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大阪万博が描いた未来の世界

大阪万博の会場で表現されたのは、世界各国の新技術や文化を結集して描く未来の世界でした。

会場ではモノレールや電気自動車が走り、「動く歩道」が導入されました。テレビ電話や電話線のないワイヤレスフォンなどの製品、ファミリーレストラン(アメリカ館に設けられたステーキハウス)やケンタッキーフライドチキンも初めて紹介されました。

これらの製品やサービスはその後、日本に定着していきました。

大阪万博で大人気だったテーマ館は?

芸術家の岡本太郎がデザインし、大阪万博のシンボルとなったテーマ館の太陽の塔のほか、アメリカ館ソ連館などが人気を集めました。とくに、アポロ12号が持ち帰った月の石を展示するアメリカ館には、長蛇の列ができました。

大阪万博(EXPO'70)の会場案内図

大阪万博(EXPO'70)の会場案内図

シンボルゾーン(白い線で囲んだ部分)は、大屋根がかかっていました。その左に外国展示館と国内展示館、右に国内展示館が配置されました。

大阪万博の入場者数と経済効果

目標入場者数3000万人に対し、当時としては万博史上最多人数となる6421万8770人(うち外国人約170万人)が訪れ、戦後の高度経済成長期を象徴する画期的なイベントとなりました。経済効果は当時の価値で2兆円以上だったといわれています。

大阪万博の万博会場のその後

大阪万博会場は閉幕後、ほとんどのパビリオンを撤去して森を再生した広大な「万博記念公園」として整備されました。アミューズメントゾーンの「エキスポランド」は1972年に遊園地として営業を開始し、2009年に閉園しました。2015年には、その跡地に新たな総合商業施設EXPOCITYが開業しています。

テーマ館の一部として人気を集めた太陽の塔は永久保存となりました。内部は半世紀近く非公開でしたが、2018年に常設展示施設となりました。「生命の樹」と「地底の太陽」の2ゾーンで構成されています。

万博記念公園

住所
大阪府吹田市大阪府吹田市千里万博公園
交通
大阪モノレール万博記念公園駅から徒歩5分
料金
日本庭園・自然文化園共通入園料=大人260円、小・中学生80円/EXPO’70パビリオン=大人210円、中学生以下無料/

太陽の塔

住所
大阪府吹田市千里万博公園

大阪花博(国際花と緑の博覧会):アジア初の国際園芸博覧会

1990年開催の花博はアジアで初めて開催された国際園芸博覧会です。会場は花にあふれる「野原のエリア」、パビリオンや飲食店、遊園地ゾーンの「街のエリア」、国際庭園が点在する「山のエリア」という3つのエリアで構成されました。

大阪花博会場のその後

大阪花博会場のその後
写真:花博記念公園鶴見緑地 一年を通じてさまざまな花が楽しめる花博記念公園鶴見緑地

閉会後、鶴見スポーツセンターと風車を残し、都市公園として再整備されました。以来、花博記念公園鶴見緑地と呼ばれています。

現在、乗馬コース、球技場、運動場、温水プール、パークゴルフ場などスポーツ施設が設けられ、市民の健康に寄与しています。

花博記念公園鶴見緑地

住所
大阪府大阪市鶴見区緑地公園2-163
交通
地下鉄鶴見緑地駅から徒歩5分
料金
施設により異なる

大阪・関西万博2025:大阪で3度目の国際博覧会!EXPO2025

大阪で開かれる3度目の国際博覧会となるのが「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)です。大阪市此花区にある人工島の夢洲(ゆめしま)で、2025年5月3日から11月3日まで185日間開催されることになっています。

大阪・関西万博2025のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。「未来社会の実験場」というコンセプトを掲げ、見るだけでない展示を目指しています。人類共通の難題解決に向けて世界の英知を集め、新たなアイデアを発信する機会になりそうです。

開催前に府が立ちあげる、世界中の課題や問題解決を共有できるオンラインプラットフォームにも期待が集まっています。

大阪・関西万博2025の見どころは先端技術!

見どころは、次世代のクリエイターが世界に向けて発信する先端技術です。大阪万博の際に国内で初めて登場した電気自動車や動く歩道はその後、世界で普及していきました。次の大阪・関西万博でも、まだ見たことのない斬新な製品やサービスが登場するのではないでしょうか。

大阪・関西万博2025に日本中から寄せられる期待

2020年上半期、新型コロナウイルスが世界で猛威をふるい、関西のみならず日本経済全体は大きな打撃を受けました。国際博覧会は人とモノを呼び寄せる求心力と発信力があります。大阪・関西万博が地域経済の復活の呼び水となるか、日本中が注目しています。

大阪の勢いが感じられる!100年前の博覧会

最後に、大阪市が「大大阪」と呼ばれていた約100年前に開催された博覧会を紹介しておきます。1925年に「大大阪記念博覧会」1926年に「電気大博覧会」1928年に「交通電気博覧会」が開かれました。いずれも入場者は100万人以上を超えています。メイン会場はすべて天王寺公園でした。

注目したいのは、博覧会の名称に「電気」 という言葉が使われていること。電気(科学技術)への期待感と、発展ぶりが読み取れます。また、3年の間に大きな博覧会が3度も開かれたことから、当時の大阪の勢いが感じられます。

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大阪府の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。大阪府の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。思わず地図を片手に、行って確かめてみたくなる情報を満載!

【見どころ―目次より抜粋】
Part.1:地図で読み解く大阪の大地
大阪の歴史は水を起源とするとされる理由
大阪府の属する関西・近畿・畿内の違い
こんなに違った古代の大阪! 消えた河内湾と河内湖 ほか

Part.2:大阪を駆ける充実の交通網
西国へ、京都へ、熊野へ府下を通る旧街道の痕跡
どの道路が、なぜ混むのか?大阪の道路網の現状
徹底比較! 大阪の私鉄(阪急電鉄と阪神電鉄、京阪電気鉄道、近畿日本鉄道、南海電気鉄道) ほか

Part.3:大阪の歴史を深読み!
幕府軍が落とせなかった千早赤坂城の秘密
織田信長に恭順して残された富田林寺内町
天下の台所として日本経済を支えた中之島 ほか

Part.4:大阪で生まれた産業や文化
ダイハツ、パナソニック・・企業城下町の今
万博、花博、EXPO2025など国際博覧会の最多開催地・大阪
偉人たちが好んで食したなにわの伝統野菜 ほか

<コラム>
データで分かる74市区町村 人口と所得、観光、工業・農業・漁業
絵図で見る 大阪の川と「八百八橋」
鳥瞰図で見る 100年前がわかる大阪市パノラマ地図
鳥瞰図で見る 吉田初三郎が描いた90年前の大阪府
鳥瞰図で見る 大阪周辺にある歴代天皇・皇族の陵墓
絵図で見る 大坂冬の陣における諸将の配置
一見の価値あり! ヘンチクリンな建築物

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