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コネチカット州の政治

コネチカット州の選挙人の数は、7人です。以前は共和党が連勝しましたが、1992年以降民主党の勝利が続いています。2016年の時は、地方都市がトランプ共和党支持に傾きました。

コネチカット州は、憲法をいち早く作った州

コネチカット州の南部は、せわしないニューヨーク大都市圏の一部。北に行くにしたがい空気が澄み、質実剛健な農村人が暮らすニューイングランドの色合いが出始めます。コネチカット州は、本場のヤンキーたちが暮らすアメリカの右隅の入り口でありながら、都会の良さを併せ持つ州です。

コネチカット州を自治していくために

最初にコネチカット州に来たヨーロッパ人は、オランダ人でした。1614年にオランダ商人がコネチカット川を遡上し、その20年後には現在のコネチカット州の州都の場所に定住しました。すると間もなく、イギリス人がマサチューセッツから100人ほど入植してきます。彼らは自治に対する意識が強く、1639年には早くも自前の憲法を制定しました。

新天地での自治に必要な物は何か。衣食住は当然として、身を守る武器が必須です。コネチカット州では独立戦争が始まる前からモノづくりに励んでおり、ライフルを作るガンスミスたちが腕を振るっていました。
他に生活必需品や自転車を作り、手工業が発達します。南の沿岸の町では捕鯨と造船業が盛況で、これらと農業による経済発展が19世紀まで続くことになりました。

どんな時代背景でも生き抜くロードアイランド州

20世紀になると世界大戦と世界恐慌に襲われますが軍需産業が経済を支え、飛行機から潜水艦まで造られました。防衛産業が1990年代に低迷し始めると、保険などの分野が成長します。
断続的な成長とニューヨークに近い立地から富裕層が住み、平均所得は高水準。面積こそ3番目に小さいですが、お金持ちが多い州として羨望と嫉妬の眼差しが向けられています。

コネチカット州を知るキーワード

コネチカット州のキーワード:お金持ちの州

世帯収入の高さがアメリカ全州で、5本の指に入るコネチカット州。高収入な金融業や情報産業に従事する人が多く、ここから職場のニューヨークに通うのがステータスです。

コネチカット州のキーワード:ベッドタウン

コネチカット州南西部はニューヨークシティに近い。電車なら片道1時間のため通勤に最適で、グリニッジやスタンフォードの町に人気が集まっています。

コネチカット州のキーワード:ステップフォードの妻たち

映画化されたSFホラー小説。妙に従順すぎるセレブ妻たちが暮らすコネチカット州の架空の街を舞台。まさかの展開に目が点になる小説です。

コネチカット州のキーワード:ネイサン・ヘイル

独立戦争時のスパイ。コネチカット州コベントリー出身。英国軍に捕らえられ「国に捧げる命が1つしかないのが唯一の後悔」との言葉を残し吊されました。

コネチカット州のキーワード:ハリエット・ ビーチャー・ストウ

1811年、コネチカット州リッチフィールド生まれ。奴隷の人生を書いた『アンクル・トムの小屋』が若者を中心に読まれ、奴隷解放運動の機運を高めました。

コネチカット州のキーワード:選挙ケーキ

元は植民地時代に軍事教練の日にふるまわれた一品。やがて選挙の日が盛大に祝われはじめると、ご馳走の中にエレクションケーキと呼ばれるパウンドケーキが出ました。

コネチカット州のキーワード:プルーデンス・クランドル博物館

アメリカで初めて、1人の若い黒人女性を受け入れ教えたコネチカット州の私設学校。周囲からの反発を受け1833年から1834年のわずかな期間で閉校しました。今は博物館です。

コネチカット州のキーワード:コルト社

1836年、コネチカット州の州都に創業した銃器メーカー。ピースメーカー、パイソン、M4カービンで一時代を築きました。2015年に一度破産を経験しています。

コネチカット州のキーワード:捕鯨船モーガン号

1841年建造のアメリカ最後の捕鯨船で、コネチカット州のミスティック海港博物館にて保存されています。1世紀にわたり操業した木造船。同船は35人の船員を乗せ、鯨油のために世界の海を股にかけていました。

コネチカット州のキーワード:ニューロンドン海軍潜水艦基地

1868年から使われている、コネチカット州のアメリカ初の潜水艦基地。潜水艦の故郷といわれています。世界初の原潜ノーチラスが母港とし、現在同艦は近くの博物館で公開展示中。

コネチカット州のキーワード:イェール大学秘密結社

アメリカで3番目に古いアイビーリーグの名門大学の秘密結社で、ブッシュ元大統領親子の他、大物政治家や経済人が学生時代に所属しています。

コネチカット州のキーワード:フリスビー誕生秘話

ある日イェール大学の学生が、近くのベーカリー「フリスビー」で買ったパイを食べ終わると、その金属の器を投げて遊び始めたことに始まります。

コネチカット州の著名人

コネチカット州の著名人:俳優 クリストファー・ロイド

コネチカット州スタンフォード生まれ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクことエメット・ブラウン博士がはまり役でした。今もたまにマーティと共演しています。(1938~)

コネチカット州の著名人:女優 メグ・ライアン

コネチカット州フェアフィールド生まれ。『トップガン』『めぐり逢えたら』で知られています。整形失敗報道を跳ね飛ばし、2015年に監督デビューを果たしました。(1961~)

『地図でスッと頭に入るアメリカ50州』好評発売中!

“合衆国”というように50州からなるアメリカは、それぞれが独自の州憲法、政府組織を持ち、強い個性を放つ、いわばモザイク国家。それだけにアメリカの素顔は日本人にはなかなかわかりにくいもの。アメリカを知るには俯瞰的に眺めるのではなくそれぞれの州について知らないと、国の姿が見えてこないのです。本書では、それぞれの歴史や特徴を豊富なイラストとともに紹介。
さらには、日本でも毎回大きく報じられる4年ごとの大統領選挙について、各州のページで選挙人の数と民主党と共和党どちらが優勢であるか(2020年7月時点)を説明し、巻末には、大統領選挙のしくみ解説や歴代大統領のデータなども掲載。大統領選への理解も深まります。

【見どころ―目次より抜粋】

1章 北東部
■各州紹介
■<歴史解説>自由と仕事を求めた移民たちが、多民族国家アメリカを形成していった。
■<歴史解説>アメリカの根底にあるゴーウエスト思考、東海岸から始まった領土拡大の歴史。
■<コラム>4大プロスポーツのチームがない州

2章 南部
■各州紹介
■<歴史解説>南北戦争とリコンストラクション 敗北した南部州は深い傷を負った
■<歴史解説>人種差別を跳ね返した公民権運動 キング牧師の夢が叶う日はいつ
■<コラム>地下鉄道

3章 中西部
■各州紹介
■<歴史解説>アメリカ2大政党、民主党と共和党はいかにして今日の姿になったのか
■<コラム>アメリカの地勢

4章 西部
■各州紹介
■<歴史解説>銃による犯罪、学校や公共施設での銃乱射事件が止まらない。それでも銃規制が進まない理由。
■Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)

巻末資料
■<大統領選挙しくみ解説>民意がストレートに反映される国政、一年かけて国民が自らのリーダーを選ぶ
■歴代大統領
■人口ランキング
■面積ランキング
■銃規制(拳銃の公然携行の可否)/同性婚
■死刑の存続と廃止/消費税率(セールス・タックス)

【監修者】デイビッド・セイン

アメリカ生まれ。証券会社勤務を経て来日。30年以上にわたり翻訳や英語指導に従事、自身が代表を務めるAtoZ 英語学校で教鞭をとるかたわら、英語学習執筆、教材プロデュース、Webコンテンツ制作、動画制作と幅広く英語教育事業に関わる。NHKレギュラー出演ほか、日経・朝日・毎日新聞などにも連載。主な著作に『1日15分18日で英語の達人に 魔法の英語脳トレ』(InteLingo)などがあり、現在まで累計400万部を超える著書を刊行。

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