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足利義昭の戦略地図~将軍の権威を利用して信長包囲網を構築

これで満足すれば、義昭の生涯は信長のよき協力者として記録されたでしょう。しかし、彼は信長の傀儡(かいらい)であることに不満を募らせ、信長と対立するようになります。

とはいえ、義昭に強大な武力はありません。そこで義昭は、浅井・朝倉、延暦寺(えんりゃくじ)など信長と対立する勢力に加え、武田信玄や本願寺に声をかけ、信長包囲網を形成して対抗しました。しかし、信玄の死で計画は頓挫(とんざ)。義昭は京を追われ、幕府は滅亡しました。その後も義昭は毛利(もうり)家の庇護(ひご)を受けて京都への復権を画策し続けましたが、もはや昔日の威勢を取り戻すことはかないませんでした。

将軍権威の復興を求めて彷徨した足利義昭

永禄の変の際に興福寺を脱し朝倉義景のもとへ身を寄せた足利義昭は、その後、信長の援助で京へ上り15代将軍となると、毛利と大友、上杉と武田といった戦国大名同士の争いに介入し、将軍の権威を高めていきました。これが信長との衝突の遠因となります。

戦国の豆知識:足利義昭の戦略地図

元亀争乱では浅井・朝倉の他、三好三人衆、本願寺、武田信玄、六角氏などが信長に襲い掛かりました。その背景には足利義昭の策謀があったとされます。

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群雄割拠した武将それぞれの戦いをトーナメント表にした巻頭特別折込付録

『地図でスッと頭に入る戦国時代』見どころ

【〝北条早雲〟の伊豆制圧―1493年】
地図:北条早雲の台頭を許した関東の情勢(北条早雲の関東進出の戦略がわかる)
【鉄砲伝来―1543年】
地図:火縄銃の波及(種子島に伝来した新兵器が多方面に広まっていく様がわかる)
【三好政権―1549年】
地図:三好政権の支配地(信長以前の畿内を支配した政権のしくみと失敗の構造がわかる)
【キリスト教伝来―1549年】
地図:イエズス会の布教体制(教区)(カトリックの布教体制とキリシタン大名の関係がわかる)
【桶狭間の戦い―1560年】
地図:合戦後の東海情勢(義元没後に起こった今川家崩壊の過程がわかる)
【第4回川中島の戦い―1561年】
地図:疑問だらけの大会戦(川中島の戦いに関する通説のウソがわかる)
【堺の降伏―1569年】
地図:堺の硝石と金(信長が畿内進出後真っ先に堺を押さえた理由がわかる)
【長篠の戦い―1575年】
地図:長篠の戦い戦況図(武田軍を鉄砲の前へ誘き寄せた信長の高度な戦術がわかる)
【大坂の夏の陣―1615年】
地図:徳川軍の進軍経路と大坂の陣(なぜ大坂城の南側が戦場となったのか?がわかる)

『地図でスッと頭に入る戦国時代』監修者

小和田哲男(おわだてつお)
1944年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。現在、
静岡大学名誉教授。(公益財団法人)日本城郭協会理事長。専門は日本中世史。著書に
『家訓で読む戦国 組織論から人生哲学まで』(NHK 出版)、『戦国武将の生き方死に
ざま』(新人物往来社)、『明智光秀・秀満:ときハ今あめが下しる五月哉』(ミネルヴァ書房)
など多数。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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