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ニューハンプシャー州の政治

ニューハンプシャー州の選挙人の数は4人です。民主党がやや優位で、2016年はトランプ不支持でした。主要都市と地方で民主党、郊外は共和党が強く、両者は拮抗状態に近いです。

ニューハンプシャー州は、大統領選のファーストステージの州

4年に1度の大統領選挙の年になると、ニューハンプシャー州の街中がにわかに活気づきます。
中西部のアイオワとともに、大統領選挙の予備選が最初に行われるニューハンプシャー州で勝つと、以降の選挙戦に勢いが乗るのです。少しでも票に結びつけようと候補者はダイナーに繰り出し、地元民と熱い直接討論を繰り広げます。

実際にニューハンプシャー州を制した候補者は、党公認の大統領候補者に選ばれる可能性が高く、験担ぎ以上の力があるとされます。

自由か死か。建国の気風を如実に表すモットーを掲げるニューハンプシャー州は、独立当初の合衆国を構成した13植民地の1つであり、イギリスからの独立を最初に宣言した州。州の面積こそ46位と下から数えた方が早いのですが、今も昔も政治的に変わらぬ存在感を放っています。

ニューハンプシャー州に消費税、所得税がない理由

ニューハンプシャー州では消費税(セールス・タックス)と個人所得税が課されません。ギャンブルや酒・タバコ、宝くじなどの「罪深い税」で州財政を賄っているのではないかと思われがちですが、実際は企業の事業収益からの税金を主な財源とし、州政府は質素倹約に努めています。

あくまで小さな政府が旨のニューハンプシャー州州政府より下のタウンと呼ばれる地元自治体に、独自のサービスを提供する権限と責任が認められており、新大陸に植民した当初の独立精神が強く受け継がれる州なのです。

ニューハンプシャー州を知るキーワード

ニューハンプシャー州のキーワード:ポーツマス

1905年にポーツマス講和会議と講和条約の調印が行われた港町。ここの米海軍の海軍工廠は、アメリカに残っている4つの公営造船所の1つです。

ニューハンプシャー州のキーワード:消費税ゼロでお買い物

税金を取られないので、買い物客が州外から訪れます。ただし燃料税、資産税などは課されるため、住民の税負担はそれなり

ニューハンプシャー州のキーワード:ロブスターサンド

名物のロブスターを使ったロブスターサンドは絶品です。現地で食べると安い上に、味の濃さが数倍違います。寒い地域の海の幸は何でもおいしい。

ニューハンプシャー州のキーワード:フランス系カナダ人

白人が多い州で他の人種はかなり少ないです。イギリス系のほかは、南北戦争直後から工業都市へ移民してきたフランス系カナダ人が多い。

ニューハンプシャー州のキーワード:同性婚

自由を標榜するだけありニューハンプシャー州は、アメリカでも早期に同性婚を認めた(シビル・ユニオンという結婚と似た制度で)州です。

ニューハンプシャー州のキーワード:ワシントン山

アメリカ北東部の最高峰(標高1917メートル)。気象が激しく変化し、1934年に山頂で時速372キロの最大風速(世界2位)を記録しました。

ニューハンプシャー州のキーワード:山の老人

ホワイトマウンテンにある老人の横顔に見える岩は、質素と頑強の象徴として愛されていました。2003年に崩壊しましたが、今も25セント硬貨の裏に描かれています。

ニューハンプシャー州のキーワード:スキーヤーよ、 ホワイトマウンテンズに来たれ

冬になるとボストンやニューヨークからスキーヤーが集まります。アパラチア山脈の滑り心地は抜群で、銀世界を行くクロスカントリーも捨てがたい。

ニューハンプシャー州のキーワード:ダートマス会議

1956年にダートマス大学で開かれた会議で、ジョン・マッカーシーは世界で初めて人工知能を定義づけ、研究の道を切り開きました。

ニューハンプシャー州のキーワード:ヤンキーマガジン

本場にはその名を冠したライフスタイル誌があります。創刊1935年で今も毎月発行中。ニューイングランド文化を発信すべく気を吐いています。

ニューハンプシャー州のキーワード:アモスケイグ紡績工場

1800年代に世界最大だった紡績会社がマンチェスターにありました。アメリカ産業革命を牽引した会社は、今は博物館になっています。

ニューハンプシャー州の著名人

ニューハンプシャー州の著名人スキー選手 ボディー・ミラー

ニューハンプシャー州イーストン生まれのアメリカを代表するアルペンスキーヤー。2010年バンクーバー五輪の複合で金メダルを獲得しました。(1977~)

ニューハンプシャー州の著名人作家 ジョン・アーヴィング

『ガープの世界』『サイダーハウス・ルール』などベストセラーを世に出しました。映画化の際は台本を自ら書いたりしています。
(1942~)

『地図でスッと頭に入るアメリカ50州』好評発売中!

“合衆国”というように50州からなるアメリカは、それぞれが独自の州憲法、政府組織を持ち、強い個性を放つ、いわばモザイク国家。それだけにアメリカの素顔は日本人にはなかなかわかりにくいもの。アメリカを知るには俯瞰的に眺めるのではなくそれぞれの州について知らないと、国の姿が見えてこないのです。本書では、それぞれの歴史や特徴を豊富なイラストとともに紹介。
さらには、日本でも毎回大きく報じられる4年ごとの大統領選挙について、各州のページで選挙人の数と民主党と共和党どちらが優勢であるか(2020年7月時点)を説明し、巻末には、大統領選挙のしくみ解説や歴代大統領のデータなども掲載。大統領選への理解も深まります。

【見どころ―目次より抜粋】

1章 北東部
■各州紹介
■<歴史解説>自由と仕事を求めた移民たちが、多民族国家アメリカを形成していった。
■<歴史解説>アメリカの根底にあるゴーウエスト思考、東海岸から始まった領土拡大の歴史。
■<コラム>4大プロスポーツのチームがない州

2章 南部
■各州紹介
■<歴史解説>南北戦争とリコンストラクション 敗北した南部州は深い傷を負った
■<歴史解説>人種差別を跳ね返した公民権運動 キング牧師の夢が叶う日はいつ
■<コラム>地下鉄道

3章 中西部
■各州紹介
■<歴史解説>アメリカ2大政党、民主党と共和党はいかにして今日の姿になったのか
■<コラム>アメリカの地勢

4章 西部
■各州紹介
■<歴史解説>銃による犯罪、学校や公共施設での銃乱射事件が止まらない。それでも銃規制が進まない理由。
■Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)

巻末資料
■<大統領選挙しくみ解説>民意がストレートに反映される国政、一年かけて国民が自らのリーダーを選ぶ
■歴代大統領
■人口ランキング
■面積ランキング
■銃規制(拳銃の公然携行の可否)/同性婚
■死刑の存続と廃止/消費税率(セールス・タックス)

【監修者】デイビッド・セイン

アメリカ生まれ。証券会社勤務を経て来日。30年以上にわたり翻訳や英語指導に従事、自身が代表を務めるAtoZ 英語学校で教鞭をとるかたわら、英語学習執筆、教材プロデュース、Webコンテンツ制作、動画制作と幅広く英語教育事業に関わる。NHKレギュラー出演ほか、日経・朝日・毎日新聞などにも連載。主な著作に『1日15分18日で英語の達人に 魔法の英語脳トレ』(InteLingo)などがあり、現在まで累計400万部を超える著書を刊行。

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