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孫晧の悪政に付け込んで一斉に晋軍が侵攻

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2021年12月15日

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孫晧の悪政に付け込んで一斉に晋軍が侵攻

279年、杜預らの進言に押された司馬炎は討呉の軍を興し、瞬く間に呉を制圧。ついに三国時代が終焉の時を迎えます。

孫晧の暴君により不安定となっていた呉に晋がついに兵を興す

呉では孫権(そんけん)の死後、帝位を巡る権力闘争が続いた上、4代皇帝孫晧(そんこう)が暴君であったことから、帝室から人心が離れていました。

そうした呉の様子を見て、晋の対呉最前線にいた羊祜(ようこ)は、対峙する呉の陸抗(りくこう)(陸遜の子)とよしみを通じながらも、何度も討呉を上奏していた。しかし成立して間もない晋王朝内にも権力闘争があり、重臣の賈充(かじゅう)が遠征に断固反対するなどなかなか実現できないでいました。

そんな折、晋にまたとない好機が訪れます。呉を支えていた陸抗が亡くなった上に279年、郭馬の反乱の鎮圧に呉が手間取っていたのです。直前に死去した羊祜の遺志を継いだ杜預(どよ)らが討呉を上奏。ここに至り同年晋は20万の大軍で、同時に呉領に攻め入る総力戦を仕掛けたのでした。

【呉の滅亡注目の武将】羊祜とはどんな武将?

知略に長けた晋の名将で、晋の武帝・司馬炎に重用されました。対呉最前線にあって、呉の陸抗と対抗しますが、平時は親交を結び、酒や薬のやり取りをしていたとされます。また、互いに善政を行なって競い合ったともいわれます。陸抗没後、討呉の準備を進めましたが、病に倒れ、後任に杜預を薦めて没しました。

孫晧の降伏と呉の滅亡~三国時代の終焉~

晋の攻勢を受けて呉軍はたちまち壊滅状態に陥ります。晋軍は、王濬(おうしゅん)が長江の上流から大艦隊を率いて建業まで一気に下り、280年に孫晧を降伏させました。暴虐を極めた孫晧は家臣に詫びの手紙を送り、晋に仕えるように伝え、自ら縄で縛って出頭したといわれます。

ここに魏・呉・蜀の三国で最後まで残っていた呉も滅ぶこととなりました。天下は晋に統一されたものの、司馬炎(しばえん)の死後、司馬一族が争う「八王(はちおう)の乱」や異民族の侵入により、晋も統一から40年で崩壊します。華北は五胡十六国(ごこじゅうろっこく)の騒乱状態となり、再統一は7世紀の隋(ずい)を待たねばなりませんでした。

【孫晧の降伏】三国志演義では?

粗暴な君主として描かれる孫晧は、降伏して洛陽に迎えられた際、司馬炎の「その席を設けて久しくそなたを待っておったぞ」との言葉に対し、「臣も南方にてこの席を設け、陛下をお待ちしておりました」と答えています。

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【見どころ】目次より一部抜粋

■序章 三国志とはなにか?
【『三国志』と『三国志演義』】三国志といっても正史と演義のふたつが存在する
【日本人と三国志】江戸時代に始まる日本の三国志ブーム
【名士の社会】三国志の争いに大きな影響を与えた人々

■第1章 曹操の華北制覇
【黄巾の乱】太平道の張角が信徒を率いて蜂起! 群雄割拠の時代が幕を開ける
【董卓の死】子飼いの将に裏切られ命を落とした暴君
【呂布追討】呂布に徐州を奪われた劉備、曹操とともに呂布を討つ ほか
~コラム~くらべて楽しむ三国志
董卓の死/曹操・劉備・孫権の人物像

■第2章 三国時代のはじまり
【三顧の礼】荊州にて不遇の日々を送る劉備、諸葛亮と出会う
【赤壁の戦い】業火が曹操の水軍を焼き尽くした三国志最大の戦い
【樊城の戦い】樊城を陥落寸前まで追い詰めた関羽、呉の寝返りにより麦城に散る!
【曹操の死】曹操の死と曹丕の即位が三国時代の幕を開ける ほか
~コラム~くらべて楽しむ三国志
三顧の礼/諸葛亮と周瑜の角逐/錦馬超/『孟徳新書』/関帝信仰

■第3章 諸葛亮の北伐
【曹丕の南征】弱体化した呉を狙うも敗退し、蜀呉同盟復活の契機となる
【第一次北伐】劉備の念願をかなえるべく、諸葛亮が長安攻略を目指す
【第五次北伐】魏の持久戦術に成す術なく、五丈原で諸葛亮の命が尽きる

■終章 三国時代の終焉
【蜀の滅亡】厭戦気分の高まる蜀になだれ込み、成都を強行軍によって占領した魏
【魏の滅亡】司馬氏に乗っ取られた魏、禅譲によって晋に取って代わられる
【呉の滅亡】暴君・孫晧の悪政に付け込んで一斉に晋軍が侵攻 ほか

監修者紹介

渡邉義浩(わたなべよしひろ)
1962年生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科史学専攻修了。早稲田大学文学学術院教授。専門は中国古代思想史。文学博士。主な著書に『三国志事典』(大修館書店)、『「三国志」の政治と思想 史実の英雄たち』(講談社)、『三国志 演義から正史、そして史実へ』(中公新書)などがある。

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