【岩手】こんなところ!エリア&基本情報をチェック!
世界遺産の古都や、民話が息づく山あいの里、風情あふれるみちのくの城下町など、魅力的な見どころが点在する岩手県。三陸海岸から八幡平の山々まで、見ごたえある雄大な自然景観も余すところなく楽しみたい。...
更新日: 2023年6月23日
平泉の黄金文化を象徴する、金色堂で知られる中尊寺。
奥州藤原氏の初代・清衡によって造営されたが、時代の流れのなかで多くの建物が焼失しました。
光輝く金色堂だけが、今も往時の繁栄ぶりを伝えています。
こちらの記事では、平泉のハイライトである中尊寺と、その文化財3000点あまりを収蔵する讃衡蔵(さんこうぞう)をご紹介します。
【絶対見逃せない!】
創建当時から残る唯一の建物
金色堂は、天治元(1124)年、京都から仏師や塗師など、当時の一流の職人が集められて建てられたお堂である。建物の内外を金箔で覆う「皆金色」と称される、類を見ない意匠で建造。随所に漆や象牙、夜光貝を用いた螺鈿細工などの装飾が施され、目を見張る美しさである。内部には、阿弥陀如来像、観音勢至菩薩像、地蔵菩薩像など合計33体もの金色の仏像が安置され、これもまた他に例を見ない構成。奥州藤原氏三代により花開いた平泉仏教文化のなかでも別格の偉容を誇る金色堂は、まさに平泉黄金文化の象徴である。
●金色堂は外だけでなく、内側も全て金箔で覆われている。創建時から「皆金色の仏堂」と人々に呼ばれていたという。
●屋根は宝形造りで、瓦の形をした木材を使った「木瓦葺き」で仕上げている。端に行くほど反り返った美しい形になる。
Q.なぜこんなに金を使えたの?
A.平安期の奥州藤原氏は、砂金や駿馬などの東北の物産品、そして北方から届くワシやアザラシの交易によって大きな富を得ていた。金色堂の建設には、この資金が惜しみなく投じられた。
Q.中尊寺創建当時から残る唯一の建物?
A.12世紀の始めに造営された中尊寺。ほとんどの堂塔は火災などで焼失してしまったが、金色堂だけが唯一残った。昭和37(1962)年より大修理が行なわれ、往時の輝きを取り戻し、現在も美しい輝きを見せている。
Q.なぜ金色堂は覆堂に覆われているの?
A.金色堂を風雨や雪から守るために正応元(1288)年、鎌倉幕府七代将軍・惟康親王の命令により建立された。現在の覆堂は昭和40(1965)年に建てられた鉄筋コンクリート製。旧覆堂は、金色堂の北西側に移築されている。
【格天井(ごうてんじょう)】
精緻な細工の美しい天井
阿弥陀如来の上にある天井は井の字形の格子の中に、細かな格子が組まれた意匠。すべてに金箔が押され、周囲に夜光貝の螺鈿細工が施されている。
【巻柱の菩薩像と螺鈿細工(らでんざいく)】
平安期の漆技法の粋を集めた
内陣を囲む4本の柱は巻柱と呼ばれる円柱で、蒔絵と螺鈿の細かな装飾が施されている。描かれているのは1本に12体、合計48体の菩薩像。漆工芸で描かれた菩薩は珍しい。
【西北壇(せいほくだん)】
秀衡の遺体を安置した壇
三代・秀衡が安置されていることから秀衡壇とも呼ばれる。螺鈿の文様は太い唐草が基調。遺体はX線調査によって解析され、60歳前後に卒中などで急死したことまで判明している。
【中央壇(ちゅうおうだん)】
鎮座する仏像はすべて国宝!
3つの須弥壇のなかでもっとも大きな中央壇には、初代・清衡が眠る。清衡が生前に造らせたもので、中央には美しく温和な表情の本尊、阿弥陀如来座像が鎮座。両脇を観音・勢至菩薩像が固める。前方の持国天・増長天立像が勇ましい。
【格狭間(こうざま)】
須弥壇それぞれ微妙に異なる
須弥壇の下部は格狭間と呼ばれ、正面と側面には孔雀などの見事な装飾が見られる。3つの須弥壇は造られた時期が異なるため、格狭間のデザインも微妙に変化している。
【西南壇(せいなんだん)】
二代・基衡が眠る須弥壇
中央壇よりひとまわり小さく、西北壇とほぼ同じ大きさに造られている。3つの須弥壇では螺鈿細工が比較的新しい。中央壇と西北壇、西南壇にはそれぞれ11体の仏像が安置。
【金色堂のすぐ隣!】
中尊寺の文化財3000点余りを収蔵
奥州藤原氏が残した貴重な文化財3000点以上を収蔵している中尊寺の宝物館。平安期の仏像、中尊寺経の名で呼ばれる「紺紙金銀字交書一切経」をはじめとする経の数々、奥州藤原氏の副葬品など、いずれも平泉黄金文化を物語るうえで欠かせない大切なものばかりだ。館内に入ると、まず正面に並んだ3体の丈六仏と対峙。中央の阿弥陀如来座像はかつて本堂の本尊だった仏像である。
【国宝】金銅華鬘(こんどうけまん)
金色堂に掛けられていた銅製鍍金の華鬘。極楽に咲く花である宝相華と人面鳥を施し、浄土世界を描いている。
【国宝】金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図(こんこうみょうさいしょうおうきょうきんじほうとうまんだらず)
紺紙に金泥で金光明最勝王経を塔の形に細字で写経。三代・秀衡の頃に筆写、奉納されたとも伝わる。
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