【群馬の県境②】長野と群馬の県境をまたぐ2つの名を持つ神社
次なる話題は珍しい神社の話。長野と群馬の県境をまたぐ神社があるのをご存知でしょうか。
旧碓氷峠に鎮座する「熊野神社」は、日本三大熊野のひとつでもある由緒ある神社です。ここは鳥居の真ん中を境に、境内が長野と群馬の両県に分かれています。しかも長野県側は「熊野皇大神社（くまのこうだいじんじゃ）」という別名で呼ばれ、2つの名前を持つ全国的にも大変珍しい神社です。
鳥居の前には2県の境目が記され、参道を抜けて社殿のある境内に入ると、右手の群馬側には熊野神社の拝殿が、左手の長野側には熊野皇大神社の拝殿があります。1つの神社でありながら2つの宗教法人からなるため、名前やお社だけでなく宮司も2人いて、御祈禱や賽銭箱、お守り、社務所にいたるまで別々なのです。訪れる参拝者の多くは両方のお社でお参りするといいますが、2つの神社だからといって、倍のご利益があるかどうかは定かではありません。
県境で別々に置かれた賽銭箱。右が群馬の熊野神社、左が長野の熊野皇大神社。
【群馬の県境③】全国で唯一平地にある三県境
3つ目の県境ネタは、三県境の話。群馬県南東部の最東端に位置する板倉町には、群馬・栃木（栃木市）・埼玉（加須市）の3県の県境があります。三県境は全国に40か所以上もあるので珍しくはありませんが、そのほとんどが山頂や尾根などの山奥や河川上に存在します。そのため、唯一平地で3県が接するこの場所はたいへん珍しいのです。
3県を3歩で回れる！？三県境が平地となった経緯
もともと、この三県境は平地ではなく、川の上にありました。栃木との県境に流れる渡良瀬川が氾濫を繰り返していたため、明治時代の終わりごろから大正にかけて、川の流れを変える改修工事を行いました。さらに、埼玉との県境にあった谷田（やた）川も河道を変えることに。こうして県境に流れていた川は消失し、埋め立てられて平地となったのです。
三県境は水田内にありましたが、訪れる人が多いため2018年には遊歩道が整備されるなど観光地化されています。3つの県をたった3歩で回れるのは全国でもここだけ。ガリバー気分で、3県をまたいでみるのも楽しそうです。
5県と接する内陸県の群馬県
長野・埼玉・栃木・福島・新潟の5県と隣接。2県にまたがる熊野神社や、群馬の軽井沢である北軽井沢は長野と隣接。埼玉・栃木との三県境は県南東部の板倉町にあります。
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Part.1 地図で読み解く群馬の大地
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・徳川家康も重要視した日本一の川 暮らしを支える利根川とダム
・地質学的に貴重な資源と、独自の営みが残る 下仁田ジオパークってどんなところ？ ほか
Part.2 群馬を駆ける充実の交通網
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・昭和に活躍した歴史ある蒸気機関車！ 貴重なSLに今も乗れる理由は？
・群馬から東京ディズニーリゾートまで行ける！ 日本一のサイクリングロード ほか
Part.3 群馬にまつわる歴史の話
・現・みどり市で見つかった歴史的大発見！ 岩宿遺跡はどうして有名なの？
・溶岩の絶景の裏には、歴史的犠牲があった 天明の大飢饉は浅間山が一因!?
・世界遺産は富岡製糸場だけじゃない！ 絹産業遺産群とはどんなところ？ ほか
Part.4 群馬で育まれた文化や産業
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・群馬県民に愛されるマスコットキャラクター ぐんまちゃんは実は2代目！
・「西に西陣、東に桐生」といわれる機どころ 桐生の織物の文化と歴史 ほか
・データで分かる全35市町村 人口の増減、観光、農業・工業
・吉田初三郎が描いた群馬の鳥瞰図
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・まだまだある、群馬が誇る日本一！ 群馬で見つけた日本で一番〇〇なもの
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