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ブルーラインの特徴的な車両

ブルーラインの5種類ある3000形車両のうち、最初の3000A形は非常に画期的な車両です。やさしい曲線美に加え、客室内の照明には蛍光灯グローブ(カバー)を装備。さらに、先頭車の運転室後部にはクロスシートが備えられるなど、現在の通勤車両には見られない意欲的な仕様で1992(平成4)年に登場しました。

ブルーラインは発展・延伸を続ける

近年、乗降者数が微増傾向にあるブルーラインは、2018年度に初めて2億人を突破。そして、利用者増を追い風に延伸計画を進めています。第三軌条もそのままに、あざみ野駅から小田急線の新百合ヶ丘駅南口付近までの約6キロが整備されます。

延伸区間のルートは3案(2019年6月現在未決定)あり、いずれも4駅を新設し2030(令和12)年の開業予定。延伸後は、新百合ヶ丘~あざみ野間は現在の約30分から約10分に、新百合ヶ丘~新横浜間は約35分から約27分に短縮されます。

横浜市営地下鉄の延伸計画

あざみ野~新百合ヶ丘のブルーライン延伸ルートには西側・中央・東側の3案あります。

・西側ルート
日本映画大学白山キャンパスや大規模なマンション、新ゆりグリーンタウンなどがあるうえに、充実した既存のバス利用者がシフトできる利点があります。

・中央ルート
あざみ野から最短距離で結ぶため到達時間の短縮効果が大きくなります。また、丘陵地の住宅地などは、鉄道利用の利便性が向上します。

・東側ルート
駅から路線バスの距離が長いため地下鉄開通による時間短縮効果が絶大。田園調布学園大学もあるヨネッティー王禅寺付近の新駅設置もプラス材料で、2019年春時点ではこの東ルートが最有力候補とされています。

横浜市および川崎市の公表資料を元に作成 ※延伸ルートはイメージ

ブルーラインの延伸は川崎市内へ

ブルーラインの延伸区間は鉄道空白地帯で、初の川崎市内の地下鉄にもなり、鉄道ネットワークが構築されることで、交通機関の充実、駅周辺の街づくりなど、沿線の活性化が期待されています。
暮らしやすい街として人気のある新百合ヶ丘も、それまで路線バスのみだった市内交通機関に地下鉄が加わります。新宿方面のほか横浜方面、とりわけ新幹線(新横浜駅)が飛躍的に身近な存在になり、ますます便利になることが期待されています。

幻の川崎市営地下鉄

幻の川崎市営地下鉄

鉄道空白地帯が多い川崎市を地下鉄で縦貫する、川崎縦貫高速鉄道が約半世紀前の1966年に計画されていました。当初は大師河原~元住吉~長沢~新百合ヶ丘間を連絡する予定が、貨物線の武蔵野線川崎~府中本町間を旅客線化し新百合ヶ丘を結ぶ計画に変更されました。

しかし、計画にJRが難色を示し、2000年代に川崎市営の地下鉄路線に再変更されましたが、財政難から2015年に事実上廃止されました。最終計画では新百合ヶ丘~武蔵小杉間16.7㎞を24分(急行17分)で結び、小田急多摩線との直通運転を前提とし1日19万人の利用を見込んでいました。実現していれば、沿線は再開発され川崎の様相はだいぶ変わっていたでしょう。

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