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オハイオ州の政治

オハイオ州の選挙人の数は、18人です。2012年は民主党、2016年は共和党と揺れ動いたスイングステートです。オハイオ州で勝利した方が大統領になるといわれています。

オハイオ州は、五大湖のオールラウンダー

オハイオ州の州名は、先住民イロコイ族の言葉で偉大な川という意味です。

五大湖の1つであるエリー湖に接し、南部にはオハイオ川が流れています。その恩恵を受けて、水上交通路が発達しています。人口は増え、かつて盛んだった農業にとって代わり、現在ではアメリカで指折りの工業地帯として知られています。

オハイオ州の産業

オハイオ州は隣のミシガン州と同様に自動車産業が活況で、ほかにガラス、タイヤ、飛行機部品、石油精製など得意な物づくりの幅が広いです。
特徴ある工業都市が星座のように点在していることも強みで、コロンバス、クリーブランド、シンシナティは頭文字をとって「3C」と呼ばれています。近年は、原油やシェールガスといったエネルギー産業も成長が著しい状況です。

オハイオ州が輝いた歴史

オハイオ州が注目されるのは、何も工業の面だけではありません。
南北戦争の頃、奴隷容認州と接していたオハイオ州には、南部から川を渡って逃げ出してくる奴隷が多くいました。川の周辺には秘密組織「地下鉄道」が結成され、奴隷制度のないカナダへ逃げるための手助けをしました。

一方で、オハイオ州内では古くから奴隷制度の廃止が訴えられ、1833年創設のオーバリン大学は、創設間もない頃から黒人の入学を認めていました。オハイオ州生まれの大統領は、最多であるバージニアの8人に次ぐ7人エジソンやライト兄弟もここに生を受け、教育の充実を背景に著名人を世に送り出し続けています。

オハイオ州を知るキーワード

オハイオ州のキーワード:ビーバー戦争

17世紀、ビーバーの毛皮を巡って、インディアンとフランスとの間で争いが起こった歴史があり、史上最も残虐な戦闘といわれました。

オハイオ州のキーワード:コロンバス

オハイオの大都市「3C」の一角。自動車や航空産業が盛んで、アメリカ最大規模を誇るオハイオ州立大学やコロンバス美術館があります。

オハイオ州のキーワード:クリーブランド

オハイオの大都市「3C」の一角。ロックンロールの殿堂があるのは、ロックンロールという言葉をこの街のラジオDJが広めたから。

オハイオ州のキーワード:シンシナティ

オハイオの大都市「3C」の一角。奴隷逃亡を助けた組織「地下鉄道」の要所で、P&Gといった大企業が本社を構えている経済都市

オハイオ州のキーワード:オーバリン大学

名門のリベラル・アーツ・カレッジ。卒業生である清水安三は自分で大学を創設する際に、母校の名前に因んで桜美林大学と名付けました。

オハイオ州のキーワード:マリエッタ

オハイオ州南部の都市で、オハイオ州最初の入植地。この町を皮切りにしてあらゆる場所から、あらゆる人種が集まり、それぞれの新天地へ散りました。

オハイオ州のキーワード:アーミッシュ・カントリー

ドイツ系の伝統的な信仰を守る人々が、オハイオ州に多く暮らしています。農耕や牧畜で自給自足の生活を営んでいます。電気は、蓄電池に充電するくらいです。

オハイオ州のキーワード:水運

ミシシッピ川の支流であるオハイオ川は、昔から重要な水路として利用され、鉄鉱石や石炭が運ばれいくつもの河岸の町が大きくなりました。

オハイオ州のキーワード:シダーポイント

ジェットコースターが、15基以上あることで有名な遊園地。世界最高や世界最速と謳われた絶叫系コースターが一通りそろっています。

オハイオ州のキーワード:トレド

北西部の工業都市。マイナーリーグのマッドヘンズの本拠地。マイナーにはマイナーの良さがあり、地元の人たちが熱い声援を送っています。

オハイオ州のキーワード:シンシナティ・チリ

シナモンやクローブで味を付けた地中海風のチリが名物。茹ですぎスパゲティにかけた2ウェイ、チーズをさらにかけた3ウェイがあります。

オハイオ州のキーワード:ポポー

カスタードクリームのような食感の果実。オハイオ州南部で栽培されており、毎年9月にポポー祭りが開催されます。祭りの後に残るのは、大きな黒い種。

オハイオ州の著名人

オハイオ州の著名人:映画人 スティーヴン・ スピルバーグ

『激突!』『ジョーズ』『E.T.』を制作した映画監督は、オハイオ州シンシナティ生まれ。総興行収入が、100億ドルを超えた初の映画監督です。(1946~)

オハイオ州の著名人:作家 トニ・モリスン

『青い眼が欲しい』や『ビラヴド』などの作品を通じて人種問題を提起し、アメリカの黒人女性で初めてノーベル賞を受賞しました。(1931~2019)

『地図でスッと頭に入るアメリカ50州』好評発売中!

“合衆国”というように50州からなるアメリカは、それぞれが独自の州憲法、政府組織を持ち、強い個性を放つ、いわばモザイク国家。それだけにアメリカの素顔は日本人にはなかなかわかりにくいもの。アメリカを知るには俯瞰的に眺めるのではなくそれぞれの州について知らないと、国の姿が見えてこないのです。本書では、それぞれの歴史や特徴を豊富なイラストとともに紹介。
さらには、日本でも毎回大きく報じられる4年ごとの大統領選挙について、各州のページで選挙人の数と民主党と共和党どちらが優勢であるか(2020年7月時点)を説明し、巻末には、大統領選挙のしくみ解説や歴代大統領のデータなども掲載。大統領選への理解も深まります。

【見どころ―目次より抜粋】

1章 北東部
■各州紹介
■<歴史解説>自由と仕事を求めた移民たちが、多民族国家アメリカを形成していった。
■<歴史解説>アメリカの根底にあるゴーウエスト思考、東海岸から始まった領土拡大の歴史。
■<コラム>4大プロスポーツのチームがない州

2章 南部
■各州紹介
■<歴史解説>南北戦争とリコンストラクション 敗北した南部州は深い傷を負った
■<歴史解説>人種差別を跳ね返した公民権運動 キング牧師の夢が叶う日はいつ
■<コラム>地下鉄道

3章 中西部
■各州紹介
■<歴史解説>アメリカ2大政党、民主党と共和党はいかにして今日の姿になったのか
■<コラム>アメリカの地勢

4章 西部
■各州紹介
■<歴史解説>銃による犯罪、学校や公共施設での銃乱射事件が止まらない。それでも銃規制が進まない理由。
■Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)

巻末資料
■<大統領選挙しくみ解説>民意がストレートに反映される国政、一年かけて国民が自らのリーダーを選ぶ
■歴代大統領
■人口ランキング
■面積ランキング
■銃規制(拳銃の公然携行の可否)/同性婚
■死刑の存続と廃止/消費税率(セールス・タックス)

【監修者】デイビッド・セイン

アメリカ生まれ。証券会社勤務を経て来日。30年以上にわたり翻訳や英語指導に従事、自身が代表を務めるAtoZ 英語学校で教鞭をとるかたわら、英語学習執筆、教材プロデュース、Webコンテンツ制作、動画制作と幅広く英語教育事業に関わる。NHKレギュラー出演ほか、日経・朝日・毎日新聞などにも連載。主な著作に『1日15分18日で英語の達人に 魔法の英語脳トレ』(InteLingo)などがあり、現在まで累計400万部を超える著書を刊行。

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