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長崎空港の開業

昭和47(1972)年に着工。用地造成にともなう切土量は2000万㎥(東京ドーム16個分)、埋め立て面積154万㎡(東京ドーム33個分)、護岸の長さ約7㎞の大規模な土木工事でしたが、わずか4年足らずの急ピッチで建設が進められ、昭和50(1975)年5月、2500mの滑走路を有する新空港は「長崎空港」の名称で華々しく開業しました。

長崎空港は世界初の海上空港だった

海上空港としたことで、周囲に障害となる地形がないため、パイロットにとっては離発着がしやすくなりました。また、大村湾は開口部が狭く浅い内湾であることから、高波が発生しにくく安定した気象条件で、就航率は100%に近いといわれます。

世界初の海上空港」として誕生した長崎空港には、国内外から注目が集まりました。昭和54(1979)年には国際空港としての機能が認定され、CIQ(税関、出入国、検疫)指定空港となりました。

長崎空港は国際線から離島便まで充実する

また同年9月、上海・北京への中国定期便が就航。上海路線は成田、伊丹に次いで日本で3番目の開設となりました。

昭和55(1980)年には、滑走路が東京国際空港(羽田)に匹敵する3000mに延長され、昭和63(1988)年12月、ソウルへの韓国定期便が就航。1990年には「’90長崎旅博覧会」の記念イベントで、英仏共同開発の超音速旅客機「コンコルド」が飛来して話題になりました。

国内路線においても、三大都市圏のほか、神戸、沖縄などの主要空港間および長崎県内の壱岐、対馬、五島などを結ぶ離島便が就航しています。

長崎空港の「第3の滑走路」

大村飛行場時代から使用されていた九州本土側の長崎空港旧A滑走路は、2011年に国土交通省から防衛省に移管され、大村飛行場となり海上自衛隊が使用。箕島側の旧B滑走路は民間航空機用となっていますが、長崎空港にはもうひとつ、「第3の滑走路」があります。

本土と長崎空港の間の大村湾上、6基の黄色いブイで囲まれたエリアがあり、「シーレーン」と呼ばれています。正式名称は「水上機発着海面」で旧A滑走路と同じく自衛隊専用。おもに自衛隊の救難飛行艇の離発着に利用されています。ただし、使用頻度は少なく年2、3回程度。その様子を偶然見られれば、運が良いといえるでしょう。

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Part.1 地図で読み解く長崎の大地

・地殻変動と火山が生んだ唯一無二の景観! 海に囲まれ平地が少ない長崎の地形
・島の数971! 長崎は日本一の多島県
・火山活動が作ったダイナミックな地形! 島原半島ジオパークとは?
・長崎は江戸時代から埋立都市だった?
・「国境の島」対馬の特殊な生態系
・水中調査で解明! 横島沈没の謎
・国内初のティラノサウルス発掘! 長崎は白亜紀の化石の宝庫だった
・世界でも稀な西海市の七ツ釜鍾乳洞
・最先端をゆく五島の洋上風力発電

…など

Part.2 長崎に開かれた多彩な交通網

・初期の長崎本線は早岐経由だった
・新幹線開業に向け再開発中! 長崎駅の今昔
・新旧の車両が行き交う長崎電気軌道
・小島が国際空港に! 長崎空港は世界初の海上空港
・長崎が生んだ画期的な交通手段! 坂を上る日本初のエレベーターとは!?
・東洋一と称された西海橋の誕生
・進化を遂げた長崎街道の日見峠
・松浦鉄道には3つの日本一がある!?
・当時の面影が残る雲仙鉄道の廃線跡
・島原鉄道は奇跡のローカル線!?
・吉田初三郎が描いた 長崎の鳥瞰図

Part.3 長崎で動いた歴史の瞬間

・東アジアの一大交流拠点だった! 原の辻遺跡が語る古代の交易
・“神風”の謎が海底遺跡調査で判明!? 鷹島神崎遺跡から見る蒙古襲来
・ポルトガルが平戸で貿易を始めたワケ
・なぜ長崎は教会領になったのか
・町民が主役!? 特例だらけの貿易都市長崎の誕生
・ラクダを飼っていた!? オランダ人の出島生活の実態とは
・龍馬を襲った「いろは丸事件」の真実
・倒幕の裏には大村藩士の活躍があった
・人口約4000人の村が一変!? 寒村だった佐世保が大変貌したワケ

…など

Part.4 長崎で生まれた産業や文化

・印刷も写真も通信も長崎発祥!? 長崎は“日本初”を量産していた!
・世界遺産に登録された日本造船業の原点! 三菱長崎造船所のあゆみ
・細部まで技巧を凝らした圧巻の建築美! 数々の教会堂を手がけた鉄川与助とは
・テーマパークの枠に留まらない魅力に迫る! 進化するエコシティ ハウステンボス

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