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八代海の海丘を海上保安庁が潜水調査。その正体は?

それらの海丘は、ただちに船舶の航行に危険を及ぼすものではありませんでした。しかし、他に類をみない特異な地形だということで、その実態を調査するために、2009(平成21)年2月、鹿児島海上保安部所属の巡視船「さつま」と同船所属の潜水班が出動して、潜水調査が行われました。

その結果、海丘の形や大きさがほぼ等しく、北西−南東方向に並ぶように配列していること、また、海丘の表面全体が貝類などの生物によってびっしりと覆われていることが確認されました。さらに、海丘の表面を掘り下げて確認しましたが、内部に生物はみられず、海丘自体は砂や泥によって構成されていました。そして不思議なことに、海丘以外の平坦な海底には貝類はほとんど棲息していませんでした。

八代海に海丘ができた理由はいまだ不明

そのとき採取された貝の一部は、東京水産大学名誉教授の奥谷喬司(おくたにたかし)博士の鑑定によると、カキの仲間であるカキツバタだといいます。それにしても、なぜ、こんな地形が形成されたのでしょうか?

カキツバタは、海丘の高まりによって発生した上昇流によって、餌となるプランクトンが集まったため多く生息すると考えられますが、問題の海丘ができた理由は未だ不明です。身近な海の底にもまだまだ不思議な海底地形や生態系が存在しているのです。

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Part.1 地図で読み解く熊本の大地

・激しい地殻運動が生んだ熊本県の変化に富んだ地形
・御船町でさまざまな恐竜の化石が発見されるのはなぜか?
・阿蘇で今も語り継がれる「健磐龍命蹴裂伝説」の謎
・南北に分断された九州がひとつになった理由とは?
・4つの川は熊本にとって恵みの存在なのか?
・ちょっと不思議な天草諸島の地形はどうやってできたのか?
・熊本は「火の国」ではなく、実は「水の国」だった!?

…などなど熊本のダイナミックな自然のポイントを解説。

Part.2 熊本を駆け抜ける鉄道網

・熊本の物流を支える鉄道はどうやってつくられたのか?
・熊本電鉄の路線で、“懐かしの車両”に出合えるのはいったいなぜなのか?
・2020年7月豪雨で存亡の危機に! 果たして肥薩線は復活できるのか?
・全線不通から全線開通は可能か? くま川鉄道と南阿蘇鉄道の挑戦は続く
・熊本を走る観光列車のいろいろ。その歴史と魅力を知っておこう!
・九州新幹線の開通で人の流れは変わったのか?

…などなど熊本ならではの鉄道事情を網羅。

Part.3 熊本で動いた歴史の瞬間

・旧石器時代の沈目遺跡の打製石器は誰がつくったのか?
・弥生時代の熊本は鉄器製造の一大産地だった!?
・菊池を450年にわたって支配した大豪族・菊池氏の正体は?
・肥後を支配した守護代「大友氏」の壮絶な家督争いとは?
・加藤清正が「セイショコさん」と呼ばれ、今でも熊本県民に慕われるワケは?
・西南戦争における最大の激戦「田原坂の戦い」とは?
・軍都へと変貌していった熊本県と熊本城の運命は?

…などなど、激動の熊本の歴史に興味を惹きつける。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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