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岡山市の政令指定都市へ向けた歩み①:区割りの決定

平成の大合併で御津郡御津町(みつちょう)・建部町(たけべちょう)、児島郡灘崎町(なださきちょう)、赤磐郡瀬戸町(あかいわぐんせとちょう)を編入した岡山市は、政令指定都市としての歩みを進めることとなります。政令指定都市移行の際、住民が最も気にするのが区割りです。岡山市は2007(平成19)年7月、岡山市行政区画等審議会に行政区画の編成等について諮問。11月には審議会より、 おおむね旭川(あさひがわ)を境に東西で分け、東側に1区・西側北部に1区・西側南部に1区を設ける3区案が示されます。

岡山市の3区案はなくなり、現在の区割りとなる

同年11月の市議会でこの3区案を示したところ、市議会より「東福祉区(現中区区域)と西大寺福祉区(現東区区域)は生活関連性が異なるので、行政区画を分けた方が良い」という申し入れがなされます。西大寺福祉区は昭和の大合併で岡山市に編入された旧西大寺市・上道町(じょうとうちょう)などに当たり、文化的にも異なる部分があります。生活利便性なども検討した結果、旭川西側北部に1区、旭川西側南部に1区、旭川東側西部に1区、旭川東側東部に1区という、現在の区割りに決定しました。

岡山市の政令指定都市へ向けた歩み②:区名の公募

区割りが決まったら、次は区の名前を決めなければなりません。岡山市は2008(平成20)年2~3月に かけて、自由記名方式で区名を公募しました。条件としたのが、「他との質的な差を感じさせる名前は付けない」というものです。4区は全て上下関係のない平等な立場という思いから、「中央区」は使えないとしました。同年4~5月には、応募区名上位5位の中から選択する方式で再度岡山市民を対象に公募。こうして決まったのが、現在の区名です。

岡山市の行政機関は北区にある

政令指定都市の行政機関は中区に置かれていることが多いですが、岡山市の場合は北区にあります。観光客から「なぜ市役所が北区に?」と尋ねられることもあるそうですが、これは市の全体から見ると北に位置しているから。岡山市の中区という名称には「市の中心」ではなく、「4区の真ん中」という思いが込められています。

早島町は合併しないの?

町域面積7.62㎢と、岡山県下最小の市町村である早島町。倉敷市と岡山市に四方を囲まれており、平成の大合併の際には倉敷市への編入が検討されました。住民の意向を調査した結果、約58%の町民が「合併の必要はない」と回答。住民の過半数が合併に反対しているという意見を尊重して、2003(平成15)年9月に「単独町制を維持し、合併は しない」と決まりました。

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Part.1 地図で読み解く岡山の大地

・瀬戸内海はどうやってできた?岡山県の成り立ち
・美作はなぜ西日本有数の温泉地なのか
・岡山県指定天然記念物井倉洞はどうやってできた?
・山から貝の化石がとれる不思議
・その大きさは世界2位! 児島湖はなぜ造られたのか?
・「晴れの国岡山」は「天文王国おかやま」だった!
・笠岡市がカブトガニ有数の生息地になった理由

…などなど岡山のダイナミックな自然のポイントを解説。

Part.2 岡山を走る充実の交通網

・瀬戸大橋が鉄道と併用できた理由
・西日本唯一の臨海鉄道線「水島臨海鉄道」の変遷を知る
・わずか16年で廃線になった、幻の三蟠鉄道
・津山扇形機関車庫から見る、岡山県の鉄道の歴史
・山陽新幹線は岡山発が多い?交通の要所・岡山駅のスゴさ
・日本で最も短い路面電車が地元で愛される理由

…などなど岡山ならではの鉄道事情を網羅。

Part.3 岡山で動いた歴史の瞬間

・伝説の城「鬼ノ城」は古代日本の防衛ラインだった
・巨大古墳群からひもとく吉備国と大和朝廷の関係
・戦国大名・宇喜多直家は、邑久郡の小領主だった
・難攻不落の備中高松城を、血を流さずに攻め落とせ!
・宇喜多秀家が基礎を築き池田家が整備した城下町
・岡山藩藩主の憩いの場として築かれた大庭園・後楽園

…などなど、激動の岡山の歴史に興味を惹きつける。

Part.4 岡山で生まれた産業や文化

・古墳時代から受け継がれる備前焼
・岡山県の名産品・白桃は、なぜこんなにおいしいのか?
・蒜山原野の開拓とジャージー牛導入の歴史
・養蚕・イグサ・綿・デニム…。岡山が誇る繊維業
・瀬戸内工業地域・水島コンビナートの誕生秘話
・倉敷市が一大観光地に成長した理由
・刀工集団・長船派は、どのようにして生まれたのか

…などなど岡山の発展の歩みをたどる。

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