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岡山電気軌道は走行距離が全国一短い路面電車

現在、路面電車は東山線(岡山駅前~東山)と清輝橋線(岡山駅前~清輝橋)の2路線を運行。2路線合わせた路線距離は4.7km。これは全国を走る路面電車の中で最も短い走行距離です。東山線は、岡山市北区・岡山駅前電停から同市中区の東山・おかでんミュージアム駅電停までを結びます。路線総延長は3km、所要時間は約17分です。柳川(やながわ)電停で分岐する清輝橋線は、岡山市北区の柳川電停から清輝橋電停までの路線。路線総延長1.7kmを約12分で運行します。2路線全てが併用軌道の路面電車で、軌間は1067mmを採用しています。

岡山電気軌道の個性的な車両

岡山電気軌道の車両①:3000形

岡電の3000形は、かつて東武日光軌道線で使用されていた電車が譲渡されたものです。現役で実際に路線を走っているのは、わずか2両のみで全国でここだけです。

岡山電気軌道の車両②:たま電車

人気車両の一つである「たま電車」は、2009(平成21)年4月30日に運行開始。和歌山電鐵の貴志川線貴志(きし)駅にいる、「たま駅長」をモデルにした電車です。「なぜ岡山の路面電車に和歌山電鐵のたま駅長のキャラクターが描かれているのか」と不思議に思う人もいるかもしれませんが、実は岡山電気軌道は和歌山電鐵の100%出資会社。なので和歌山電鐵で人気のある「たま電車」を岡電でも走らせることになったのです。

岡山電気軌道の車両③:MOMO2

創立100周年を記念して、2011( 平成23)年に導入された「MOMO2」は、2002(平成14)年導入の次世代路面電車「MOMO」と同じく超低床車両であり、より機能性と安全性、デザイン性を高めた仕様となっています。

岡山電気軌道の車両④:おかでんチャギントン

2019(平成31)年3月に登場した「おかでんチャギントン」は、世界で人気のイギリスの鉄道アニメを路面電車で実車化。水戸岡鋭治(みとおかえいじ)氏が、車内を含むトータルデザインを担当しました。「おかでんチャギントン」が街の中を走ることによって、街全体がテーマパークのようなイメージになるように、と造られた岡電で初めての予約制電車です。清輝橋を経由し、岡山駅前~東山間を約1時間で走行。車内には運行ナビゲーターが常駐し、走行中に多彩なイベントが開催されています。

岡山電気軌道が目指す「歩いて楽しいまちづくり」

岡電のテーマは「歩いて楽しいまちづくり」。街を歩いているときに、走行する「おかでんチャギントン」を見て驚き写真を撮る人も少なくないといいます。話題性を高めることにより街に人が集まり、ひいては公共交通機関を利用するという、循環型の相乗効果が期待されています。

>>岡電に乗って岡山市内を観光するならこちらの記事へ

岡山電気軌道のパンダグラフ

岡電の車両上部に取り付けられた“ひし形”のパンタグラフ。これは岡山電気軌道の社長であった石津龍輔(いしづりゅうすけ)氏によって考案された岡電オリジナルのもの。錘(おもり)の重力で架線に追従させるスタイルで、「石津式」と呼ばれています。(「MOMO 」「MOMO2 」「おかでんチャギントン」を除きます)

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岡山県の地形や地質、歴史、文化、産業など多彩な特徴と魅力を、地図を読み解きながら紹介するマップエンターテインメント。岡山の知っているようで知られていない意外な素顔に迫ります。思わず地図を片手に、行って確かめてみたくなる情報を満載!

Part.1 地図で読み解く岡山の大地

・瀬戸内海はどうやってできた?岡山県の成り立ち
・美作はなぜ西日本有数の温泉地なのか
・岡山県指定天然記念物井倉洞はどうやってできた?
・山から貝の化石がとれる不思議
・その大きさは世界2位! 児島湖はなぜ造られたのか?
・「晴れの国岡山」は「天文王国おかやま」だった!
・笠岡市がカブトガニ有数の生息地になった理由

…などなど岡山のダイナミックな自然のポイントを解説。

Part.2 岡山を走る充実の交通網

・瀬戸大橋が鉄道と併用できた理由
・西日本唯一の臨海鉄道線「水島臨海鉄道」の変遷を知る
・わずか16年で廃線になった、幻の三蟠鉄道
・津山扇形機関車庫から見る、岡山県の鉄道の歴史
・山陽新幹線は岡山発が多い?交通の要所・岡山駅のスゴさ
・日本で最も短い路面電車が地元で愛される理由

…などなど岡山ならではの鉄道事情を網羅。

Part.3 岡山で動いた歴史の瞬間

・伝説の城「鬼ノ城」は古代日本の防衛ラインだった
・巨大古墳群からひもとく吉備国と大和朝廷の関係
・戦国大名・宇喜多直家は、邑久郡の小領主だった
・難攻不落の備中高松城を、血を流さずに攻め落とせ!
・宇喜多秀家が基礎を築き池田家が整備した城下町
・岡山藩藩主の憩いの場として築かれた大庭園・後楽園

…などなど、激動の岡山の歴史に興味を惹きつける。

Part.4 岡山で生まれた産業や文化

・古墳時代から受け継がれる備前焼
・岡山県の名産品・白桃は、なぜこんなにおいしいのか?
・蒜山原野の開拓とジャージー牛導入の歴史
・養蚕・イグサ・綿・デニム…。岡山が誇る繊維業
・瀬戸内工業地域・水島コンビナートの誕生秘話
・倉敷市が一大観光地に成長した理由
・刀工集団・長船派は、どのようにして生まれたのか

…などなど岡山の発展の歩みをたどる。

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