フリーワード検索

ジャンルから探す

トップ > カルチャー >  甲信越 > 山梨県 >

火山の噴火によってもたらされた被害と地形形成の歴史~美しい自然地形と大地形成に隠される甚大な被害 画像:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月13日

この記事をシェアしよう!

火山の噴火によってもたらされた被害と地形形成の歴史~美しい自然地形と大地形成に隠される甚大な被害

世界中の活火山のほぼ一割が集まる国、日本。
その活動は有史以前から続いています。
今日も絶え間なく噴火する桜島から見ていきましょう。

日本の火山噴火の歴史:桜島の噴火(鹿児島県)

桜島を配する現在の鹿児島湾奥部は、姶良カルデラという東西24km、南北23㎞にも及ぶ世界第一級のカルデラと阿多カルデラにより形作られています。姶良カルデラは約2万9000年前に巨大噴火が起こり、大規模な火砕流(入戸(いと)火砕流)が南九州一帯を覆いつくしました。このときにもたらされた大量の火山堆積物は、鹿児島県本土の面積の大半を覆いました。最大で200mもの厚さに積もり、現在のシラス台地となりました

桜島が形成されたのは、この大噴火のあとです。約2万6000年前、姶良カルデラの南東側の縁で噴火が起こりました。これが桜島の火山活動の始まりです。

以降、大小さまざまな噴火を繰り返しながら今の美しい山容に近づいていきました。

桜島の「安永噴火」と「桜島大正噴火」

1779(安永8)年に安永噴火が起きた際は、その後20年もの間噴火が断続的に続き、灰が降り注いだといいます。安永噴火にともなって起きた海底噴火により、安永諸島と呼ばれる八つの小島が現れました。現在は新島(しんじま)、硫黄島(いおうじま)、中ノ島、猪ノ子島(いのこじま)の4島が残るのみです。

1914(大正3)年には20世紀の国内最大の噴火(桜島大正噴火)が起きました。噴石や火山灰をともなう噴火が1日以上続き、その後溶岩が流出。このとき流れた溶岩により、桜島と大隅半島は地続きになりました。

現在桜島で繰り返されている噴火は、「ブルカノ式噴火」です。溶岩は比較的粘りが強く、爆発的に噴火することが多いです。また火山ガスの圧力が高いため、大きな空気振動をともなうこともあります。

1 2

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。
皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!