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ジオパーク:下北ジオパーク(青森県)

本州の最北端、青森県の北東部に位置する下北半島は、北へ向かってまっすぐに突き出した下北丘陵の北部から恐山(おそれざん)山地が三角形に広がり、マサカリのような形をしています。約80%が山地と火山で、残りの20%が低地と台地です。

中生代の堆積岩、約1500万年前の海底火山の噴出物など、下北半島で見られる岩石には、大陸の一部だった頃からの日本列島の歴史が見てとれます。海底だった中生代、日本海が誕生し火山活動が活発化、氷期と間氷期(かんぴょうき)がほぼ10万年周期で訪れるなかでの火山活動や大地の変化。年月をかけて生み出された下北半島の絶景には、その歴史が残されています。

ジオパーク:男鹿半島・大潟ジオパーク(秋田県)

日本海に向かって突き出した、まるで長靴のような形の男鹿半島(おがはんとう)は、北側と南側にある砂州によって秋田平野に接しています。そのつけ根には巨大な湖、八郎潟(はちろうがた)がありました。その面積は220㎢にも及び、かつては琵琶湖に次ぐ大きさを誇る湖でしたが、干拓事業が行われて大部分は陸地化されました。その結果、誕生したのが大潟村です。

男鹿半島は、日本列島がまだ大陸と地続きだった時代から現代にいたるまでの地層を観察できる地域として知られています。そのため、男鹿半島と大潟村を含めたエリアは、「半島と干拓が育む大地の物語」というテーマで「男鹿半島・大潟ジオパーク」に認定されています。

ジオパークの見どころ:過去7000万年分の地層をまるごと観察できる

男鹿半島は約2000万年前までは大陸と地続きで、火山活動も活発でした。その後に起こった地殻変動により、約1500万年前には日本海が形成されました。当時の男鹿半島は浅い海の底にあり、その頃に堆積した地層や化石を西黒沢(にしくろさわ)海岸で見ることができます。その後は沈降が進み、男鹿半島は約1000万年前には2000m以上の深海の底に沈みました。その時の地層は鵜ノ崎(うのさき)海岸に露出しています。

やがて沈降から隆起に変わり陸地化しました。今から約1万年前には本州と地続きになりましたが、温暖化にともなう海進により島へと変貌。そして、再び本州とつながり、真ん中に八郎潟が海跡湖(かいせきこ)として残りました。日本海が形成され、本州と地続きになった男鹿半島は、約7000年前頃になると、海面が2〜3m高くなり、海水が陸地の奥深くに浸入して、島となりました。そして、本州とつながるも、中央に湖が残ったのです。

男鹿半島の海岸線は、この過程において形成された見どころがたくさんあるのです。

ジオパーク:下仁田ジオパーク(群馬県)

下仁田ねぎの産地で知られる下仁田町は、珍しい地層や地形が集まった地質研究素材の宝庫です。なかでも珍しいのが、地元では「根なし山」とも呼ばれる「クリッペ」。山の上と下で地層が全く異なる山のことで、上の地層は大昔の地殻変動により移動してきたといわれています。「根なし山」とはどのようなことでしょうか?

>>>下仁田ジオパークについて詳しくはこちらの記事へ

ジオパークの見どころ:ダイナミックな地球の活動の痕跡

下仁田駅の南に連なる御岳(おんたけ)や大崩山(おおぐいやま)、四ツ又山(よつまたやま)といった山々がクリッペで、大崩山のふもとの「跡倉(あとぐら)クリッペのすべり面」ではその地層の境目を観察できます。

ほかにもクリッペを形成する際に地層が曲がった「大桑原の褶曲(しゅうきょく)」や、地層がひっくり返った「宮室(みやむろ)の逆転層」など、ダイナミックな地球の活動の痕跡を見ることができます。

また、マグマの通り道が冷えて固まり、硬い岩石が崩落した下部にあるのが世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」でもある「荒船風穴(あらふねふうけつ)」もこのエリアの見どころのひとつです。

荒船風穴

住所
群馬県甘楽郡下仁田町南野牧甲10690-2
交通
上信電鉄下仁田駅からタクシーで35分
料金
入場料=大人500円、高校生以下無料/(下仁田町民無料)

ジオパーク:佐渡ジオパーク(新潟県)

佐渡島の誕生は、今から3000万年ほど前に始まります。その頃、日本列島はまだなく、ユーラシア大陸の一部でした。約2300万年前、大陸の東縁で激しい地殻変動が起こり、大きな亀裂が生じます。その結果、大地は陥没し、陥没地の中では激しい火山活動が起こりました。このときに流出した溶岩や火砕岩(かさいがん)が、佐渡の大地の大部分を占めています。その後も地殻変動が続き、約2000年前に現在の佐渡島の姿になったのです。佐渡島の隆起は現在も続いており、とくに大きな地震のたびに隆起しています。

>>>佐渡島の成り立ちについて詳しくはこちら

ジオパークの見どころ:トキの最後の生息地

かつてトキは、日本国内では本州や四国など広い地域に生息していました。しかし明治時代以降、農薬によってトキのエサとなる生物が減ったことや乱獲などから、絶滅の危機に瀕していました。国内最後のトキの生息地となったのが、棚田や自然が残る佐渡島でしたが、2003(平成15)年に国内最後のトキ「キン」が死んだことで日本産のトキは絶滅。現在飼育されているのは中国産のトキの子孫です。

ジオパーク:銚子ジオパーク(千葉県)

房総半島地表面の大半は、約6600万年前よりも新しい「古第三紀(こだいさんき)」という新しい時代の柔らかい地層でできています。ところが、千葉県東端部で半島状に突き出た銚子には、千葉県域ではもっとも古い中生代のジュラ紀から白亜紀(はくあき)、つまり、恐竜が生きていた頃の地層が露出しています。

ジオパークの見どころ:銚子層群

銚子半島の最高地点は、南東部にある海抜73.6mの愛宕山で、周辺には愛宕山層群と呼ばれる約2億年前の地層が分布しています。愛宕山層群の上部には、白亜紀前期の堆積物である銚子層群があります。これは黒生以南の海岸に露出する約1億3000万~1億年前の地層で、礫岩、砂岩、泥岩からなります。

銚子層群は、アンモナイトやトリゴニアなど、恐竜時代の化石が多産することでも有名です。とくに犬吠埼(いぬぼうさき)は、浅海でのさまざまな堆積構造や太古の生物たちが生きていた跡(生痕化石)がよく観察できることから、2002(平成14)年3月、「犬吠埼の白亜紀浅海堆積物」として国の天然記念物に指定されています。

また、銚子の南の海岸線には、下総台地が海で削られた屏風ケ浦(びょうぶがうら)と呼ばれる海食崖(かいしょくがい)が約10㎞にわたり続きます。その断面には、最古が約300万年前の犬吠埼層群から香取層、関東ローム層までを観察できます。銚子には、このほかにもたくさんの見どころが集まっているのです。

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