更新日： 2024年1月14日
三顧の礼～三国志演義で劇的に演出される劉備と諸葛亮の出会い～
三国志の名場面のひとつである三顧の礼は、正史、演義、さらに日本の三国志作品それぞれで独自の特色を生かした描き方がなされています。
◉三顧の礼は徐庶と劉備の間で行なわれた駆け引きの結果
◉演義では劉備の志に打たれて出仕した諸葛亮
◉横山『三国志』では自らの志のために出仕します
この記事の目次
【三顧の礼】史実では劉備は最初から尽くしたわけではない？！
劉備（りゅうび）が諸葛亮（しょかつりょう）を臣下とするため、三たび隆中（りゅうちゅう）の草廬（そうろ）を訪ねたことは、「三顧の礼（さんこのれい）」として有名です。ただ、史実では、劉備は、最初から三顧の礼を尽くしたわけではありません。すでに劉備に仕えていた徐庶（じょしょ）が諸葛亮を勧めると、当初、劉備は諸葛亮を呼びつけようとします。徐庶は、諸葛亮を、ひいては自分たち名士を関羽（かんう）・張飛（ちょうひ）以上に優遇させるため、「この人は、連れて来ることはできません。将軍自ら駕（が）を枉（ま）げて（駕籠（かご）を差し向けて）訪れてください」と、三顧の礼を尽くさせたのです。
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