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浜名湖の歴史~湖か?川か?海か?特異な水辺の誕生の起源~

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2024年1月20日

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浜名湖の歴史~湖か?川か?海か?特異な水辺の誕生の起源~

海の水と川の水が混ざり合う浜名湖は、地理上は「湖」、河川法では「川」、漁業法では「海」に分類される不思議な水辺。
その成り立ちや変遷に迫ってみましょう。

浜名湖の歴史:語源

浜松市と湖西市にまたがる浜名湖は、その昔、奈良や京の都に近い琵琶湖が「近淡海(ちかつおうみ)」と呼ばれたことに対し、都から遠く離れていることから「遠淡海(とおつおうみ)」と呼ばれ、7世紀頃から明治初期まで県西部にあった「遠江国(とおとうみのくに)」の語源となったと考えられています。

美しい自然に囲まれた湖畔には、温泉宿やホテル、ミュージアム、遊園地などの観光施設が点在し、夏には海水浴やマリンスポーツで訪れた多くの人で賑わいを見せます。

浜名湖は淡水と海水が混ざり合う汽水湖

本湖と猪鼻(いのはな)湖・庄内(しょうない)湖などの支湖からなる浜名湖は、南部の「今切口(いまぎれぐち)」で遠州灘とつながる汽水湖(きすいこ)です。

汽水湖は淡水と海水が混ざり合う塩分の低い水をたたえる湖で、国内には浜名湖のほか、サロマ湖(北海道)、十三(じゅうさん)湖(青森県)、宍道(しんじ)湖(島根県)などがあります。

浜名湖では汽水湖の水質が漁業に生かされており、うなぎ、海苔(のり)、牡蠣(かき)、すっぽんなどの養殖が盛んに行われてきました。

浜名湖の湖岸線の長さは国内の汽水湖最長

湖の面積は約65k㎡で、国内の湖沼の面積としては10番目の広さですが、複雑に入り組んだ地形が沿線を長くしており湖岸線は128kmと、こちらは琵琶湖に次ぐ国内2番目の長さで、汽水湖としては最も長くなっています。

浜名湖で見られる独特の潮の満ち引き

湖には約3億3000万tの水があると言われていますが、湖と海をつなぐ水の出入り口は幅200mほどの今切口しかなく、その今切口を1日4000万tもの水が出入りしています。入り組んだ地形に加え、狭い今切口が浜名湖内の潮の満ち引きを複雑にしており、外海で潮が引く時間になっても、湖内の奥地ではなかなか潮が引きません。今切口から近い舞阪に比べると、湖中央部の村櫛(むらくし)で約2時間、奥地の引佐細江(いなさほそえ)湖、猪鼻瀬戸では約3時間のずれが生じると言われています。

浜名湖で見られる独特の潮の満ち引き
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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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