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【連載エッセイ・第16回】猫と田舎で暮らしてみた~6匹と僕たちの里山生活~

高橋のら

更新日:2021年2月11日

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【連載エッセイ・第16回】猫と田舎で暮らしてみた~6匹と僕たちの里山生活~

東京生まれ、東京育ち。9年前に奥さんと、大分・国東半島へ移住。

そこで出会った猫たちと、こんどは、自然豊かな伊豆の田舎へ。

ゆっくりと流れる時間のなかで、森や草むらで自由に駆け回る猫たちと、一緒に暮らす日々のあれこれをお伝えしていきます。(毎週火曜日・金曜日に公開)

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猫に教えられ、ご近所に助けられて暮らす

長く猫たちと暮らしてきた僕の個人的な意見だけれど、旅行などで数日家を空けるとき猫をペットホテルなどへ預けるのは、彼らにとってかなりの精神的苦痛を与えるものだと思う。
けれど飼い主が数日間不在であったとしても、猫たち自身が慣れ親しんだ自分の家で過ごすことができれば、彼らの精神的消耗ははるかに少ないだろう、とも思う。
猫たちのことを思う飼い主ならば誰しも同じことを考えるはずで、伊豆へ来てから親しくなったご近所さんたち数軒との間には、暗黙のうちにペットシッターの相互条約が結ばれていった。つまり法事や旅行などで家を空けるときはお互いに猫や犬の世話をしたり、してもらったりするわけ。

猫に教えられ、ご近所に助けられて暮らす

ご近所ペットシッターでワンコの散歩中。今日はしま兄がついてきた

僕たち夫婦は帰りが遅くなるような外出はほとんどしないし、たまにどちらか片方が泊まりの旅行などに出かけることはあっても、二人が揃って外泊するなんてことは法事くらいしかない。
それでも国東へ帰省するときなど3~4日は家を空けるから、1日1回カリカリをてんこ盛りにしてもらい、飲み水の交換と簡単な掃除だけをご近所さんにお願いする。
数日後に帰宅しても猫たちからは歓迎されるでもなく、6匹の誰もが「あ、あんたら帰ってきたんか」みたいな顔をするのは、彼らが家人の留守中も平穏に生活していた証なのだと僕は思う。

椿の花さく庭でいつもどおり迎えてくれるマッチョひでじ

ご近所の中でも特に親しくしている2軒隣のAさんとはお互い合鍵を預けっ放しなので、もし外出中に急な予定変更が起きて帰れなくなった時でもLINEか電話一本でニャンコやワンコの世話を頼むことができる。
今はペットシッターというサービスが一般化してきたから何もご近所さんに頼まなくてもいいやん、と思われるかも知れないけれど、日頃から顔を合わせている隣近所の猫や犬たちは人間の顔もちゃんと覚えてくれているので、世話を頼むのも頼まれるのも安心感がある。それに都市部と違って田舎ではペットシッターなんてあまりお目にかかれないのです。

長女のちーは人見知りしないので、近所の人たちとも顔見知り

あまり仲の良くないちーとひでじは、近からず遠からずの距離感

僕の場合、東京を離れたのは前向きでも積極的でもなく、半ば不可抗力みたいなものに突き動かされたからだった。誰だって慣れ親しんだ生活を敢えて変えるには勇気や決心が要ることだと思う。
最初は嫌々ながらに街を離れた僕が10年を経て言えることは、慣れ親しんだものが最良であるとは限らないということ。だから今の暮らしに少しでも不満や違和感や居心地の悪さを感じているのなら、思い切って別の方法を試してみるのは価値のあることだと思う。

今いる場所が一番居心地の良い場所。彼らは居心地の悪さを我慢したりはしない

1960年東京生まれ。製本業経営を経て編集プロダクションを設立。
2011年に東京から大分県国東市へ移住し、2014年に国東市から静岡県伊豆半島に転居しました。現在は伊豆の家で編集業を営みながら仕事上のパートナーでもある家内と、国東で出会った6匹の猫たちと共に暮らしています。
国東での猫暮らしを綴った著書「猫にGPSをつけてみた」雷鳥社刊があります。

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