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港川人はどこからやってきたのか?~約2万年前に沖縄県域に住んでいた人々の生活に迫る~ 写真:123RF

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月18日

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港川人はどこからやってきたのか?~約2万年前に沖縄県域に住んでいた人々の生活に迫る~

港川遺跡(八重瀬町)から、全身骨格がほぼ残った人骨が発見されました。この「港川人」はどのような集団で、どういった生活を営んでいたのでしょうか。

港川人は採石場から見つかった

琉球列島にはサンゴ礁起源の石灰岩が広く分布しています。動物やヒトの骨は、本土のように火山灰からできた酸性の土では保存が難しいですが、中性や弱アルカリ性の石灰岩地帯では良質な保存状態の獣骨や人骨が見つかることがあります。

アメリカ施政権下の1967(昭和42)年、実業家・大山盛保(おおやませいほ)氏は那覇市より南方10㎞の具志頭村港川(ぐしかみそんみなとがわ)(現・八重瀬町)の雄樋川(ゆうひがわ)河口に近い石灰岩採石場で石灰岩の裂け目(フィッシャー)からイノシシの骨を発見します。さらに化石骨の採集を続けていくと、翌1968(昭和43)年に裂け目内の堆積物から人骨が出土したのです。

港川人はサンゴ礁に守られて良好な保存状態

沖縄の本土復帰に前後して発掘調査が行われ、少なくとも4体以上の化石人骨が発掘されます。年代測定の結果、この「港川人」は約2万2000〜2万年前の旧石器人であることが判明します。頭から足の先までの全身骨格がほぼ残っている人骨としては日本最古のもの(発見当時)。頭蓋骨は顔つきを復元できる貴重なものでした。現在、八重瀬町立具志頭歴史民俗資料館には、「港川1号人骨」の骨格を元に港川人の全身を復元した模型が展示されています。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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