更新日: 2024年2月12日
徳川家康ゆかりの名城6選 家康ゆかりの城をめぐる旅
ここでは徳川家康の生涯をゆかりの城から紐解いていきます。
織田信長、豊臣秀吉の功績を経て、泰平の世を築いた徳川家康。徳川家康生誕の城である「岡崎城」に始まり、ここから大きな戦へと出陣していき、後に出世城と呼ばれた「浜松城」、江戸幕府の幕開けと終焉の地である「二条城」まで、6つの徳川家康ゆかりの城をご紹介。
どんな遺構が残っているのか、現在はどのように利用されているのか、など城によってさまざまですが、徳川家康がそこにいたという実感はひしひしと沸いてきます。徳川家康の生涯の中で、いつの時代の居城だったのかと思いを馳せていくと、徳川家康の生きざまが見えてくるかのようです。
目次
徳川家康とは
天文11(1542)年に岡崎城主の嫡男として誕生。6歳の時から今川義元の人質として過ごした後、「桶狭間の戦い」を機に自立。織田信長と同盟を結び、三河・遠江の2国を平定。信長の死後は豊臣秀吉に臣従し、関東を領するなど順調に領土を広げた。秀吉没後は「関ヶ原の戦い」で西軍を撃破。天下を掌中に治め、江戸幕府を開府。元和2(1616)年没。享年75。
徳川家康ゆかりの名城とは
鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス―。信長と秀吉との違いから、こうたとえられる家康。264年間続いた江戸幕府を開いた天下人です。
出生地である岡崎城に始まり、小大名から武名を上げた浜松城、大御所政治を執りながら最期を迎えた駿府城と、家康が居城とした3つの城を紹介します。
加えて、秀吉と一戦を交えた際に本陣を置いた小牧山城、上洛する際の宿泊所として造営された二条城、重臣であった井伊家が築き、西国へのおさえとして徳川政権を支えた彦根城も家康ゆかりの城。
なお、江戸幕府の拠点として築いた江戸城の大部分は、現在皇居となっています。
徳川家康ゆかりの名城1.天下人への重要なステップを踏んだ出世城「浜松城」
徳川家康が29~45歳の17年間を過ごし、以降の歴代城主が江戸幕府の重臣に取り立てられたことから、「出世城」と呼ばれている浜松のシンボル。
「長篠の戦い」や「小牧・長久手の戦い」など、家康は戦国期の大きな戦へはこの城から出陣しました。
天守閣の最上階は展望台で、冬の晴れた日には浜名湖や富士山までを見渡すことができますよ。
浜松城について知ろう
- 別名:出世城
- 築城年:天正5(1577)年
- 築城主:徳川家康
- 主な遺構:石垣、曲輪
浜松城
- 住所
- 静岡県浜松市中央区元城町100-2
- 交通
- JR東海道新幹線浜松駅から遠鉄バス浜松市役所方面行きで5分、市役所前下車、徒歩3分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 8:30~16:30(閉門)
- 休業日
- 無休(12月29~31日休)
- 料金
- 大人(高校生以上)200円、中学生以下無料(70歳以上、障がい者は無料)
徳川家康ゆかりの名城2.後に泰平の世をもたらした竹千代生誕の城「岡崎城」
徳川家康(幼名・竹千代)が生まれた城であり、今川義元が「桶狭間の戦い」で敗死した後に今川家から奪還し、初めての居城としたのがこの城。
昭和34(1959)年に再建された天守は2階から4階が歴史資料館になっています。
岡崎公園内にあり、園内には「三河武士のやかた家康館」や「岡崎城二の丸能楽堂」など家康公に関連した施設が並びます。
岡崎城について知ろう
- 別名:竜城、竜ヶ城
- 築城年:康正元(1455)年
- 築城主:西郷稠頼・頼嗣
- 主な遺構:石垣、堀
岡崎城
- 住所
- 愛知県岡崎市康生町561岡崎公園内
- 交通
- 名鉄名古屋本線東岡崎駅から徒歩15分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 9:00~16:30(閉館17:00)
- 休業日
- 無休(12月29~31日休)
- 料金
- 大人300円、小人(5歳~小学生)150円(団体割引あり、岡崎市内在住の中学生以下と65歳以上、障がい者手帳持参者は無料)
徳川家康ゆかりの名城3.秀吉に一矢を報いた大戦時に家康が陣城とした「小牧山城」
小牧山に、織田信長が美濃攻めの拠点として築城。その後、天下人に間近であった豊臣秀吉との戦い「小牧・長久手の戦い」の折、家康が陣城とした城です。
京都の西本願寺飛雲閣を模した三層四階建ての「小牧市歴史館」が山頂に建ちます。
墨俣一夜城について知ろう
- 別名:なし
- 築城年:永禄6(1563)年
- 築城主:織田信長
- 主な遺構:堀、曲輪、土塁、石垣
小牧市歴史館
- 住所
- 愛知県小牧市堀の内1丁目1
- 交通
- 名鉄小牧線小牧駅から名鉄バス小牧市役所前・三ッ渕中経由岩倉駅行きで10分、小牧市役所前下車、徒歩10分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 9:00~16:15(閉館16:30)
- 休業日
- 第3木曜、祝日の場合は翌日休(12月29日~翌1月3日休)
- 料金
- 入館料(月~金曜)=大人100円、小・中学生30円/入館料(土・日曜、祝日)=大人100円、小・中学生無料/
徳川家康ゆかりの名城4.かつては城郭史上最大の天守閣を持った大御所政権の拠点「駿府城」
幼少期の家康が人質として13年を過ごした今川氏の居館跡。
将軍職を秀忠に譲った家康の隠居所として大改修がなされ、日本の城郭のなかで最大規模の天守閣が建てられたと伝わります。
今は江戸期の工法を用いて復元された東御門や巽櫓、坤櫓を見ることができます。
駿府城について知ろう
- 別名:府中城、静岡城
- 築城年:天正13(1585)年
- 築城主:徳川家康
- 主な遺構:石垣、堀
駿府城跡
- 住所
- 静岡県静岡市葵区駿府城公園1-1
- 交通
- JR静岡駅から徒歩15分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 9:00~16:30
- 休業日
- 月曜、祝日の場合は開園(年末年始休)
- 料金
- 東御門・巽櫓入場料=大人200円、小人50円/坤櫓入場料=大人100円、小人50円/紅葉山庭園入園料=大人150円、小人50円/駿府城公園全施設(東御門・巽櫓、坤櫓、紅葉山庭園)共通券=大人360円、小人120円/坤櫓今昔スコープ体験料=500円/(証明書持参で市内在住の70歳以上無料)
徳川家康ゆかりの名城5.家康が築城した江戸時代の幕開け&終焉の地「二条城」
「関ヶ原の戦い」に勝利した徳川家康が、上洛する際の宿泊所として造営された京の城。
寛永元~3(1624~1626)年、3代将軍・家光が天皇の行幸を仰ぐために改修し、ほぼ現在の規模が完成しました。
幕末には、15代将軍・慶喜が大政奉還を二の丸御殿の大広間で発表。政権を朝廷に返上し、264年続いた江戸幕府に幕を下ろした地でもあります。
二条城について知ろう
- 別名:旧二条離宮、元離宮二条城
- 築城年:慶長8(1603)年
- 築城主:徳川家康
- 主な遺構:御殿、櫓、門、土蔵、石垣、堀など
元離宮二条城
- 住所
- 京都府京都市中京区二条通堀川西入二条城町541
- 交通
- 地下鉄二条城前駅からすぐ
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 8:45~16:00(閉城17:00)
- 休業日
- 不定休、二の丸御殿観覧は1・7・8・12月の火曜、祝日の場合は翌日休(12月26~28日休、休城日は、12月29日~1月3日休)
- 料金
- 入城料=一般1300円、中・高校生400円、小学生300円(二の丸御殿観覧料含む)/(30名以上の団体は一般1100円、京都市内在住及び通学の小・中学生、満70歳以上の方無料、障がい者手帳の提示で本人と介護者1名無料)
城好きなら手に取ってほしい「一度は訪れたい 名将ゆかりの名城」
今回ご紹介した徳川家康ゆかりの城は、好評発売中の「一度は訪れたい 名将ゆかりの名城」から抜粋したものです。
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