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海陸風が変化する時間帯に起こる凪

昼間は海から陸へ、夜は陸から海へと風向きが変化する風のことを「海陸風」と呼びます。

海陸風は沿岸域を局地的に循環していますが、海風と陸風が入れ替わる朝と夕方に風が止まります。これが、朝凪・夕凪です

陸地の気温が高くなる夏は凪が顕著になり、特に夕凪のときは蒸し暑さが一層厳しくなります。秋以降は陸地の気温と海水温が逆転するので海陸風が吹きにくくなり、凪を感じにくくなります。

海陸風が変化する時間帯に起こる凪

海陸風と「瀬戸の夕凪」が発生する条件

海陸風は海と陸の気温差により発生するものなので、海から離れた場所では発生しません。海と陸が接している沿岸部ならどこでも凪は起きるのでしょうが、なぜ瀬戸内海は凪が顕著なのでしょうか。

陸風の秒速は3~5m程度で、海風の秒速は4~7m程度と、風の規模としては小さいものです。また海陸風の吹く高さは200m前後までと比較的地表に近いため、地形や低気圧による強風など、天候の影響を受けやすくなっています。

瀬戸内海は、南を四国山地・北を中国山地に挟まれた内海です。「壁の間に海がある」状態なので他からの影響を受けにくく、凪が発生しやすいのです。

海峡から距離があり比較的内側に位置する広島県や岡山県は、特に「瀬戸の夕凪」で知られています。

海陸風と「瀬戸の夕凪」が発生する条件
国土地理院色別標高図を元に作成

海陸風と凪の発生時間の変化

近年、凪の発生時間や陸風の吹き始める時間が遅くなっているといいます。陸地の大半がコンクリートで覆われ、陸地が冷めにくくなり、陸風がなかなか吹かないのです。

コンクリートによる放射熱やエアコンの室外機などが原因で暑いのか、凪のせいで暑いのか、分かりにくくなっているのかもしれません。

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<コラム>
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絵図と写真で見る広島の鉄道
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