【屋久島】どんなトコ?見どころ&基本情報をチェック!
島内の9割を森林が占め、壮大な自然絵巻が展開する屋久島。20年以上前に世界遺産に登録された島には 語り尽くせない歴史と多くのエピソードがある。屋久島への旅支度とともに、その自然をひもといてみよう。...
更新日: 2023年10月3日
深く美しい自然が息づく世界遺産の島、屋久島。
縄文杉を筆頭に、白谷雲水峡やヤクスギランドなどを歩いて自然を体感するにはトレッキングがおすすめ。
いずれも事前にしっかりとした情報収集が必要なので、ぜひ記事をチェックしてくださいね。
トレッキングに必要な、服装、持ち物、コースの概要、マナーなど、屋久島トレッキングを楽しむために必要な情報をお届けします!
コース選びは難易度と所要時間を把握し、体力と相談しながら計画しよう。屋久島の森は深いので無計画や思いつきでのルート変更はNGだ。
森のマイナスイオンに癒やされたいなら
のんびり歩いて、自然を満喫したい人におすすめ。あちらこちらに林立する巨樹や清らかな沢、一滴の雫を抱える苔が育む緑深い森。マイナスイオンがあふれる森の中を歩けば、心も体も潤ってくるようだ。
【難易度】★★★☆☆
【所要時間】往路2時間45分/復路2時間3分(休憩時間+1~2時間含まず)
【距離】約6.5km
屋久島一の一本杉に会いたいなら
屋久島において、もっとも人気を集めるコース。体力的には少しハードだが、大人十数人でひと抱えという太い幹や、天高く伸ばした枝振りなど、圧倒的な存在感を放つ巨木と会える。
【難易度】★★★★☆
【所要時間】往復8時間20分
【距離】約22km
九州最高峰を制覇してみたいなら
行程は縄文杉より険しいが、世界遺産の主峰でもあり、九州最高峰を制覇できる。原生林、渓流、山岳風景など、屋久島の自然絵巻が凝縮されている。
【難易度】★★★★☆
【所要時間】往路4時間25分/復路3時間55分(休憩時間+1~2時間含まず)
【距離】約22km
探検気分で気軽に散策したいなら
ランドという名のとおり、整備された散策路ではいたるところに屋久杉がそびえる。ユニークな屋久杉は、観察すればするほどおもしろい。
【難易度】★★☆☆☆
【所要時間】最長3時間35分(休憩時間+1~2時間含まず)
【距離】最長4.4km
屋久島のトレッキングでは、ある程度の装備が必要。経験豊富な島内のレンタルショップのスタッフや、事前にガイドに相談してみるのもおすすめだ。
帽子
日差しや雨から視界を守ってくれる。キャップタイプではなくハットタイプがいい。
ウエア
伸縮性がある長袖、長ズボンが基本。高温多湿なので吸汗速乾性の素材を選択。
トレッキングシューズ
底が厚く、足首を保護するハイカットがおすすめ。靴下は登山用の厚手のものを。
ザック
両手が自由になるタイプ。日帰りなら20~30ℓ程度。山小屋1泊は40~50ℓを目安に。
トレッキングポール
上り下りのとき脚の負担を軽減できる。森を傷つけないよう先端にはゴムキャップを装着しよう。
【雨の場合は…】
トレッキングシューズ、レインウエア、寝袋など、登山に必要な道具は島内のアウトドアショップですべてレンタル可能。スタッフにコースを伝えれば、必要な道具をそろえてくれる。事前に予約をしておくと確実。
料金の目安
●トレッキングシューズ 1000円〜
●レインウエア 1000円〜
●20ℓザック 500円〜
ガイドに頼む?個人で行く?
島に精通したガイドに案内を頼めば、島の歴史や自然について聞くことができ、何より安心して登山ができる。近年は通常のツアーに加え、少人数制のツアーや写真撮影に特化したフォトトレックなどもあるので好みに合ったツアーを選ぼう。
【縄文杉コース・白谷雲水峡・ヤクスギランド】
【女性ガイド・5人以内の少人数制・貸切ツアー・1人からOK】
各メディアで活躍するガイドが案内
雑誌やテレビなどでも活躍する案内人が主催する。細やかな気配りには定評があり、写真撮影に特化したツアーにも注目だ。
【白谷雲水峡・ヤクスギランド】
【女性ガイド・貸切ツアー・1人からOK・1泊コース】
屋久島エコツアーの創始者
ゆっくり解説しながらのツアーが中心で、アウトドア初心者でも安心。山・海・川すべてのフィールドで、自然と仲良くなる方法を伝授。
【縄文杉コース ・白谷雲水峡・ヤクスギランド】
【5人以内の少人数制・貸切ツアー・1人からOK・1泊コース】
森歩きと写真をレクチャー
楽しいガイドをモットーに屋久島の森と山を案内。山頂に巨大な一枚岩が切り立つ太忠岳や、写真の撮り方を教えるツアーなど、定番以外も充実。
【縄文杉コース・白谷雲水峡・ヤクスギランド】
【5人以内の少人数制・貸切ツアー・1人からOK】
一日でたっぷり自然を満喫できる
トレッキング以外にマリンツアーも充実。白谷雲水峡とシュノーケルやダイビングの山と海を半日ずつ両方楽しめるコースもおすすめ。
島内には登山弁当店が数軒あるので、登山口に近い店をチョイス。前日までの予約で、早朝に受け取ることができる。注文可能な宿もあるので、宿泊先に確認してみよう。
縄文杉への登山口である荒川登山口は、3〜11月まで車両乗り入れ規制があるので、車利用でも屋久杉自然館から登山バスを利用する。チケットは前日までに購入が必要。なお、バスチケットの購入時には、合わせて『山岳部環境保全協力金』も納入しておこう。
主なバスチケット購入場所
チケットの販売所は屋久島山岳部保全利用協議会のホームページで確認できます
屋久島山岳部保全利用協議会(屋久島町環境政策課)
0997-42-0100
早朝から出発することが多い屋久島の登山。前日までに必要な物がそろっているか、確認しておこう。
いつも以上に体力を消耗するトレッキングには、飲料水のほかに飴や栄養補助食品などの小さくて食べやすい行動食を持っていこう。島内に24時間営業のコンビニはないので、販売している商店などの営業時間と場所をチェックしておこう。
ガイド同行のツアーの場合は、前日もしくは当日にガイドに確認しよう。また、気象庁の警報が出ているときは、基本的に入山禁止。白谷雲水峡は増水するとかなり危険なので、雨のときは注意が必要。個人で行く場合も、不安なときはガイドに確認してみよう。
島内の各エリアから車とバスのおおよその時間を表でチェックしておこう。起床時間を逆算すると、とくに縄文杉登山の場合はかなりの早起きが必要。
前の晩は早めに就寝を!
縄文杉の場合は早朝からの出発で、一日がかりのトレッキングとなる。万全の体調で臨むためにも早めの就寝を心がけよう。
当日の朝はこんな感じ
縄文杉登山の鉄則は、大株歩道入口に10時ごろまでに到着、縄文杉からの下山を遅くとも13時に開始。登山開始は6時から7時ごろが理想だ。
※3~11月までの場合
足とフィットするように靴ヒモを締める。余った部分は、小枝などに引っかからないよう締めた靴ヒモの間に挟む。
30分から1時間歩いて、10分程度の休憩が基本。そのとき、水分と行動食もとるように。
各ルート2、3か所と多くはない。水分補給は一度に大量摂取するより、少量をこまめにとると汗になる水分とバランスがとれてトイレが近くならない。また携帯トイレもいざと言うときのために準備しておこう。使用するためのブース(囲い)も数ヵ所ある。
植物をむしったり、苔むした場所に座ったりするのはNG。野生動物にエサを与えることも禁止なので観察にとどめよう。
道でほかの登山者とすれ違う場合、基本的に上りが優先。その際、谷側は危険なので山側によって道を空けよう。
屋久島の山岳部では基本、携帯電話は通じない。(一部のキャリアが縄文杉周辺で通話可能)ただ緊急時に役立つ場合もあるので持っていこう。
登山ルートには木の幹や枝にピンクのテープが巻かれている。個人の場合は、このテープを目印に進もう。
縄文杉へ行くコースや宮之浦岳登山コースでは「山岳部環境保全協力金」日帰り1000円、山中泊2000円が必要で、登山前日までに取扱施設で納入しておこう。白谷雲水峡をめぐるコース、ヤクスギランド散策コースでは「森林環境整備推進協力金」500円を入り口で納入することになっている。
問い合わせ:屋久島山岳部保全利用協議会(屋久島町環境政策課)0997-42-0100
『山と高原地図』シリーズは、1965年より毎年発行、登山を楽しむ方に長く親しまれ続けているロングセラー登山地図です。谷や尾根、等高線や登山道を綿密に描き、実踏調査に基づいた登山ルート・コースタイムなどを掲載、全国の名山約1,500を紹介したもので、ラインアップは全61点にのぼります。
『山と高原地図』アプリは、この慣れ親しんでいる地図をお手持ちのスマートフォンでも見られるだけでなく、GPSを使って地図上で現在地を確認したり、自分が登ったルートの記録をする、といった機能により 登山・ハイキングがますます楽しくなるアプリになっています。記録したルートをメールで送信して、PCで登山記録を管理したり、登山コミュニティサイトに投稿して記録を共有することもできるので、活用方法は無限に広がります。地図データは全てスマートフォン本体に格納しますので、携帯電話の電波が届かない山中でも安心して使用することができます。
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