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縄文杉トレッキングの詳細ガイド!注意点や持ち物、タイムスケジュールをチェックしよう

山と高原地図 編集部

更新日: 2024年4月9日

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縄文杉トレッキングの詳細ガイド!注意点や持ち物、タイムスケジュールをチェックしよう

樹齢数千年ともいわれる神々しいオーラをまとった姿の縄文杉は、トレッカーの間でも憧れの存在。
屋久島をトレッキングするなら、縄文杉コースはぜひ候補に入れたいコース!
こちらの記事では、コースの概要や詳細のタイムスケジュール、トイレ&休憩情報などを完全ナビゲート。

道中は巨樹や巨岩、奇岩、潤いに満ちた沢など、感動と驚きの連続。
森の王者と呼ぶにふさわしい、貫禄に満ちた縄文杉に会いに行こう。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】縄文杉コースデータ

【難易度】★★★★☆
【所要】往路4時間25分/復路3時間55分(休憩時間+1~2時間含まず)
【距離】22.0km
【高低差】710m

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】縄文杉コースデータ

片道4~5時間をかけた縄文杉との対面は感動もひとしお

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】縄文杉コースデータ

一つひとつ水を抱える小さな苔

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】縄文杉コースデータ

ウィルソン株の中から見上げると切り口がハート形に見える

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】コースのポイント

早朝出発が鉄則
登山開始から下山開始まで4~5時間が目安。日が落ちる前に、安全に下山できるよう登山開始は6時から7時頃、縄文杉からは遅くとも13時には下山を開始したい。

縄文杉名物のトロッコ道を行く
コース中の約8割を占めるトロッコ道。無理に枕木を歩くと足に負担がかかるので、自分の歩幅で足を進めること。レールの外側は滑りやすいので、できるだけ内側を歩こう。

ガイドツアーもおすすめ
長い山道に自信がないなら、ガイドが先導してくれるツアーもおすすめ。自然や歴史について詳しく教えてくれ、何より安心して登山ができる。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】参考スケジュール

3:30 起床・準備

4:30 出発・登山弁当の受け取り(弁当は宿に届けてくれる場合もあるので確認を)

5:00 屋久杉自然館で登山バスに乗り換え(行きのチケットを切り離したら、帰りの分は大切に保管を)

登山口に到着

5:35 朝食(登山口にある休憩スペースで朝食を済ませておこう)

5:50 準備運動・トイレ(出発前にトイレと準備運動は必須)

5:55 登山届提出

6:00 トレッキング開始!
※3~11月の場合

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ガイドからのアドバイス

ビギナーなら往復10時間は見ておこう。遅くとも朝7時までには荒川登山口を出発して、縄文杉への到着は11時から12時を目安に。最終バスに間に合うよう、時間配分を考えて行動しよう。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】最終チェック

コース概要
コース前半のトロッコ道は、高低差の少ない平坦な道のりでテンポよく歩ける。大株歩道からは岩や木の根が行く手をさえぎる山道となり、随所に急勾配も。ウィルソン株より先からは途切れながらも木道や階段が足場となる。

トイレ
荒川登山口、小杉谷山荘跡、大株歩道入口の3か所にある。その他、観光案内所等で販売されている携帯トイレを使うためのブース(囲い)が数か所設置されており、木造のものとテントのような簡易型のものがある。紙は持参しておくと安心。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】最終チェック

木造の携帯トイレブース

登山届
登山口に登山届の紙がある。事前に役場のホームページでダウンロードしたものに書いておくと手間が省ける。スマホから提出できるアプリ「コンパス」も便利。

休憩・食事
休憩の目安は小杉谷集落跡、大株歩道入口、ウィルソン株周辺など。朝食は登山口、昼食は大王杉付近以降にある木道の脇で、登山者の邪魔にならないように食べる。

アクセス
スタート地点は荒川登山口。登山口へは環境負荷の軽減や混雑緩和のため、3~11月はマイカーの乗り入れは不可。屋久杉自然館から荒川登山バスに乗り換えよう。屋久杉自然館までは車や路線バスでOK。

【バス】
屋久杉自然館から荒川登山口までは35分。往復1400円で事前購入がおすすめ。券は空港、宮之浦、安房の観光案内所などで販売。ただし、12月から2月は運休し、宮之浦港から直行の路線バスが早朝1本運行(要確認)。

屋久杉自然館発
5:00、5:20(6月運休)、5:40、14:00
登山口発
6:20、15:00、16:00、16:30(6月運休)、17:00、17:45
※2023年11月現在。時間は変更する場合あり。要確認

【車】
12月から2月までは、荒川登山バスが運行しないため、登山口まで行くことが可能だが、積雪の場合もあるので、運転に慣れてない人は避けたい。

【タクシー】
安房港から荒川登山口まで、所要約40分、料金目安は約6000円。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】森の植物をチェックしよう

クロバイ
【見頃】4~5月
春に開花時期を迎える常緑高木。トロッコ道沿いでもよく見る

サクラツツジ
【見頃】4~6月
島内の広範囲で見られる。花は濃い桜色から白色までさまざま

ナナカマド
【見頃】5月頃
標高500mほどから分布する。白く小さな花を多数つける

ヤマボウシ
【見頃】6月頃
屋久島を南限とする落葉高木。標高500~1700mの地で見られる

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】森の植物をチェックしよう

ヤクシマオナガカエデ
【見頃】10月中旬
屋久島の固有種で、低地から山地の中腹にかけて生育。紅葉が見もの

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】森の動物をチェックしよう

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】森の動物をチェックしよう

ヤクザル
ホンドザルと比べて体毛が長い。枝を伝ったり、毛づくろいする姿を見かける

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】森の動物をチェックしよう

ヤクシカ
ニホンジカの亜種。温暖な屋久島で育ったため、体格が小さく、角も短い。春には小鹿も見られる

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

ヒメシャラ
皮が何度もはがれ木肌がツルツル。黄金色の肌は森の中でひときわ目立つ

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

メデューサの木
八方に枝が伸びた様子からこう呼ばれる

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

ヤマグルマ
材質が堅いため、杉などの木にめりこんで着生して生育する広葉樹

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

表情の変わる石
上りと下りとでは表情が変化するから不思議!

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

ゾウの鼻
質感や形が文字通りゾウの鼻にそっくりの幹

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

ハート形の木
足場にいくつか現れるハート形の木

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

マグロの頭
ぱっくりと開いた口がまるでマグロの頭のよう

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ユニークな木々もチェック

子宝杉
へそのような窪みがあり、母体に見えることが由来

縄文杉

住所
鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦岳国有林内
交通
宮之浦港入口から種子島・屋久島交通屋久杉自然館行きバスで43分、終点で荒川登山バス(冬期運休)に乗り換えて35分、終点下車、徒歩5時間
営業期間
通年
営業時間
見学自由
休業日
無休
料金
情報なし

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】荒川登山口からスタート! 仁王杉まではトロッコ道を歩いてゆく

登山口からすぐ始まるトロッコ道は、もともと伐採した杉を運搬するトロッコが走っていた線路。現在は、山に設置されたトイレなどの維持管理のために利用されており、運が良ければ走っている姿を見られるかも。小杉谷橋を渡った先の小杉谷集落跡でしばし休憩を。再びトロッコ道に戻り40分ほど歩けば、縄文杉コースの最初の著名木である三代杉に出会う。さらに45分ほど進むと橋の手前に仁王杉(阿形)が現れ、複雑にうねる幹は迫力がある。

【トロッコ道HISTORY】
伐採した杉を運ぶために造られた軌道で、大正12(1923)年に開通、昭和44(1969)年までは営業運転をしていた。現在は、登山道にあるトイレの維持管理やダムの保全、自然災害で倒木した木々や切り株の運搬などに利用されている。トロッコ道を歩く登山は、縄文杉コースならではの光景だ。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース1】<START>夜明け前に標高600mの登山口に到着「荒川登山口」

シーズン中は早朝にもかかわらず多くの登山客が集まる登山口。夜明け前の出発になる場合がほとんどなので、気温によって防寒着で体温調節を。ヘッドランプもあると便利。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース1】<START>夜明け前に標高600mの登山口に到着「荒川登山口」

普段あまり使わない筋肉を使うので準備運動は念入りに

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース2】朝の空気の中でトロッコ道をてくてく歩く「トロッコ道」

コース前半はトロッコ道と呼ばれる運搬車輌用の軌道が続く。登山口すぐから始まり高低差の少ない平坦な道のり。途中には、トンネルや橋、伐採時の機関車などがある。

ガイド’sアドバイス
トロッコ道のレールより外側は滑りやすいので注意。道をゆずるときは、谷に落ちないよう、山側によけること。景色を見るときは足元が不注意になりやすいので、後方の登山者に注意しながら立ち止まってから観賞しよう。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース2】朝の空気の中でトロッコ道をてくてく歩く「トロッコ道」

トロッコ道は木道が整備され歩きやすい

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース2】朝の空気の中でトロッコ道をてくてく歩く「トロッコ道」

杉伐採時の面影が残る「トロッコ機関車」
小杉谷集落跡までの間で見られる古いトロッコ機関車。すでに朽ちているが、そこから植物が生育する光景は神秘的。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース2】朝の空気の中でトロッコ道をてくてく歩く「トロッコ道」

旅の始まりを祝う?! 「トンネル」
登山口からすぐの場所にあり、人が通ると感知してランプが着く。まるで「いってらっしゃい」といわれているかのようだ。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース2】朝の空気の中でトロッコ道をてくてく歩く「トロッコ道」

コース中のスリリングポイント「橋」
登山中たびたび現れる橋。ここから眺める沢や森は、島の自然の豊かさを見ているかのよう。ただし、なかには欄干がないスリリングな橋も!

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース3】小杉谷を渡る 絶好の撮影ポイント「小杉谷橋」

小杉谷橋に到着すると、トロッコ道は左右に分岐。登山道としてのルートは右だが、左へ行くと山の安全を祈願した大山神社がある。登頂と安全を祈って参拝しておこう。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース3】小杉谷を渡る 絶好の撮影ポイント「小杉谷橋」

周辺は橋を入れた撮影ポイントとしておすすめ

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース3】小杉谷を渡る 絶好の撮影ポイント「小杉谷橋」

鳥居の奥には石段があり、上ると小さな社がある

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース4】林業の歴史を感じる集落跡地で最初の休憩「小杉谷集落跡」

昭和35(1960)年には、500人以上が住んでいた集落の跡地。一角に平木葺き屋根の東屋やベンチがあり、休憩ポイントとしてひと息つく登山客が多い。

HISTORY
小杉谷は、大正12(1923)年から昭和45(1970)年にかけて行われた杉の伐採で栄えた集落。最盛期には133世帯が暮らし、商店や理髪店があった。現在は、小・中学校の跡地がある。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース5】トロッコ軌道のほぼ中間に位置する分かれ道「楠川分れ」

白谷雲水峡へと続く道との分岐点。辻峠を進めば白谷雲水峡の太鼓岩につながっている。標識には各スポットまでのコースタイムも表示されているが、険しい道のためガイドと行くのがベター。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース6】日当たりのよい休憩スポット「小杉谷山荘跡」

かつて山小屋が建てられていた場所に、バイオトイレが設置されている。

トイレポイント
紙は設置されているが、自分でも予備を持っておくと安心

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース7】三度の転生を繰り返した巨樹に注目「三代杉」

樹齢約1200年といわれる初代が倒れたあとに、二代目が生えたが、その二代目も約1000年育ったあとに伐採された。現在の木はその上に生えた三代目。代を重ねて成長を続ける杉のたくましさには感嘆する。

推定樹齢/350年(三代目)
樹高/38.4m
胸高周囲/4.4m

HISTORY
倒木(切株)更新とは雨が多く、湿度の高い樹林帯に多く見られる現象で、倒木や伐採された古木に生えた水分を含む苔から新たな世代の木が育つこと。三代杉は、更新を繰り返し現在の姿となったのだ。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース7】三度の転生を繰り返した巨樹に注目「三代杉」

倒木、伐採ののちに切り株から三代目が成育している

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース7】三度の転生を繰り返した巨樹に注目「三代杉」

雨量豊富な屋久島では世代交替を経て巨木へと成長を続ける

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース7】三度の転生を繰り返した巨樹に注目「三代杉」

コケの絨毯から伸びた杉の赤ちゃん

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース8】森を守ってきた屋久杉にごあいさつ「仁王杉(阿形)」

寺門に立つ仁王像が名前の由来。幹のくぼみが口を開いているようなので、「阿形(あぎょう)」と呼ばれる。近くに「吽形(うんぎょう)」と呼ばれる杉があるが、2000年11月に倒れてしまった。

推定樹齢/不明
樹高/不明
胸高周囲/不明

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース8】森を守ってきた屋久杉にごあいさつ「仁王杉(阿形)」

複雑にうねる幹は迫力がある

見どころ
幹の中央にあるくぼみが、口を開いているように見える。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース8】森を守ってきた屋久杉にごあいさつ「仁王杉(阿形)」

10mほど先に倒木した吽形がある

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】トロッコ道が終わったら、本格的な山道の始まり

長いトロッコ道が終わったら、いよいよ本格的な山道の開始。岩や木の根を越えて進むと、はじめに迎えてくれるのは翁杉。2010年に倒れてしまったが、立派な幹は今も残る。そこから5分ほど進むと有名なウィルソン株に到着する。広大なスペースがある、切り株内部に入って空を見上げればハートの形に見える。この画像を携帯電話の待ち受けにすると恋が叶うとか。ウィルソン株から先には急な上り階段があるが、抜ければ再び緩やかな道のりになる。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース9】2つ目の休憩スポットでトイレ休憩「大株歩道入口」

出発してから約2時間半から3時間、ここでようやくコースの前半が終了。トロッコ道が終わり、ここから始まる本格的な山道に備えて、一度休憩して出発しよう。

トイレポイント
休憩広場とトイレがあり、多くの人が足を休める

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース9】2つ目の休憩スポットでトイレ休憩「大株歩道入口」

この看板が見えたら、いったん休憩

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース9】2つ目の休憩スポットでトイレ休憩「大株歩道入口」

水汲み場がある

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース9】2つ目の休憩スポットでトイレ休憩「大株歩道入口」

再出発する山道へは急勾配の階段を上る

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】おすすめの行動食

高カロリーで、携帯しやすく、歩きながらでも食べやすいものが好ましい。個包装されたナッツ入りのシリアルバーやゼリー飲料などがおすすめ。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】おすすめの行動食

行動食の一例

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース10】森が生きていることを教えてくれる倒木「翁杉」

海の安全を守る神「塩土翁」の名に由来する翁杉。内部の空洞化が進み、着生木の重さに耐えきれず2010年に倒木した。今も残る苔むした幹の雄々しさに往時の姿が偲ばれる。

HISTORY
屋久島では縄文杉の次に胸高周囲のある巨木だった翁杉。現在は痛々しく倒木が横たわっているが、太陽の光が差し込むそこには倒木更新の可能性があり、数千年後にはまた立派な巨木が育っていることだろう。

推定樹齢/2000年
樹高/23.7m
胸高周囲/12.6m
※2010年9月まで

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース10】森が生きていることを教えてくれる倒木「翁杉」

荒々しい倒木の跡だが、それでもなお生きる力強さを感じる

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース10】森が生きていることを教えてくれる倒木「翁杉」

倒木前
2010年9月までは縄文杉の次に胸高周囲のある巨木だった

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース11】中からのぞくと幸せな気持ちになれる切り株「ウィルソン株」

豊臣秀吉が鹿児島の島津家に命じて伐採させたといわれる杉。推定樹高は42mで、屋久島一の高さの杉であったかもしれない。切り株の内部は空洞で大人十数名が入れるほど。上を見上げると空がハート型に見える。

HISTORY
この切り株を世界に紹介したのは英国の植物学者、アーネスト・ウィルソン博士。博士は最初、あまりの大きさに洞窟だと思って、雨宿りしたという。

推定樹齢/2000年
樹高/42m(推定)
切り口の周囲/13.8m

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース11】中からのぞくと幸せな気持ちになれる切り株「ウィルソン株」

大きく口が開けた切り株は大人十数名が入れるほど大きい

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース11】中からのぞくと幸せな気持ちになれる切り株「ウィルソン株」

見どころ
切り株に入って右手から見上げるとハート型に見える

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース11】中からのぞくと幸せな気持ちになれる切り株「ウィルソン株」

ガイド’sアドバイス
ウィルソン株から先は上り階段が続くふんばりどころ。木の階段は滑りやすいところもあるので注意。体の向きを少し横に向けて上ると疲れにくい。

ウィルソン株

住所
鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦岳国有林内
交通
宮之浦港入口から種子島・屋久島交通屋久杉自然館行きバスで43分、終点で荒川登山バス(冬期運休)に乗り換えて35分、終点下車、徒歩3時間
営業期間
通年
営業時間
見学自由
休業日
大雨時
料金
屋久島山岳部保全募金=500円(1口)/縄文杉荒川線バス利用チケット(3~11月のみ)=360円(往復)/

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】ついに世界遺産登録地域へ縄文杉と感動のご対面

階段を越えた先に登場するのが大王杉。ここまで来れば縄文杉まではあとひと頑張り!大王杉からまもなく世界自然遺産登録地域の看板が目に入る。夫婦杉を超えると、周囲の森は深みを増し、名を持たずとも立派な巨樹がいたるところに根を下ろしている。岩場のアップダウンを30分ほど繰り返し、ようやく現れるのが憧れの縄文杉だ。展望デッキ越しからでも伝わる圧倒的な存在感を放つ老木に、畏怖の念と達成感でしばし目が離せなくなる。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース12】雄々しい姿を見ながら一歩ずつ進もう「大王杉」

縄文杉が発見されるまで屋久島最大とされていたため、この名が付いた。急な斜面に生えているため、根元の前後では5mほども差がある。空洞化による倒木のおそれがあるため、大王杉の山側を通るルートに変更される。

推定樹齢/3000年
樹高/24.7m
胸高周囲/11.1m

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース12】雄々しい姿を見ながら一歩ずつ進もう「大王杉」

谷側から見た大王杉。ルート変更後はこの角度から見ることはできない

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース12】雄々しい姿を見ながら一歩ずつ進もう「大王杉」

後半は水が流れる足場が多いので足元に注意しよう

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース12】雄々しい姿を見ながら一歩ずつ進もう「大王杉」

トイレ&休憩スポット
大王杉を過ぎて5分ほどの場所にある木製ベンチが休憩ポイント。携帯トイレブースもある

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース12】雄々しい姿を見ながら一歩ずつ進もう「大王杉」

世界自然遺産登録地域
大王杉からまもなく、世界自然遺産登録地域の看板が目に入る

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース13】支えあう二本の屋久杉。 縄文杉まであと少し「夫婦杉」

夫婦が手をつないだような姿の2本の杉。幹どうしが癒合して成長した合体木は屋久杉に多いが、高さ10m程の高さで枝どうしがつながる木は珍しい。向かって右が夫、左が妻といわれている。

推定樹齢/夫2000年・妻1500年
樹高/夫22.9m・妻25.5m
胸高周囲/夫10.9m・妻5.8m

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース13】支えあう二本の屋久杉。 縄文杉まであと少し「夫婦杉」

秋はマルバヤマシグレやナナカマドが色づく

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース14】やっと会えた! スピリチュアルな雰囲気に包まれた「縄文杉」

昭和41(1966)年に発見された屋久杉最大の老樹。当時はその姿と発見者の名前から「大岩杉」と呼ばれていた。樹齢はいまだ不明。数本の木が合体した合体木という説もあるが、定かではない。ゴツゴツした木肌や大きな枝ぶりで、荘厳な雰囲気が漂っている。

HISTORY
発見当初は樹齢4000年、のちに九州大学真鍋教授の調査により樹齢7200年と推定されたが、その後、内側の放射性炭素年代測定により2170年と判定。しかし中心部はすでに空洞化しているため、結局謎に包まれている。

推定樹齢/不明
樹高/25.3m
胸高周囲/16.4m

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド コース14】やっと会えた! スピリチュアルな雰囲気に包まれた「縄文杉」

見どころ
凹凸のある木肌は人間の横顔に見える。まるで生きているようだ

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】縄文杉は展望デッキから見学

縄文杉は保護のため近づくことができず、2か所ある展望デッキから見学することになるが、離れていても十分迫力がある。混雑時は北側デッキから上り、南側デッキへ降りる一方通行となる。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】+αで山小屋に一泊

縄文杉からさらに10分ほど登れば、高塚小屋がある。ここは宮之浦岳へ縦走する場合に重宝する山小屋で、近年は朝焼けに染まる縄文杉を狙う登山者も増えてきた。宿泊する際は寝袋や食料、テントなど十分な装備が必要。

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】+αで山小屋に一泊

淡いオレンジ色に染まる早朝の縄文杉

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】+αで山小屋に一泊

高塚小屋には20人ほど泊まれる

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】帰り道も必見! 時間帯でこんなに違う「ウィルソン株」

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】帰り道も必見! 時間帯でこんなに違う「ウィルソン株」

午前
上に光が当たり、下は影になっている

【縄文杉トレッキングの詳細ガイド】帰り道も必見! 時間帯でこんなに違う「ウィルソン株」

午後
明暗がなく、全体がはっきり見える

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