【日光の宿】エリア別にチェック!
世界遺産である日光山内への観光にも便利な市街地の宿から、眺望抜群の中禅寺湖畔の宿、豊かな自然に囲まれた奥日光の宿までを一挙ご紹介!...
陰陽五行思想で、猿は馬を病気から守るといわれ、神厩舎に彫刻が施された。8面16匹で猿の一生を描き、人生を物語る。その第2面が「三猿」で、「見ざる、言わざる、聞かざる」という言い回しで有名。
神厩舎
真っ白な毛並みが特徴の神馬(しんめ)は、神に仕える神聖な馬。この白馬を飼育する神厩舎の長押(なげし)の上に、猿の彫刻が並んでいる。
家康公が祀られる奥宮への参道手前で、墓所を護るように座る猫の彫刻。伝説の名匠・左甚五郎(ひだりじんごろう)の作といわれる。神社に猫の彫刻があるのは非常に珍しい。
東廻廊
陽明門を中心に、東西へ延びる廻廊の東側。その中ほど、奥宮へ続く入口の上部に眠り猫がいる。高い部分にあるので、見落とさないよう注意を。
眠り猫の裏側にはスズメの彫刻がある。天敵の猫が近くにいても、安心して遊べるほど平和な世を象徴していると解釈することもできる。
三猿と眠り猫の修復は、2016年6月に同時スタート。すべての彫刻をはずし、傷み具合を調べ、古い顔料を洗い流す。下地の漆、顔料を塗り直し、ていねいに金箔が施された。
日光東照宮の敷地内には点在する建物は、国宝や重要文化財などの価値あるものばかり。さまざまな意匠が凝らされた注目スポットをもっと見てみよう!
迫力ある造形と繊細な彫刻
「舜帝朝見の儀(しゅんていちょうけんのぎ)」
27人もの人物が並ぶ彫刻は古代中国の伝説上の皇帝・舜帝に謁見する様子が描かれている。
「恙(つつが)」
夜を守る霊獣は門に留まるように金輪でつながれている。
「昇龍(のぼりりゅう)」「降龍(くだりりゅう)」
唐門正面の柱に施された凄みのある龍は、寄木細工で精巧に表現されている。
必ず見ておきたい拝殿の天井絵
99畳もある拝殿の天井には、狩野探幽と、その一派が描いた100頭の竜の絵が並ぶ。本殿にある54頭のバクの像には、平和への願いがこめられている。
※本殿は、平成の大修理の真っ最中。シートで覆われている部分も
頭の下で拍子木を打つと鳴き声が響く不思議
本地堂(薬師堂)内の天井を彩る、迫力あふれる竜の墨絵。縦6m、横15m、34枚もの檜板いっぱいに描かれ、絵の下で拍子木を打つと甲高い竜の声が響く。昭和36(1961)年に消失し、日本画家の堅山南風が復元した。
地震に強い建築美と彫刻美がコラボレート
「十二支の彫刻」
1層に彫られた十二支の動物が方角を表す。入口上部の寅・卯・辰は、それぞれ家康公・秀忠公・家光公を表現。
「心柱」
耐震耐風を目的に、塔の中心には心柱が吊り下げられ、10cmほど浮いた状態を保つ。この構造は東京スカイツリーにも応用されている。
神聖な雰囲気をまとう不思議な象たち
著名な日本画家・狩野探幽(かのうたんゆう)が、耳で聞いた話だけを資料に下絵を描いたことから「想像の象」と呼び名がついた。耳や尻尾の形が実際と異なり、ユニークなたたずまいに。
虎がオスで豹がメス?
家康公が寅年のため、東照宮には虎の彫刻があちこちにある。なかでも、表門にある虎と豹が有名だ。江戸初期、豹はメスの虎だと考えられており、「雌雄一対の虎」と呼ばれるようになった。
看板や目印がなくても、見ごたえのある場所がたくさんあるのが日光東照宮。木の彫刻だけではなく、石像などもチェックを。散策しながら、小さなお宝を探してみよう!
火を灯すと回転するオランダ製の燈籠。東インド会社から贈られたものだが、徳川家の葵の御紋が上下逆さまになっている。外国製だということで許されたそう。
宝塔をめぐる道の途中に、樹齢600年の「叶杉(かのうすぎ)」がある。根本の祠に願い事を捧げよう
境内に数多くある亀のような石は、「兜石(かぶといし)」と呼ばれるもの。東照宮の祭礼時に立てる、幡用の穴を隠すためのものだ。
「飛び越えの獅子」と呼ばれる石像は、石柱と一体になり、石柱の転倒を防ぐ。ユーモラスな姿が人気を呼んでいる。
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静岡や伊豆、日光、栃木、岐阜エリアの旅行ガイドブックの編集から取材執筆、撮影などに携わっている、静岡を拠点とする編集プロダクションです。
代表の志水は、静岡のローカル情報番組のコメンテーターを歴任するなど、20年以上にわたり旅と暮らしに関わり続けています。乗り鉄&呑み鉄旅が好き。日本各地の手ぬぐい収集癖がある一方、引っ込み思案。
その他にも多彩で個性的なライター陣により、現場の空気感を拾い上げたレポートをお伝えしていきます。