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六甲山誕生の歴史~神戸市の背後にそびえる岩山はどのようして生まれた?~

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日:2022年1月26日

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六甲山誕生の歴史~神戸市の背後にそびえる岩山はどのようして生まれた?~

観光スポットであり、兵庫県のシンボルでもある六甲山。海の近くに突き出す巨大な岩の塊のようなこの山は、どのようにして生まれたのでしょうか。

六甲山はどんな山?

兵庫県最大の都市で、約152万4000人の人口を抱える神戸市。その後背地に悠然とそびえるのが標高約931mの六甲山です。1000mに近い高さの山が、神戸市クラスの大都市に近接している例は国内にはありません。また、六甲山から海までの距離が短いのも地形の特徴です。

では、海の近くに突き出す巨大な岩の塊かたまりのような六甲山がどのようにして誕生したのかくわしく説明していきます。

断層運動により、現在の大阪湾一帯は約500m沈降。六甲山は約250m隆起した。六甲山地の最高峰が東部の六甲山で、周辺にはいくつもの滝がある。
国土地理院標準地図を元に作成

六甲山誕生の歴史:日本列島の地殻変動

今からおよそ300万年前、太平洋の北西部を占める、厚さ100kmの岩盤であるフィリピン海プレートが西側(日本列島側)に動きはじめました。日本海側からも東に向かって日本列島を縮めようとする大きな力が加わり、東西方向からプレートが押されていきます。この活動を「東西短縮地殻変動」といいます。これを機に日本列島に地殻変動がはじまりました。

長期間にわたって強い圧力がかかることによって生じたひずみは大地に蓄積されていきます。やがてある限界に達すると大地をつくっていた地層や岩盤は破壊され、割れ目ができます。その割れ目が上下や左右にずれて、地表に現われたものが断層です。強い圧力を受けると断層は上下方向や水平方向にずれる運動をくり返します。

六甲山誕生の歴史:低い丘が隆起した「六甲変動」

現在の六甲山がある場所は、かつては低い丘でした。ところが、断層運動が約100万年前からはじまり、約70万~80万年前から低い丘が山地へと隆起しはじめたと考えられています。さらに隆起と同時に現在の大阪湾は沈み始めました。この一連の大地の動きを「六甲変動」といいます。

高く隆起した場所が六甲山となり、深く沈んだ場所には巨大な湖ができました。この湖が海とつながって大阪湾となりました。わかりやすくいえば、約100万年の間に六甲山は約250m隆起し、大阪湾一帯は約500m沈降しました。こうして六甲山山頂と海面には約750mの高低差が生まれ、現在の地形となったのです。

海に近い場所に六甲山が出現したことも、六甲山に断層が多い理由も、六甲変動によるものなのです。

① 瀬戸内海(大阪湾)側、日本海側からプレートに力が加わります。
② 地層が切断され、衝上断層ができる。さらにプレートに力が加わります。
③ 現在の六甲山のあたりが隆起し、大阪湾側、日本海側が沈みました。

六甲山の地名の由来

正確には不詳ですが、2つの俗説があります。

まず、神功皇后(じんぐうこうごう)が三韓征伐からの帰途、6人の反逆者を捕らえ、その首と一緒に6つの兜をこの山に埋めたことにちなんで名づけられたという説です。

次に有力なのは、ヤマト王権から見て大阪湾の「向こうにある山」という意味から、「武庫山(むこやま)」と呼んだことに由来するという説です。「むこ」という語に、神功皇后の伝説と結びついた「六甲」という字があてられ、六甲山(むこうやま)に転じました。その後、江戸時代に音読されるようになり、定着したという説です。遊び心のある名づけ方といえます。

なお、「武庫」は阪神地方の古称として残り、現在、「武庫川」や「武庫之荘」など河川名や地名、学校名などに使われています。

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