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氷ノ山の誕生と湯村温泉の高熱泉がわく秘密

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月20日

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氷ノ山の誕生と湯村温泉の高熱泉がわく秘密

鳥取県との県境にそびえる標高1510mの氷ノ山が生まれた理由と、その北に位置する新温泉町に高温の温泉が湧くしくみを解明してみましょう。

氷ノ山は海底火山の噴火から誕生した!

養父市と鳥取県若桜(わかさ)町の県境にある氷ノ山(ひょうのせん)は、標高1510mと兵庫県最高峰の山。ブナやスギなどの原生林が保存されており、「日本二百名山」の1つに数えられています。では、どうしてこの場所に、こんなに大きな山ができたのでしょうか?

氷ノ山は、じつは約250万年前に海底火山が噴火し、多量の火山噴出物が堆積をくり返した結果、生まれた山なのです。

山頂に転がっている石ころのほとんどが、マグマが冷えて固まった火成岩。氷ノ山がかつて火山であったことがわかります。

この時期は地質学でいう「新生代新第三紀鮮新世」で、氷ノ山の噴火に前後して、鉢伏山(香美町)や轟(とどろき)火山(養父市)なども噴火していることから、但馬地域一帯で火山活動が活発になっていたようです。

噴火はいずれも有史以前のことです。最後の噴火は1万~2万5000年前で、氷ノ山は250万年前、扇ノ山は40万年前まで噴火していたとされます。
国土地理院標準地図を元に作成

氷ノ山からほど近い「古生沼」には氷河期の植物が生き残る

氷ノ山山頂から東側に200mほど下った場所に奇跡の湿原があります。幅30m、長さ60mしかないこの小さな湿原は、ヤチスゲやエゾリンドウ、ツマトリソウ、アカモノなど、氷河期の植物が生き残る「古生沼(こせぬま)」です。

樺太や日本アルプスに行かないと見ることができない貴重な湿性植物の宝庫ですが、近年、沼の水が極端に減少していることから、県と養父市による保全活動が行なわれています。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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