農業就業者は全体の2.5％にとどまり、総農家数は2万5000戸程度で、10年間で約5000戸減っています。基幹的農業従事者（約１万3000人）のうち49歳以下は7％と高齢化も進んでいます。

県の2018年の農業産出額は407億円程度で、全国45位。特に産出額が多いのは米のほか、柿、生乳、いちごなどとなっています。市町村別農業産出額の順位は五條市、奈良市、天理市がベスト3。種別では五條市は果実（50億7000万円）、奈良市は米（17億6000万円）、天理市は野菜（18億2000万円）がそれぞれ県でトップを占めています。

奈良県は海に接していませんが、河川漁業が紀の川水系、新宮川水系、淀川水系および大和川水系で行われています。アユ、アマゴ、コイ、フナなどが収獲され、2017年の河川漁業の総漁獲量は113tでした。

また、養殖業も、吉野郡や宇陀郡のアマゴ、大和郡山市を中心とした金魚・錦鯉、大和平野南部に散在するため池を利用したフナなどが知られています。2017年の内水面養殖業のうち、食用魚の総収穫量は21tで、アマゴが19tと最も多くを占めています。また2018年の観賞魚の販売数量は総数で6606万尾。うち金魚が6605万7000尾、錦鯉が3000尾となっています。養殖業者数は63件（2013年）で、10年間で30件近く減少しています。

農業・水産業とも、 産品のブランド化や販路開拓、若い担い手の育成が望まれています。

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