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「須佐ホルンフェルス」はマグナの熱で堆積層が硬くなり接触変成岩となったものが地上に現れたもの

時をさかのぼること約1650万年前。大陸の端が裂けて広がり、そこに海水が流れ込んで日本海がほぼ出来上がったころのこと。日本海の下には火道(かどう)(マグマの通り道)ができ、マグマは周囲の地層を熱変成させながら海底に噴出して海底火山をいくつもつくりました。海底火山が生まれ、砂と泥の堆積地層ができた後の約1500万年前、須佐層群へ高温の玄武岩質(げんぶがんしつ)マグマの貫入が起こります。そのマグマの熱で堆積地層が焼かれて固くなり、堆積地層とは異なる性質を持つ接触変成岩(ホルンフェルス)となりました。その後の地殻変動により土地が上昇。周辺一帯が地上に現れ、現在のような形になったのです

須佐海岸は海底に積もってできた地層、地層に貫入したマグマの跡、隆起した海底火山が一度に見られる貴重な場所です。2007(平成19)年に、畳岩・須佐ホルンフェルスは「日本の地質百選」に選ばれています

ホルンフェルス=縞模様?

「ホルンフェルス」というと、ストライプ模様が印象的な「畳岩」と「須佐ホルンフェルス」を混同する人も少なくありません。しかしホルンフェルスとは泥岩などが接触変成作用を受けた硬い岩石のことで、縞のある岩石を指す言葉ではないのです。「縞模様の畳岩」は砂と泥が積み重なった地層。「ホルンフェルス」はマグマの貫入でできた岩石。別の現象によってできています。

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山口県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。山口の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。思わず地図を片手に、行って確かめてみたくなる情報を満載!

Part.1 地図で読み解く山口の大地

・日本最大規模のカルスト台地 秋吉台の誕生をひもとく!
・秋芳洞はどうやってできた?
・ストライプの地層とマグマが生んだ須佐ホルンフェルス
・岩の柱が林立! 玄武岩でできた俵島
・海上アルプスとも呼ばれる青海島の岩石造形
・3本の川による河川争奪の結末
・昔は陸続き!? 関門海峡誕生の秘密
・3つのマグマの胎動が鍵を握る萩と阿武の大地
・長門峡の成り立ちに迫る
・大畠瀬戸に渦潮が生まれる理由

…など

Part.2 山口を駆ける充実の交通網

・関門をつなぐ世紀の大事業は世界初の海底トンネルだった
・SL「やまぐち」号の勇姿/路線跡地を活用した遊覧車 一度は乗りたい! とことこトレイン
・山陽鉄道の建設を拒否した県都・山口の苦い歴史
・私道では日本一の長さ! 約32kmの宇部興産専用道路
・土木学会デザイン賞を受賞 絶景と調和した角島大橋
・藩主や維新志士も行き来した山陰と山陽を結ぶ萩往還
・下関と釜山を結ぶ航路は2国を結ぶ友好の懸け橋

…など

Part.3 山口で動いた歴史の瞬間

・周防鋳銭司は古代日本有数の造幣局だった!
・道真公が無実を願った場所に建立 日本初の天神さま
・平家一門最期の地・壇ノ浦
・西国の覇者が築いた「西の京 やまぐち」の基礎
・お家のために御屋形様を討つ! 陶隆房は逆臣だったのか?
・経済政策と人材育成で財政難を乗り切り雄藩に成長
・先人の情熱が生んだ錦帯橋
・奇数代藩主と偶数代藩主で菩提寺が違うのはなぜ?
・「巌流島の決闘」の真相とは

…など

Part.4 山口で生まれた産業や文化

・日本海側で夏みかん栽培? 廃藩後の萩経済を支えた主役
・全国からふぐが集まる下関
・近代捕鯨発祥の地・下関でおいしいくじら料理を食べる
・セメント町に硫酸町…地名に残る小野田の産業
・本州最西端の山口が工業県に発展したわけ
・伝統を今に伝える「錦帯橋のう飼」
・茶人に愛される萩焼の今昔とその魅力
・有楽町、原宿、代々木公園。周南市になぜ東京の地名が?
・萩市の世界産業遺産が語る長州藩のチャレンジ精神

…など

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