京都の神社仏閣をチェック!いちばん行きたいのはどこ?
京都の旅ならやっぱり神社仏閣を巡りたいもの。「清水寺」や「金閣寺」、「伏見稲荷大社」などの超有名社寺や、恋愛成就にご利益のある神社、庭園が素晴らしかったり、歴史上の人物にゆかりの寺など、京都の神社仏閣...
更新日: 2019年10月30日
1200余年の長い歴史を持ち、日本の魅力が詰まった街・京都。古い寺社や史跡、街並み、文化施設などが数多く存在し、外国の方にも人気の観光地です。平成6(1994)年には「古都京都の文化財」として17か所もの寺社などが世界遺産に登録されています。
現在では、近代的な都市の側面と自然を生かした歴史的な景観が美しく融合し、四季折々に多彩な表情を見せてくれる街へと変遷を遂げています。
京都の見どころは街中に点在。行きたいのはどのあたりか、まずはお目当てのスポットの位置を確認することから始めてみましょう。
京都は北、西、東の三方を山に囲まれた盆地で南側だけが開けています。道に迷ったり地図を見るときは、まず遠くを見渡して方角を確認しましょう。
平安京は碁盤の目のように東西南北の通りで区切られていました。中心部にはその町割りが今も残っているため、通り名を知っていれば位置がわかります。
市営地下鉄烏丸線・東西線、JRに京阪電車、阪急電車、叡山電鉄、嵐電と鉄道網が充実。渋滞知らずでスケジュールが立てやすいので、バスとうまく組み合わせてみましょう。
もはや京都観光の定番ともいえるレンタサイクル。電動アシスト自転車を選べたり、宿泊施設や駅までデリバリーしてくれるサービスもあるので活用してみましょう。
絶対に行きたい場所ややりたいことなどをひとつ決めてそこから膨らませましょう。優先したいこと以外は何かあったら変更してもいいくらいの軽い気持ちでいるのがポイント。
京都の社寺はいくつかのエリアに集中しています。移動距離が長くないほうが効率よく観光できるので、行くべき場所が決まったら、なるべくそのエリア内でスポットを選ぶのが正解。
一日にたくさん詰め込んでしまうと、どっと疲れたり、せっかくの感動がぼやけてしまった、なんてことも。目的地は3か所くらいに絞り、余裕をもったスケジューリングを。
思い出深い旅にしたいならテーマを決めてみては?カフェめぐりや、ご利益まいりや御朱印をいただくのもいいでしょう。ひとつの視点から見つめれば、より深く京都を味わうことができるはず。
□鉄道/飛行機
□宿(京都駅・河原町エリアがおすすめ)
□食事(懐石料理は予約が基本)
□レンタル着物/各種体験
□御所・離宮/西芳寺/京都迎賓館
さあ、京都へ出発です!
京都の基本情報をチェックしたら、次はエリアの位置関係や特徴を押さえておきましょう。各エリアのおすすめ観光スポット、人気のグルメスポットもあわせて紹介するので、行き先に迷っている方は要チェックです!
京都駅からバスで40分
自然を楽しみながらゆったり散策
南禅寺から始まる疏水沿いの旅は、哲学の道と合流して足利義政の理想郷である銀閣寺へと続きます。
イチオシ名所
・奥ゆかしい東山文化の原点銀閣寺
・三門からの眺めは元祖絶景南禅寺
・疏水を染める桜と紅葉哲学の道
銀閣寺
哲学の道
室町幕府8代将軍・足利義政が、祖父義満の造った北山殿(金閣寺)にならって建立した山荘、東山殿が前身。義政の遺言によって寺になった。正式な寺号は慈照寺。華やかな金閣寺に比べると、侘び寂びの世界を表現した銀閣寺には静かな気品が感じられる。名前とは異なり、銀閣に銀箔が施されたことはない。上下2段に分かれている庭園は上が枯山水、下が池泉回遊式。池の東には銀閣と同年に完成した東求堂がある。
亀山天皇の離宮、禅林寺殿が前身で、大明国師の開山によって寺に改められた。後醍醐天皇が官寺の格制度を定めた際は、京都五山の第一位に、足利義満の相国寺建立後は、五山の上位を与えられ最高位の禅寺になった。その後大火によって衰退したが、江戸初期に再興。「虎の子渡し」と呼ばれる枯山水庭園のほか、江戸期の名庭が多い。歌舞伎で、石川五右衛門が三門の上から「絶景かな~」と大見得を切る名ゼリフも有名。
宋から禅と茶を持ち帰った栄西が建てた臨済宗の名刹。京都最古の禅寺であり、喫茶発祥の地ともいわれている。法堂の『双龍図』は小泉淳作筆。有名な俵屋宗達筆の国宝『風神雷神図』は、京都国立博物館に寄託されているが、レプリカで鑑賞できる。
平安初期、空海の弟子の真紹が創建。第7世永観が浄土念仏の道場としたことから永観堂と呼ばれるようになった。正式には禅林寺。古くから紅葉の寺として名高く、秋には特別拝観とライトアップが行なわれる。
平安遷都1100年を記念して明治28(1895)年に創建。桓武天皇と孝明天皇を祭神とし、平安京の大内裏を8分の5の大きさに縮小して造られた社殿は朱塗りの柱に碧の瓦が空に映える。広大な神苑は小川治兵衛の作庭で、四季折々に美しい花木に彩られる。10月22日の時代祭が有名。
銀閣寺から熊野若王子神社まで続く疏水沿いの散策路。道の名は、明治時代に哲学者の西田幾多郎がこの道を散策しながら思索にふけったことに由来する。法然院近くには西田が詠んだ歌「人は人、吾はわれ也、とにかくに吾行く道を吾は行くなり」の石碑も見られる。道沿いの桜は日本画の巨匠、橋本関雪の夫人が寄贈したもので関雪桜と呼ばれ、春にはソメイヨシノをはじめ約450本の桜が約2kmの道を華やかに彩る。
昭和38(1963)年に東京の国立近代美術館の分館として開館し、その後独立。京都を中心にした関西の近現代の作家たちの絵画、陶芸、写真、版画などを多数収蔵。
自家製のお米と京丹後で育った野菜をふんだんに使った、新鮮な料理がいただける。食後の楽しみであるオリジナル珈琲でゆっくり癒しのひとときを。
京都駅からバスで20分
京都観光の王道を押さえたい
清水寺と高台寺を結ぶ風情ある石畳の二年坂・産寧坂。門前の賑わいもいい雰囲気。
イチオシ名所
・京都めぐり東の横綱清水寺
・恋のパワスポといえばここ地主神社
・秀吉と妻ねねの夢の跡高台寺
清水寺
二年坂・産寧坂
「清水の舞台」で知られる本堂舞台が有名な寺院。そもそもは奈良時代末期、宝亀9(778)年に延鎮上人が、音羽の滝の近くに草庵を結び、千手観音を祀ったのが始まり。鹿狩りに訪れた坂上田村麻呂が水を求めて立ち寄った際、延鎮上人に殺生をいさめられたことから信仰し、長岡京の紫宸殿を移築して創建した。鮮やかな朱塗りの仁王門や三重塔は日本最大クラスの建築物で、多くの国宝や重要文化財を目にすることができる。
長寛2(1164)年、後白河上皇の離宮に建てられた仏堂が始まりで、造営には平清盛の協力があったとされる。正式名は蓮華王院という。全長120mの本堂には、鎌倉時代の仏師・湛慶の手による国宝の千手観音坐像を中心に、それぞれ表情の異なる1001体の千手観音立像と、建物両端には風神雷神像・二十八部衆立像(ともに国宝)が安置されている。南大門は豊臣秀吉が建てた方広寺の旧南門。
慶長11(1606)年、豊臣秀吉の菩提を弔うため正室のねねが建立した。開山堂、霊屋、観月台、茶室の傘亭・時雨亭など開山時の建物が現存。美しい庭園は小堀遠州によるもの。
約13000件の文化財を収蔵し、修復施設も併設している。明治古都館は、明治半ばに建てられたバロック様式を取り入れたレンガ造りで、国の重要文化財である。
小ぶりな鈴のような炙り団子は、白みそ、黒ゴマ醤油、みたらしきなこ、いそべ焼き、粒あんの5種。香ばしいほうじ茶と生クリームとクリームチーズをひとつにした鈴なり最中もおすすめ。
茶問屋直営のカフェ。種類豊富な本格茶葉はもちろん、濃厚茶スイーツや抹茶エスプーマ仕立てのかき氷などのスイーツから、天然まぐろ丼や茶漬などのランチまでリーズナブルな価格設定で提供している。卸売価格の販売コーナーも見逃せない。
サンフランシスコ発「Bean to Barチョコレートファクトリー」の関西1号店。京都限定のバーや地元の人気ブランドとのコラボ商品も展開。
京都駅からバスで20分
京都一の繁華街をそぞろ歩き
錦市場や河原町でショッピング。八坂さんへお参りしてお茶屋が軒を連ねる祇園界隈へ。
イチオシ名所
【祇園周辺】
・宗達の風神雷神に会える建仁寺
・朱門が鮮やかな祇園の氏神八坂神社
・ポップな襖絵に見とれる青蓮院門跡
【河原町周辺】
・京の夜遊びはコチラ先斗町・木屋町
・京グルメを食べ歩き錦市場
・デザインとカルチャーの街河原町
錦市場
花街さんぽ
和スイーツ
厄除け・疫病退散・商売繁昌のご利益を授かる神社として知られる、京の街の守り神。全国の祇園社の総本社で、素戔嗚尊(すさのをのみこと)・櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)・八柱御子神(やはしらのみこがみ)を祭神とする。地元では「八坂さん」「祇園さん」の名で親しまれ、京都三大祭りのひとつである祇園祭は、この神社の祭礼として知られている。
法然上人が念仏の教えを広め、入滅した地に建つ浄土宗の総本山。国宝の三門や日本三大梵鐘の銅鐘など、見どころが多い。「鶯張りの廊下」ほか知恩院七不思議でも有名。
一時仮御所になったことから「粟田御所」とも呼ばれる、皇室とゆかりのある門跡寺院。相阿弥の作と伝えられる龍心池を中心とする室町時代の池泉回遊式庭園は、四季折々に異なる趣で美しい。
京の食材がそろう商店街。約400mの通りに130もの店が軒を連ねる。鮮魚、京野菜、京漬物、塩干物など多彩な店が並ぶ。旬の京野菜を探す八百屋めぐりも楽しい。イートインができる店も豊富。
四条通を挟んで南は京風情たっぷり。広めの石畳の路にお茶屋や料亭が並ぶ、祇園の中心地。舞妓さんが歩く姿も多く見られる。夜の雰囲気もまた風情がある。
佛光寺境内の2棟を改装したセレクトショップとカフェ。京都人が長く愛用する老舗の食材や伝統工芸品を中心に販売する。カフェでは、ショップで取り扱う調味料を使った定食や珈琲、アルコール類が楽しめるほか、和スイーツがいただける。
個人のセンスや人となりの伝わる品ものをセレクトし、ストーリーを添えて販売する新感覚のショップ。京都の伝統工芸とのコラボ商品も見逃せない。
アクセス情報
住所 京都府京都市東山区末吉町77-6
交通 京阪・祇園四条駅から徒歩4分
営業期間 11:00~20:00
濃厚な抹茶とマスカルポーネチーズの和風ティラミスが枡に入って提供される、抹茶の緑が見た目にも美しい。
河原町通に面した甘党の店。店頭で焼く四角い形のみたらし団子が名物。抹茶や小豆を使った甘味メニューも充実している。夏場のかき氷も宇治金時をはじめ、人気がある。
大きなカウンターが印象的で、適度な距離感が心地よい店内では幅広い年齢層が集う。京都の地元野菜を使い、素材の味を活かした炊き物や、店主自ら市場で仕入れた魚介を使う新鮮な魚料理が自慢。
祇園の名店で料理長も務めた主人が、その日の仕入れでメニューを決める「おまかせ」で、旬の味を提供。京焼の器を使った盛り付けや創作料理などに、主人の遊び心が見え隠れするのも魅力。
京都駅から電車で5分
洛南で出会う「ザ・京都」
東寺の五重塔や伏見稲荷の千本鳥居など、京都といえばイメージされる景色がここにあります。
イチオシ名所
・日本一の五重塔と仏像たち東寺(教王護国寺)
・紅葉の海を空中さんぽ東福寺
・旅の始めと終わりを飾る京都駅
伏見稲荷大社
駅みやげ
全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮で稲荷山の麓にある。室町時代に再興された荘厳な本殿が建ち、その背後には崇敬者より奉納された千本鳥居が幽玄に建ち並ぶ。千本鳥居の先には、山中の塚や祠を参拝するお山巡りの道が続く。初詣は京都一賑わう。
公家の九條家を祀るために、孫の道家が京都最大の寺を造ろうとしたのが始まり。京都五山の一つとなって大いに栄えた。現存する禅堂、愛染堂、仁王門、六波羅門などはすべて重要文化財、三門と龍吟庵、方丈は国宝という貴重な寺。なかでも三門は室町初期の建築で、日本最古といわれている。方丈を取り囲む「八相の庭」は昭和を代表する作庭家・重森三玲が手がけたもので、現代の名庭といわれる。
親鸞聖人を宗祖とする浄土真宗本願寺派の本山。極彩色の唐門、北能舞台、書院、黒書院、飛雲閣は国宝に、御影堂や阿弥陀堂などは重文に指定されている。桃山文化の粋を集めた建物が数多くあり、金閣、銀閣とともに京都三名閣に数えられる飛雲閣は、聚楽第の遺構を移したものと伝わる。
京都駅前に建つ高さ131mのタワーは灯台をイメージして建てられたもの。地上100mの展望室からは360度眺望が楽しめ、市街全体が見渡せる。ビル内にはレストランや大浴場、土産売り場がある。
稲荷山の山裾でキュートなスイーツを
八島ヶ池のほとりにたたずむ茶寮で、伏見稲荷大社に茶を献上してきた椿堂が営む。SNSで人気に火がついたのが稲荷パフェ。五穀豊穣にちなんで、揚げた米やポン菓子が使われている。
洋館をリノベーションした真っ白な空間は、階段と床だけの自由なスペース。なめらかで風味豊かな一杯と自慢の焼菓子でくつろごう。
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