フリーワード検索

ジャンルから探す

トップ > カルチャー >  関西 > 兵庫県 >

尼崎のイメージアップは数々の再開発によって実現される

神崎川の河口に面する尼崎は、中世から港湾都市として栄え、江戸時代には畿内の防備のため尼崎城が築かれ、阪神間で唯一の城下町となりました。

尼崎のイメージアップ①:「あまがさき緑遊新都心」の建設

明治維新後、尼崎紡績(現在のユニチカ)など数々の企業が工場を建設。しかし、1970年代以降は産業構造の変化によって多くの工場労働者が職を失い、人口減少が続きました。

1990年代になり、尼崎で数々の再開発計画が進められることになりました。1996年、JR尼崎駅の北にあったキリンビール尼崎工場が閉鎖されると、その跡地に「あまがさき緑遊新都心」を建設する計画を策定したのです。

尼崎のイメージアップ②:大型商業施設「COCOE」(現在のあまがさきキューズモール)のオープン

2009年には、阪神百貨店(現在の阪急阪神百貨店)など多くのテナントが結集した大型商業施設の「COCOE」がオープンします。その後、事業主はキリンホールディングスから東急不動産に代わり、「あまがさきキューズモール」と改名されます。さらに古い木造住宅が多かった駅の北西エリアでも、分譲マンションや病院、大学などが次々と建設されました。

尼崎のイメージアップ③:大型商業施設「アマゴッタ」のオープン

JR尼崎駅より南方の阪神尼崎駅の周辺でも、2004年に大型商業施設の「アマゴッタ」がオープン。市街地と庄下川(しょうげがわ)の東側を結ぶ空中回廊の建設で交通の利便性が向上しました。こうした変化が進むなか、2016年から3年連続で尼崎市への転入者が転出者を上回り、人口が増加に転じています。

尼崎は若いビジネスマンに人気の街

現在の尼崎は、とくに20~40代のビジネスマンに人気が高いエリアとなっています。JRでは大阪駅まで快速で5分とアクセスが良く、大阪市内よりも家賃が安いからです。

さらに、尼崎では兵庫県でありながら固定電話の市外局番が大阪と同じ「06」なので、大阪との通話には都合が良いのです。これは、1950年代当時、尼崎の大企業だった大日本紡績(現在のユニチカ)が、電話工事の費用を一部負担する代わりに、市外局番を大阪と同じにするよう電電公社に希望したためです。

約150年を経て復活した尼崎城

尼崎では戦国時代の1520年ごろ、現在の兵庫県東部にあたる摂津と丹波を治めた細川高国が城郭を築いたといわれます。江戸時代に入ると、徳川家に仕えていた戸田氏鉄(うじかね)が4層5階の新たな城を築きました。

尼崎城は明治期に解体されますが、2019年、市民有志らの出資により、阪神尼崎駅前に天守閣が復元されました。城内には最新のVR 技術を導入した展示や、武将のコスプレが楽しめるコーナーもあります。

尼崎城址公園

住所
兵庫県尼崎市北城内27
交通
阪神本線尼崎駅から徒歩3分

『兵庫のトリセツ』好評発売中!

日本の各県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。兵庫県の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。思わず地図を片手に、行って確かめてみたくなる情報を満載!

●地図で読み解く兵庫の大地

神戸市の背後にそびえる六甲山の誕生の秘密、新温泉町や香美町で体感する山陰海岸ジオパーク、明石市を通る標準子午線はじつは少しズレている、地形と地質からひもとく日本最古の名湯・有馬温泉、地形で読み解く高級住宅地「芦屋市六麓荘町」の魅力、芦屋川や住吉川など阪神間の河川に天井川が多い理由・・などなど兵庫のダイナミックな自然のポイントを解説。

●兵庫を走る充実の交通網

「神戸線」の名を冠した阪神間の交通網の成り立ち、地味だけど速い!人気!智頭急行の秘密、意外な形で兵庫県内に残る弾丸列車計画の線路予定地、人気のハイキングコースとなった福知山線の線路跡、地元民も予想外だった新幹線相生駅ができたワケ…などなど、意外と知られていない兵庫の交通トリビアを厳選してご紹介。

●兵庫の歴史を深読み

丹波市で発見された恐竜の化石からわかる古代の兵庫、日本のはじまりは兵庫から!淡路島に伝わる国生み神話、古墳の数が日本一!なぜ兵庫には古墳がたくさんあるのか、清盛が築いた日本の首都・福原京の今むかし、石をどうやって山頂へ 朝来市の「天空の城」の謎、そもそも何 なぜここに 高砂市にある石の宝殿の謎、兵庫港と神戸港の違いとは その長くて深い歴史、兵庫は重要な拠点だった 消えた軍事遺跡を歩く・・・

などなど、思わず「そうだったのか」と納得のネタに尽きない兵庫の歴史。知れば知るほど兵庫の歴史も面白い。

『兵庫のトリセツ』を購入するならこちら

リンク先での売上の一部が当サイトに還元される場合があります。
1 2

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。
皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!

エリア

トップ > カルチャー >  関西 > 兵庫県 >

この記事に関連するタグ