フリーワード検索

ジャンルから探す

トップ > カルチャー >  海外 > 北アメリカ >

メイン州の政治

ペンシルベニア州の選挙人の数は、4人です。民主党が優勢で、1992年以降は民主党の勝利が続いています。一方で2016年の時は、内陸部の郡がトランプ共和党を支持しました。

メイン州は、歴史に翻弄される州

メイン州は、ニューイングランド6州のなかで最も北部にあって、一番面積が大きい州です。

メイン州が、合衆国に入ったのは1820年のミズーリ協定のため。新たに中西部に誕生したミズーリ州が奴隷容認だったため、奴隷賛成と反対のバランスをとる必要にせまられ、奴隷容認のミズーリ州ができる妥協案としてできたのが、奴隷反対のメイン州だったわけです。

度々戦場になってきたメイン州

メイン州が歴史に振り回されるかのような扱いを受けたのは、この時が初めてではありません。

1754年から1763年にかけて起こったフレンチ・インディアン戦争は、北米におけるイギリスとフランスの代理戦争という側面がありますが、メイン州は戦場になっています。1775年から1783年にかけてのアメリカ独立戦争でもメイン州は戦場となり、その後は1812年に始まった第二次独立戦争と呼ばれる米英戦争でも戦場になっています。

メイン州は、なぜ戦場となったのか

現在は産業の中心というよりは自然とロブスターの美味しさに惹かれた人がくるリゾート地で、なぜ戦争が起こったのでしょうか。

当時はいまよりも林業、漁業で経済が潤っており、ポートランドという港を擁した土地でした。造船、採石、農業も盛んで、繊維と製紙産業が多くの雇用を生んでいました。1830年代は世界の林業の首都といわれるほどにぎやかだったのです。
地理的、経済的に重要な地であるため、敵に狙われたのでした。観光の州として知られるメイン州の歴史に興味がわいて訪れるアメリカ人は少なくありません。

メイン州を知るキーワード

メイン州のキーワード:アメリカで最初の日の出

アカディア国立公園で全米で最も早い日の出がおがめますが、うちの方が先と主張する所が近くにあります。季節によって場所が少しずれるらしい。

メイン州のキーワード:ロブスター

メイン州では海産物全般が美味とされ、特にロブスターが美食家をうならせています。しかもメイン州は産地であるので、比較的安く手に入るのがいいところ。

メイン州のキーワード:スティーブン・キングの生誕地

世界で最も有名なホラー作家は、メイン大学を卒業しています。生まれはメイン州ポートランドで、『ショーシャンクの空に』の舞台となりました。

メイン州のキーワード:港町ポートランド

古くから造船で栄える町。ニューイングランドの人々の避暑地として好まれています。日本人が経営するウニ工場のウニが絶品らしい。

メイン州のキーワード:フレンチ・インディアン戦争

アメリカ支配をめぐり、イギリスとフランスがインディアンを巻き込んで戦った1754年から始まった戦争勝ったのはイギリスです。

メイン州のキーワード:ウェスタン砦

1754年のフレンチ・インディアン戦争時に建設されたイギリスの砦。オーガスタの町にあって歴史的建造物に指定され、見学ができます。

メイン州のキーワード:メインクーン

寒さに適応するために大きな体を手に入れた猫。一般的な猫の倍以上の大きさに育ちます。性格は温厚で「ジェントル・ジャイアント」と呼ばれています。

メイン州のキーワード:伝説の木こり、ポール・バニヤン像

カナダやアメリカの民話に登場する巨人。怪力の木こりでたった1日あれば山の木を全部切ることができます。バンゴールに立像があります。

メイン州のキーワード:レイフ・エリクソン

アイスランドの探検家で、北米に到達し、そこをヴィンランドと名付けたサガ(北欧の物語)があります。彼が来ていたとされるのはメイン州辺です。(諸説あり)

メイン州のキーワード:人生ゲーム

世界中で遊ばれているボードゲーム「人生ゲーム」の原型を作ったミルトン・ブラッドレーは、メイン州ヴィエナの町に生まれました。

メイン州のキーワード:カターディン山

標高約1600メートルのメイン州最高峰。アパラチア山脈に沿って3500キロ続く超長距離自然歩道「アパラチアン・トレイル」の北端です。

メイン州の著名人

メイン州の著名人:動物学者 エドワード・S・モース

メイン州ポートランド生まれ。ハーバードでの講師を経て来日しました。大森貝塚を発見した人物として日本の教科書に登場しています。幼少期から貝好き。(1838~1925)

メイン州の著名人:探検家 ロバート・ピアリー

ペンシルベニア生まれ、メイン州ポートランド育ち。幾度かの失敗を経験しながら、西洋人として初めて北極点に到達したとされています。(1856~1920)

『地図でスッと頭に入るアメリカ50州』好評発売中!

“合衆国”というように50州からなるアメリカは、それぞれが独自の州憲法、政府組織を持ち、強い個性を放つ、いわばモザイク国家。それだけにアメリカの素顔は日本人にはなかなかわかりにくいもの。アメリカを知るには俯瞰的に眺めるのではなくそれぞれの州について知らないと、国の姿が見えてこないのです。本書では、それぞれの歴史や特徴を豊富なイラストとともに紹介。
さらには、日本でも毎回大きく報じられる4年ごとの大統領選挙について、各州のページで選挙人の数と民主党と共和党どちらが優勢であるか(2020年7月時点)を説明し、巻末には、大統領選挙のしくみ解説や歴代大統領のデータなども掲載。大統領選への理解も深まります。

【見どころ―目次より抜粋】

1章 北東部
■各州紹介
■<歴史解説>自由と仕事を求めた移民たちが、多民族国家アメリカを形成していった。
■<歴史解説>アメリカの根底にあるゴーウエスト思考、東海岸から始まった領土拡大の歴史。
■<コラム>4大プロスポーツのチームがない州

2章 南部
■各州紹介
■<歴史解説>南北戦争とリコンストラクション 敗北した南部州は深い傷を負った
■<歴史解説>人種差別を跳ね返した公民権運動 キング牧師の夢が叶う日はいつ
■<コラム>地下鉄道

3章 中西部
■各州紹介
■<歴史解説>アメリカ2大政党、民主党と共和党はいかにして今日の姿になったのか
■<コラム>アメリカの地勢

4章 西部
■各州紹介
■<歴史解説>銃による犯罪、学校や公共施設での銃乱射事件が止まらない。それでも銃規制が進まない理由。
■Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)

巻末資料
■<大統領選挙しくみ解説>民意がストレートに反映される国政、一年かけて国民が自らのリーダーを選ぶ
■歴代大統領
■人口ランキング
■面積ランキング
■銃規制(拳銃の公然携行の可否)/同性婚
■死刑の存続と廃止/消費税率(セールス・タックス)

【監修者】デイビッド・セイン

アメリカ生まれ。証券会社勤務を経て来日。30年以上にわたり翻訳や英語指導に従事、自身が代表を務めるAtoZ 英語学校で教鞭をとるかたわら、英語学習執筆、教材プロデュース、Webコンテンツ制作、動画制作と幅広く英語教育事業に関わる。NHKレギュラー出演ほか、日経・朝日・毎日新聞などにも連載。主な著作に『1日15分18日で英語の達人に 魔法の英語脳トレ』(InteLingo)などがあり、現在まで累計400万部を超える著書を刊行。

『地図でスッと頭に入るアメリカ50州』を購入するならこちら

リンク先での売上の一部が当サイトに還元される場合があります。
1 2

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

まっぷるトラベルガイド編集部は、旅やおでかけが大好きな人間が集まっています。
皆様に旅やおでかけの楽しさ、その土地ならではの魅力をお伝えすることを目標に、スタッフ自らの体験や、旅のプロ・専門家への取材をもとにしたおすすめスポットや旅行プラン、旅行の予備知識など信頼できる情報を発信してまいります!

エリア

トップ > カルチャー >  海外 > 北アメリカ >

この記事に関連するタグ