馬市、浪江町、双葉町ほか、いわき市、大熊町、飯館村など13市町村で構成されています。

海に面した浜通りはもともと漁業がさかんなエリア。黒潮と親潮がぶつかるため好漁場といわれており、ここで水揚げされる魚は「常磐もの」と呼ばれています。おいしい魚介は、相馬市の「浜の駅 松川浦」や、浪江町の「道の駅なみえ」で味わうことができますよ。

浜通りへの行き方

車での行き方
メインの移動は常磐自動車道。各市町には常磐自動車道のICがあるので、アクセスしやすいです。福島市からは相馬福島道路経由が便利。

鉄道での行き方
相馬市スタートの場合は仙台から、双葉町スタートの場合は上野・いわき方面からJR常磐線の利用がおすすめ。各市町にはJR常磐線の駅があります。

浜通り観光モデルコース

浜通り観光モデルコース
浜の駅 松川浦内「浜の台所くぁせっと」の海鮮丼は鮮度抜群でボリューム満点

電車でも行くことができますが、駅からの移動を考えると、各地をめぐるなら車の利用が便利。モデルコースは1泊2日で行くのがおすすめです。相馬市、南相馬市、浪江町、双葉町の各市町に宿があります。

浜通りモデルコース

常磐自動車道・東北中央自動車道(相馬福島道路)相馬IC
↓ <車>8km
松川浦(文字島)
↓ <車>6.6km
浜の駅 松川浦/浜の台所くぁせっと
↓ <車>9.2km
百尺観音
↓ <車>3.8km
船橋屋 本店
↓ <車>10.2km
みそ漬処 香の蔵
↓ <車>27.4km
道の駅なみえ/道の駅なみえ なみえの技・なりわい館 SakeKuraゆい
↓ <車>5.6km
震災遺構 浪江町立請戸小学校
↓ <車>3.7km
東日本大震災・原子力災害伝承館
↓ <徒歩>すぐ
ペンギン
↓ <車>6.8km
常磐自動車常磐双葉IC

浜通り観光モデルコース① 松川浦

浜通り観光モデルコース① 松川浦
岩子地区から眺める文字島と沖賀島はおすすめの撮影スポット

相馬の豊かな漁場に面した福島県唯一の潟湖

相馬市にある松川浦は県立自然公園に指定されており、文字島や沖賀島が浮かぶ島景色や、松川浦大橋などフォトジェニックなスポットがある潟湖です。その美しさから宮城の「松島」に重ね合わせて、「小松島」と言われています。12~3月は、松川浦名物の「青のり」や「あおさ」と呼ばれるヒトエグサを養殖する棚も見られます。

尾浜地区と磯部地区を結ぶ全長520mの松川浦大橋。左右の橋のたもとには川口公園と御製碑のある公園がある

松川浦
住所/相馬市岩子宝迫73
電話/0244-26-4848(相馬市商工観光課)
営業時間/見学自由
駐車場/30台(文字島)

浜通り観光モデルコース② 浜の駅 松川浦

浜通り観光モデルコース② 浜の駅 松川浦
大きくスペースの取られた水産物コーナー。右側の壁沿いの冷蔵ケースには旬の相馬産の魚がずらり

新鮮な相馬の魚介と浜の特産品が集まる復興市民市場

すぐそばの松川浦漁港で水揚げされた、鮮度の高い魚介が並ぶ相馬市の浜の駅 松川浦。水産物コーナーでは、相馬で水揚げされた鮮魚をはじめ、近隣の加工品などが並んでいます。相馬ではカレイ類など白身魚を中心に、約170の漁種が揚がるそう。壁に貼られた相馬の旬の魚カレンダーも必見です。

また、海産物を使った商品はおみやげにぴったり。松川浦産の青のり(あおさ)を使った商品もあります。おびすやの「ピリカラ青のり佃煮」は、相馬市の青のりの漁師が経営していた民宿で出されていた名物料理でしたが、民宿は震災の津波で全壊してしまいました。復活を希望する声に応え、2021年に10年ぶりに復活した人気商品です。

取材時には真いかやメヒカリ、アジ、タコ、しらすなどが並んでいた

左からおびすやの「ピリカラ青のり佃煮」680円、磯の香りが口に広がる青さのり入りの「浜のビスコッティ」300円、松川浦産の「あおさのり」、農林水産大臣賞を受賞した山形屋商店の「うすくち醤油」

浜の駅 松川浦
住所/相馬市尾浜追川196
電話/0244-32-1585
営業時間/9:00~18:00(10~3月は~17:00)
休業日/無休
駐車場/129台

浜通り観光モデルコース③ 浜の台所くぁせっと

浜通り観光モデルコース③ 浜の台所くぁせっと
相馬の地魚が乗った地魚丼1300円。この日はスズキやサワラ、ヒラメ、釜揚げしらすなど

ボリュームたっぷり! 旬の地魚が満載の食堂

浜の駅 松川浦を訪れたら、ぜひ館内にある食事処へ。「くぁせっと」とは、「いっぱい食べさせますよ」という意味だそうです。地元の魚を使って訪れる人に喜んでもらいたいと、地元漁港で獲れる白身魚を中心に、魚介をふんだんに取り入れた丼もの、刺身やフライの定食、日替わりの一品料理などが味わえます。丼や定食には、松川浦のあおさと相馬の味噌を使った味噌汁も付きますよ。

地魚丼はまずはそのまま食べ、次にタレといりごまをかけて漬け丼風に。最後に出汁バーで、相馬の魚のアラからとった出汁をかけて出汁茶漬けにしていただく

船上で食べる漁師から話を聞いて作り上げた、漁師のまかない丼1300円。ぶつ切りの刺身とメカブがたっぷり

人気の日替わりの一品料理。この日はのどくろ(ユメカサゴ)の唐揚げ

浜の台所くぁせっと
住所/相馬市尾浜追川196 浜の駅 松川浦内
電話/080-8015-6417
営業時間/11:00~15:00(L.O.14:30、土・日曜、祝日は10:30~)
休業日/無休
駐車場/129台

浜通り観光モデルコース④ 百尺観音

浜通り観光モデルコース④ 百尺観音
百尺観音の前に立つ荒陽之輔さん(一般の立ち入りは禁止)と比べるとその大きさは歴然。座像の足や蓮台が未完成

高さ約26mの大きな観音様に圧倒される

岩肌に浮かび上がる百尺観音は、初めて見るとその大きさに驚きの声をあげてしまうほどの迫力です。相馬市出身の荒嘉明さんが、全国の寺社を訪ね歩いた時に思うところがあり、生涯一仏一体を造ろうと思い立って造られました。昭和6(1931)年から約30年かけて、地元の山をつるはしやノミで彫って建立した摩崖仏は、人々の手助けもあり、八十八尺(約26m)となりましたが、未完成のまま嘉明さんは亡くなりました。東日本大震災で左手が落ちてしまいましたが、現在は、4代目の荒陽之輔さんが維持活動を行っています。

授与所では金運守や安産守もいただける。宝くじや安産の報告も続いているそう

百尺観音
住所/相馬市日下石高根沢686
営業時間/拝観自由
駐車場/50台

浜通り観光モデルコース⑤ 船橋屋 本店

浜通り観光モデルコース⑤ 船橋屋 本店
ゆったりした店内。奥のショーケースでは種類豊富な上生菓子や、生ケーキ、プリンも販売

相馬市民に長年愛される思い出のお菓子

明治21(1888)年創業の老舗和洋菓子店。広い店内にはオリジナルの和菓子や手作りケーキが並んでいます。材料を吟味し、職人が手間暇かけて妥協せずに作るお菓子が評判。防腐剤や香料も使わないので、安心して食べられます。北海道産の小豆を使って丁寧に炊いた餡は、それぞれのお菓子に合うように作っているそうです。名物のまどか万頭は、口どけがよく、舌触りのなめらかなこしあんに仕上がっています。パイ菓子の松川浦や、馬をかたどった相馬サブレなどもおすすめ。甘味処も併設しているので、ゆっくり過ごせます。

やわらかでもちもちした皮が特徴のまどか万頭。黒糖と味噌の2種類

人気のお星さまケーキ。学校給食にも出たことがある相馬市民の思い出のケーキ。チョコレートを挟んだスポンジと生クリームのケーキはふわふわで甘い

明治時代から作っている、日本一大きな相馬せんべい。薄くてやわらかいカステラせんべいは素朴な甘さ

船橋屋 本店
住所/相馬市中村大町73
電話/0244-35-2784
営業時間/9:00~19:00
休業日/無休
駐車場/8台
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