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平成筑豊鉄道田川線の駅名にクローズアップ!

地元では「へいちく」の愛称で呼ばれ、車両にはマスコットキャラクターの「ちくまる」をあしらったデザインが多く、駅の新設にも地元の声が反映されています。なかでも田川線にある駅名は地域の特色がよく活かされており非常にユニーク。

平成筑豊鉄道田川線の駅①:令和コスタ行橋駅(れいわコスタゆきはしえき)

日豊本線と交わる行橋駅をスタートして、最初に登場するのが『令和コスタ行橋駅』。隣接する複合施設「コスタ行橋」と、元号が令和となった後、国内で初めて開業する鉄道駅であることから、この名が付きました。
当初は平成30(2018)年の開業を予定していましたが、同年7月に起こった豪雨災害の影響で延期となり、その結果、令和初の駅となりました。

平成筑豊鉄道田川線の駅②:今川河童駅(いまがわかっぱえき)

令和コスタ行橋駅から2つ目は『今川河童(いまがわかっぱ)駅』という一度聞いたら忘れられないような名称です。ここは昭和29(1954)年まで京都郡(みやこぐん)今川村だった場所で、駅の付近には河童が棲んでいたという伝説がありました。地元民の要望がそのまま駅名となり、ホームの脇には河童の像が立っています。

平成筑豊鉄道田川線の駅③:東犀川三四郎駅 (ひがしさいがわさんしろうえき)

今川河童駅を出発して、豊津、新豊津と進み次に登場するのが『東犀川(ひがしさいがわ)三四郎駅』です。みやこ町には平成筑豊鉄道が豊州鉄道だった頃から犀川駅があり、その東側にできる駅なので「東犀川」となるのが一般的ですが、そこに「三四郎」という人の名を付けたのだからおもしろい。駅名となった三四郎なる人物、実は夏目漱石の小説『三四郎』に登場する主人公で、そのモデルとなった人物の出身地が京都郡という設定から駅名に採用されたといいます。

平成筑豊鉄道田川線の駅④:源じいの森駅(げんじいのもりえき)

東犀川三四郎駅から3つほど進むと、これまたユニークな『源じいの森駅』というローカル線らしい駅に到着します。聞いただけでは「源じい」というお爺さんでもいるのかと想像してしまいますが、その由来は全く異なります。駅のある赤村はゲンジ(源氏)ボタルが多く見られることから「源」、赤村の村花である春蘭を地元で「じいばば」と呼ぶこと、そして赤村の7割を占める森林の「森」を合わせた源じいの森という施設に隣接していたため、この駅名となったのです。

平成筑豊鉄道は糸田線と伊田線にもユニークな駅名が!?

糸田線にある6つの駅のうち3駅と伊田線の1駅はディスカウントストアMrMaxがネーミングライツを取得しており、愛称付きの駅名が「MrMax豊前大熊駅(みすたーまっくすぶぜんおおくまえき)」、「MrMax大藪駅(みすたーまっくすおおやぶえき)」、「MrMax田川後藤寺駅(みすたーまっくすたがわごとうじえき」、「MrMax田川伊田駅(みすたーまっくすたがわいだえき)」となっています。

平成筑豊鉄道の魅力は駅名だけにとどまらず

平成筑豊鉄道の魅力は駅名だけではありません。田川伊田~直方をつなぐ伊田線にある中泉駅は駅舎が理髪店になっており、駅の入口ではサインポールが回っています。さらに現在は無人駅の糒(ほしい)駅には、駅舎があった場所に筑豊ボクシングジムが建ち、ボクシングジムのある駅として紹介されたこともあります。
ほかにも、1か月前までの予約制で、カラオケを搭載した車両を貸し切り、田川線と伊田線を約3時間も走ってくれる「貸切列車」、10名以上の団体で申し込めば列車の運転体験もできます。

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