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【兵庫の軍事遺跡②】松帆台場跡

砲台や台場の跡も残っています。松帆(まつほ)台場跡(淡路市)は東西530m、南北250mの大きな台場の跡地です。徳島藩が建設し、1861年に完成しました。明石海峡対岸の舞子砲台(神戸市)と対になっており、両岸から黒船を挟撃する目的で建造されたといいます。

【兵庫の軍事遺跡③】由良要塞跡

日本陸軍が、大阪湾への敵国海軍の侵攻を防ぐ目的で築いたのが由良要塞跡(ゆらようさいあと:洲本市)です。1889年から1901年にかけて、紀伊半島と淡路島の間の紀淡海峡(きたんかいきょう)周辺に要塞を建設しました。由良地区、友ヶ島地区、加太・深山(みやま)地区で構成され、各地区に砲台や堡塁(ほるい)、兵舎、火薬庫などが置かれました。

要塞は太平洋戦争では使われず、終戦と同時に米軍に爆破されました。しかし一部で砲台の遺構が残り、公園として整備されています。

【兵庫の軍事遺跡④】旧陸軍加古川飛行場&海軍鶉野飛行場

加古川市や加西市、三木市周辺には、太平洋戦争時に使われた飛行場跡があります。旧陸軍加古川飛行場(尾上飛行場)跡(加古川市)は、関西防空の要として1937年に開設されました。終戦間際には、関東方面から九州に向かう特攻隊戦闘機の中継地となりました。

海軍鶉野飛行場跡

海軍鶉野(うずらの)飛行場(加西市)は、優秀なパイロットを養成するために設けられました。滑走路は延長1200m、幅60m。敷地内に頑強なコンクリート構造物の一部が残る飛行場跡は加西市が管理しており、一部は神戸大学農学部の敷地として利用されています。南西には、川西航空機姫路製作所鶉野工場があり、「紫電(しでん)」や「紫電改(かい)」など500機余りの戦闘機が組み立てられたといいます。

【兵庫の軍事遺跡⑤】旧第10師団兵器庫&長官舎跡

姫路市には旧第10師団兵器庫旧第10師団長官舎がありました。太平洋戦争で第10師団は、フィリピンのルソン島に投入され、壊滅状態となって終戦を迎えます。その第10師団の兵器や軍服を収納した兵器庫は1905年に建設されました。戦後に改装して市庁舎に転用され、1983年に市立美術館としてオープンしました。

旧第10師団長官舎跡

旧第10師団長官舎は、師団長の官舎として使われました。当時は平屋建ての洋館と瓦葺木造2階建ての和風建築だったといいます。建物は現在、カトリック淳心会(じゅんしんかい)の本部となっています。

【兵庫の軍事遺跡番外編】三田ニュータウンに軍需工場とトンネル?!

2002年夏、三田市のニュータウン「ウッディタウン」の住宅街で陥没が起こり、10世帯が転居するという事件が起こりました。陥没の原因は、太平洋戦争中に建設が進められた軍用機のプロペラ工場(未完成のまま終戦)のトンネルでした。

都市基盤整備公団は、地質調査によって直径約2mのトンネル7本(合計200m)が交差しながら延びていることを確認していました。ところが、岩盤が厚いため安全だと判断し、地下に空洞があることを公表せずに分譲したのです。「戦時中、地下に軍需工場があった」という話は、東京で耳にする都市伝説だが、三田市では事実だったというわけです。

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神戸市の背後にそびえる六甲山の誕生の秘密、新温泉町や香美町で体感する山陰海岸ジオパーク、明石市を通る標準子午線はじつは少しズレている、地形と地質からひもとく日本最古の名湯・有馬温泉、地形で読み解く高級住宅地「芦屋市六麓荘町」の魅力、芦屋川や住吉川など阪神間の河川に天井川が多い理由・・などなど兵庫のダイナミックな自然のポイントを解説。

●兵庫を走る充実の交通網

「神戸線」の名を冠した阪神間の交通網の成り立ち、地味だけど速い!人気!智頭急行の秘密、意外な形で兵庫県内に残る弾丸列車計画の線路予定地、人気のハイキングコースとなった福知山線の線路跡、地元民も予想外だった新幹線相生駅ができたワケ…などなど、意外と知られていない兵庫の交通トリビアを厳選してご紹介。

●兵庫の歴史を深読み

丹波市で発見された恐竜の化石からわかる古代の兵庫、日本のはじまりは兵庫から!淡路島に伝わる国生み神話、古墳の数が日本一!なぜ兵庫には古墳がたくさんあるのか、清盛が築いた日本の首都・福原京の今むかし、石をどうやって山頂へ 朝来市の「天空の城」の謎、そもそも何 なぜここに 高砂市にある石の宝殿の謎、兵庫港と神戸港の違いとは その長くて深い歴史、兵庫は重要な拠点だった 消えた軍事遺跡を歩く・・・

などなど、思わず「そうだったのか」と納得のネタに尽きない兵庫の歴史。知れば知るほど兵庫の歴史も面白い。

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